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★第84回全国高校野球選手権県大会の軌跡

 

2002年8月22日(木)<朝刊>

明徳ナイン喜びの声

田辺 佑介投手

1本打ちたかった
 監督を信頼して、尊敬している。優勝させたかった。連投でもコントロール良く最後まで集中できた。本塁打も1本ぐらい打ちたかった。うれしいです。

筧 裕次郎捕手

夢を果たした
 田辺は連投の疲れも見えなくて、きのうと変わらず良かった。今までの厳しい練習が報われて、うれしい。夢を果たした。

山口 秀人一塁手

やっと終わったぞ
 優勝が決まった瞬間は、興奮していて覚えてない。「やっと終わったぞ、ヤッター」という感じ。

今村 正士二塁手

すごいことやった
 ウイニングボールをつかんだ時、鳥肌が立った。すごいことをやってしまった。つらかったことも、これでチャラ。

梅田 大喜三塁手

監督さんに感謝
 1年から試合に出られるとは思ってなかったのに、レギュラーで優勝できるなんて夢のよう。監督さんに感謝している。

森岡良介遊撃手

みんな一つになれた
 県大会の岡豊戦で負けを覚悟した。それ以降はまだみんなで野球ができる喜びを感じていた。最高。みんなが一つになれた。

沖田 浩之左翼手

つなぐ気持ちで
 どの打席も「森岡さんにつなごう」という気持ちで打った。常総戦の本塁打もそれだけを考えた。絶対優勝したかった。

山田 裕貴中堅手

仲間全員に感謝
 優勝したんだなあ…。明徳で苦しい練習をしてきたかいがあった。ここに集まった仲間全員に感謝したい。

鶴川 将吾選手

自分らも優勝する
 夢のようです。決勝は田辺さんに任せてました。どこよりも投げやすいマウンドだった。自分らも優勝目指します。できます。

池田 直也選手

メダルは苦労の重み
 (倉敷市出身で)6年間、学費を出してくれた親にお礼をいいたい。メダルは小さいけど重い。今までの苦労の重みです。

泉元 竜二右翼手

うれしい。やったー
 うれしい。やったーという感じだけど、まだ実感がわいてこない。常総学院戦で打ったヒットが特にうれしい。

竹内 一真選手

監督を男にできた
 自分が投げられない悔しさはあったけど、最後は田辺に頑張ってもらいたかった。馬淵監督を男にできた。

松岡 力也選手

初ヒットも打てた
 実感がわいてきませんが、優勝もできたし、甲子園初ヒットも打てた。春の背番号9から夏は控えに回ったけど、最高です。

台 義明選手

夢かない最高
 夢がかなって、もう最高。高知にまで出してくれ、野球をさせてくれた家族に早く報告したい。優勝メダルが重たいです。

藤井 宏次選手

盛り上げようと必死
 ベンチで声を出して盛り上げようと必死でした。早くベンチから飛び出したかったけど、サードゴロと分かって飛び出した。

兼次 祐太選手

やっと“とき”が来た
 やっとこのときが来たって感じ。毎日、ブルペンで日本一のピッチャー(=田辺)の球を受けていたなんて、本当にすごいことです。

佐藤 翔太スコアラー

最高の雰囲気で試合
 県大会以後、監督さんと選手の距離がどんどん縮まった。互いにいろんな話もし合って最高の雰囲気で戦えました。


 その時、ナインは

 今村 一回表二死無走者。智弁和歌山3番本田の右翼線に上がったファールフライを今村二塁手がダイビングキャッチ。

 風がすごくて難しかったけど、絶対捕るつもりで飛び込んだ。自分は守るしかできないので、長所が出せた。

  二回表二死一塁、智弁和歌山・西村が盗塁を図るが、筧が好返球で進塁を阻む。

 相手が走ってくるのは分かっていた。「来るぞ、来るぞ、そら来た」という感じ。思い切り送球できた。

 山田 三回裏無死、チーム初安打で今村が出塁。山田が一塁線に送りバントを決め、今村が二塁へ。

 少しボール気味だったけど、うまく転がせた。2番(沖田)も3番(森岡)も当たっているので、きっちり送れば必ずランナーを返してくれると思った。

 山口 四回裏二死、山口がこの回2本目のホームランをレフトスタンドに打ち込み、3点差に。

 「いったかな?」という感じ。手応えはあったけど、飛距離が心配で…。

 田辺 五回表、智弁和歌山が1点を返し、なおも二死二塁の好機。1番嶋田を田辺が三振に打ち取り、チェンジ。

 悔いを残さず投げることだけ考えていた。三振を狙ったわけじゃないけど、いいコースに球がいった。

 森岡 六回表は三者凡退。森岡がゴロ2つを無難にさばく。

 この甲子園は自分として守備は満点。冷静にやれた。

 泉元 七回裏、先頭打者の泉元がセンター前ヒットで口火を切り、試合を決定づける4点を奪う。

 何としても塁に出たかった。バットの先っぽ。何というか、執念。

 梅田 八回表一死、智弁和歌山・代打森川のゴロを梅田が一塁に送るが、内野安打。しかし、二死一、二塁から3番本田はファールフライ。梅田がつかんで、無得点。

 記録はヒットだけど、実質はエラー。田辺さんに「腰が高い」と言われた。ファールフライで3アウトになってほっとした。

 森岡 九回表無死、智弁和歌山・岡崎がソロホーマー。続く西村もシングルヒットを放つが、6番北野のゴロをショートバウンドでつかんだ森岡遊撃手が二塁を踏んで一塁へ送球し、ダブルプレー。

 飛んできた瞬間に「ダブルプレーいける。やった」と思った。

 馬淵監督は26勝 谷脇氏抜き1位 県の甲子園通算勝利

 明徳義塾・馬淵史郎監督は21日、甲子園球場で行われた第84回全国高校野球選手権大会最終日の決勝、智弁和歌山(和歌山)に勝って春夏の甲子園で通算26勝目。県代表を率いた監督として一気に1位に躍り出た。

 馬淵監督は第11日の3回戦で常総学院(茨城)に勝って23勝し、2位の松田昇氏(故人、元高知商―明徳監督)に並んだ。さらに3勝して、1位だった谷脇一夫氏(元高知商監督)の25勝も追い抜いた。

 本当に長かった

 武市寿雄県高野連会長の話 38年ぶりに大優勝旗が四国山地を越えたことに感激の一言です。本当に長かった。でもきょうは先制、中押し、だめ押しの強い勝ち方で安心して見られました。県野球界の今後の発展に大きく弾みになりますし、高知国体の成功にもつながると思います。

 褒める言葉しかない

 岡本道雄・高知高元監督の話(昭和50年センバツ優勝、選手としても39年夏に優勝) すきのない安定した勝ちっぷり。甲子園で勝つべくして勝った。全国から優秀な選手が集まっただけではなく、きちっとした練習を積んできた成果です。(優勝が)遅かったくらいだ。決勝も完ぺきな内容。3―1でも勝ちだが、七回に4点。恐れ入った。褒める言葉しか思い浮かばない。

 試練乗り越えた

 谷脇一夫・高知商高元監督の話(昭和55年センバツ優勝) 3、4年前から、いつ優勝してもおかしくないと見ていた。勢いで勝ったわけではない。馬淵さんはこれまでの負け試合を1試合1試合、反省しながら(優勝まで)来たのではないか。試練を乗り越えて頂点にたどり着いた。素晴らしいと思う。(優勝決定の瞬間の涙に)冷静に迎えられる監督なんていません。

 日本一と戦える

 山中直人・岡豊高監督の話(昭和60年センバツ、伊野商で初出場初優勝) 馬淵さんは、私みたいにポッと出た優勝監督ではない。何度もチャレンジした末の優勝。本当にお疲れさまと言いたい。私も現役。打倒明徳でやって来たが、これからは甲子園出場の明徳ではなく、日本一の明徳が相手。そんなチームと県内で戦えるのはうれしい。野球をやる楽しみが増えました。


 「自分のことのよう」 県予選惜敗の岡豊ナイン

 県予選で日本一チームを、あと一歩まで追い詰めた岡豊バッテリーは21日、学校のグラウンドで後輩たちの練習試合の審判を務めており、決勝戦は見られなかった。あとで山中監督から優勝を知らされたが、「強かったですね。(明徳の優勝は)うれしいです」。まるで自分のことのように喜んだ。

 明徳との県予選準々決勝は7月24日。4点差を追い掛ける苦しい展開から七回に同点にして八回一死三塁、九回無死満塁と攻めたが勝ち切れず、延長十二回、ついに4―6で力尽きた。

 主将だった横田君は自分たちに勝った後の明徳が気になって、春野球場のスタンドに行ったという。エースの田島君はテレビ観戦はもちろん、2回戦の青森山田戦では甲子園まで足を運んだ。「自分たちが立ちたかった場所で明徳がどんなに強いのか、自分の目で確かめたかったです」。

 やはり明徳は強かった。そんな思いでいっぱいのバッテリーだが、「日本一の明徳を一番苦しめたのだから“日本二”」と練習試合の相手チームから声が懸かると、さわやかな笑顔で、「そうかもしれませんね」。


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