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2002年8月22日(木)<夕刊>
明徳ナイン 一夜明けても夢心地
日本一、まだ実感がわかない―。第84回全国高校野球選手権で県勢38年ぶり、2度目となる初優勝を成し遂げた明徳義塾高ナインは決勝戦から一夜明けた22日午前、西宮市内の宿舎を出発。深紅の優勝旗とともに帰途についた。
明徳ナインは午前7時の起床時間を前に続々と起き出した。「実感がわかない。テレビのニュースで確かめたかった」と森岡主将。筧捕手は「県大会の決勝が終わったみたいな感じ。まだ続きがあるみたい。終わったと思えない」。
苦しい思いが大きかった分だけ、喜びはじわじわと遅れてやってくる。
ほとんどの選手が連戦の疲れもあってぐっすり眠れたという。恒例の朝の散歩は普段通りの静かな雰囲気。それでも夢だった全国優勝をもう一度確かめ合うように、悲願の優勝を報じた新聞を互いに手にとった。
魂の4連投で優勝に貢献した田辺投手は「疲れました。肩が重いです」。力投の“証し”がしっかりと残る右肩を手でなぞり、優勝を確かめた。「めっちゃしんどいです」。そう話すエースに、すかさず森岡主将が「もーえいやんけ、しんどくても」。次第に優勝の実感がわいてくる。
3年生にとっては連日連夜素振りを繰り返した宿舎近くの西口公園での最後の朝礼。いろんな思い出の詰まった公園に宿舎。「もうここには来ないんだな。最後だな」。誰からともなくそんな言葉が出た。そして、「後輩を応援にくるぞ」。
馬淵監督は選手よりも一足早い午前6時すぎには宿舎の外に現れた。「まだ実感がわきません」。近くの旅館に宿泊していた妻の智子さんと喫茶店で待ち合わせ、コーヒーブレーク。新聞を片手に「ほっと一息というところかな」と和やかな表情を見せた。
馬淵監督には忙しい日々が続く。25日にはアメリカ遠征の代表監督として高校日本選抜の合宿に参加。28日に渡米し7日に帰国。すでに8日に新チームの練習試合の予定も組んでいる。
午前8時20分。深紅の優勝旗を手にナインが宿舎前に整列すると、集まった近所のファンから「ようやった」の声。「また帰ってこい」。祝福の歓声にバスの窓から手を振って応えた明徳ナイン。午後に須崎市の同校に帰り、ようやくつかんだ優勝の喜びを級友らに報告する。
【写真】見送りの人たちの祝福を受け、悲願達成の“証し”、深紅の優勝旗を手に宿舎を出る明徳義塾ナイン(左から田辺投手、筧捕手、森岡主将、馬淵監督)=西宮市の「旅館志ぐれ」前
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