
四国大会終了時点で「Aランク」「優勝候補」と言われたが、とてもそう思えなかった。馬淵監督が「このチームで良く出られた」と話したのは、正直な気持ちであったに違いない。
秋に未完成のチームだったからこそ、馬淵監督は異例ともいうべき冬場の過ごし方をした。基礎体力づくりの時間を削り、実戦形式の練習を欠かさなかった。とにかく早めに仕上げ、実戦感覚を養った。初の試みとなる関東遠征5連戦から甲子園という調整方法も、初めて採る。これも試合勘を最後の仕上げとして磨くためだ。
打線は好投手にかかると四国大会決勝の尽誠学園戦のように3−5番以外は1安打ということも、ありうる。あくまで水ものだ。
だからこそ、エース田辺の復調は心強い。馬淵監督は神宮大会に足を運び全試合を分析。同大会不出場校のデータも早い段階で収集。研究は進んでいる。田辺は130キロ後半の球威と2種類以上の変化球を持つ。双方の制球の良く冷静な田辺だから、馬淵野球の神髄ともいえる「相手の弱点を突く野球」ができる。
大会終盤ともなれば連投が強いられそうな田辺の負担を湯浅、竹内が軽くできれば、4強の壁を破るのも無理な話ではない。
後はかつてPL戦や横浜戦で苦杯をなめた「甲子園の怖さ」をどこまで克服できるか。
「大きな声で叫んでも通じない。日ごろから選手の判断を磨かないと」と、宮岡部長は甲子園をにらんで秋季大会の時点からベンチで大声で指示を出すことをやめた。劣勢の試合でも、これで負けたらそれだけのチームと自らに言い聞かせた。馬淵監督は「社長がしゃしゃりでる馬淵商店ではだめ。個々が会社全体を考えなさい」と口を酸っぱく言ってきた。選手の判断力を求めてきた。
森岡、筧、田辺。投打の軸はしっかりしている。試合を重ねるごとにラッキーボーイが生まれ、チームに勢いが生まれれば、言うことはない。現時点では「A」ランクと自信を持って言い切れる。
注目の組み合わせ抽選会は15日午前9時から。
【写真】馬淵監督は技術や心構えを選手が納得いくまで説明し、考える力を養う
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