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2004年3月25日(木)<朝刊>
バントの基本を確認 練習 仕上げの段階へ
甲子園の明徳義塾は24日、西宮市の鳴尾浜臨海公園野球場で割り当て練習を行った。バッティング中心のメニューだったが、バント、スクイズも確認するなど大技小技の2時間だった。
雨でぬかるむグラウンド状態を心配して、守備練習からスタート。土が雨水を含みはじめたこともあり、宮岡部長のノックもいつもよりやや軽め。しかし動きは軽く、ナインは万全ぶりを強調した。
バッティングは雨でマシンが使えないため打撃投手がフル回転。シート打撃では、桐生一の継投を頭に置いて左の伊賀、右の山村らが1巡ずつ交互でマウンドへ。5巡ほど回したが、レギュラー陣のなかでは、調子が上向いてきた田辺が長打を連発。投手鶴川の巧打も目を引いた。
初戦が3日後に近づいたこともあり、馬淵監督のチェックも厳しくなってきた。打ち方の悪かったレギュラー陣を1人ずつ呼び、「バットはグリップから」「スムーズに振り抜け」と基本の再確認。身ぶり手ぶりを交えて指導した。
バント練習は、フリー打撃の最中に一塁側のベンチ前で1人5―8回。最後まで球から目を切らないことを徹底した。その後、グラウンドで走者をつけてスクイズの練習で締めた。
エース鶴川も仕上げの順調さをアピール。ややグラウンドがぬかるんでいたものの、練習の最後にマウンドへ。捕手を立たせ50球、座らせて30球。ストレートに伸びを感じさせた。松下建はノースローだった。
馬淵監督は「雨の影響で心配したけど、打線がちょっと上向いてきた。初戦まであと少し。締めていかんとな」。いよいよ明徳は仕上げの段階に入ってきたようだ。
【写真】バント練習も入念。初戦に向け仕上げの段階に入った。写真は榎本(西宮市の鳴尾浜臨海公園野球場)
ビデオで桐生一チェック
明徳ナインは宿舎での桐生一対策も抜かりない。ポイントはやはり継投策と見られる投手陣のようで、関東大会などの試合を録画したビデオをチェックした。
左腕坂田を見たナインは「直球に力がある方ではないが、荒れ球で的が絞りづらいかも」、「低めにボールになる変化球には手を出さない」。
右の武藤については「手元で結構(球が)切れている」、「でもワンバウンドになりそうな球を振らなければ、対応できそう」などと話していた。
打線については捕手田辺が「4番の篠崎はパンチがありそうで丁寧に攻めたい。いずれにせよ油断は禁物」と、気を引き締めていた。
【写真】宿舎でビデオに見入る明徳ナイン(西宮市の旅館志ぐれ)
マネジャー大忙し! 練習準備や指導役も
初戦に向け、仕上げの段階に入った明徳の練習グラウンドでは、上村寛樹(新3年)、小杉剛(新3年)の両マネジャーが大忙しだ。選手の飲み水づくりに始まり、用具の準備、ボールキープ、ティー打ちの助け…。ムードを盛り上げるためにレギュラー選手以上の大きな声も出す。礼儀作法、場所移動など下級生を指導する“お目付け役”もこなしている。
上村は福岡県、小杉は秋田県出身の内野手。しかし、2人とも体調を崩してマネジャーを志願した。上村は昨年の秋季大会から、小杉はことし2月からチームを裏で支えている。
「とにかく気を使います。宿舎で何をやったらいいか分からなくなるくらい」(上村)、「甲子園練習で感じたけど、広い球場は声が通りにくい」(小杉)。学校のグラウンドとは勝手が違うようで、2人とも、初めての甲子園に少々戸惑い気味。
この日も上村が真っ先にグラウンドに飛び出した。消えて見えなくなっていたライン引きの後、打撃ケージを引っぱり出して来た。動きはてきぱき。馬淵監督らの指示を受けることもない。その間、小杉は下級生と一緒に道具の準備だ。“神聖な場所”をきっちりと整える。
「練習を見てたら、時々やりたくなるんですけどね。でも自分で選んだ道だから」と上村。ちょっぴり選手に未練があるようだが、今はチームの雰囲気を良くすることが仕事。宮岡部長は「よくやってくれているよ。2人のおかげでスムーズに練習ができる。ありがたいね」。
甲子園にはスコアラーとして1試合ずつ、交互にベンチに入る予定。初戦の桐生一戦は、まず上村。上村は「勝って小杉にタッチ。順番で行くと決勝戦は僕ですね」。2回戦“予告登板”の小杉は「僕のときに負けないでほしいなあ」。2人の願いはもちろん「優勝」だ。
【写真】選手の飲料水をつくる小杉=左=と上村(鳴尾浜臨海公園野球場)
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