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2000年11月14日(火)<朝刊>
尽誠が10年ぶり2度目V 強打で小松島を圧倒
尽誠が強打で小松島を圧倒―。十三日、春野球場で決勝を行い、尽誠が7−1で小松島を下し、十年ぶり二度目の優勝を果たした。
尽誠は一回に坂田の左越えソロホーマーで先制。二回は内野安打と連続送りバント、四球の二死一、三塁から、和田の左前打で追加点、坂口の右越え3ランで5−0とリード。三回も犠打、犠飛で手堅く追加し、七回は坂口が2本目のソロホーマーを放った。
小松島は六回、二塁打などと犠飛で1点を返しただけ。徳島県2位校ながら宇和島東、高知の両県1位校を連破して快進撃の小松島だったが、投攻守に高いレベルの尽誠には力及ばず屈した。
【写真】<尽誠−小松島>2回表尽誠2死一、二塁、この試合2本の本塁打を放つ坂口が1本目の右越え3ラン、5−0とリードする。投手堀渕、捕手武市(春野球場)
尽誠 7−1 小松島
| 尽 誠 |
141 000 100 | 7 |
| 小松島 |
000 001 000 | 1 |
▽本塁打 尽誠=坂田、坂口2
強力尽誠打線が爆発 大会タイの1試合3本塁打
【評】スイングの鋭い尽誠打線は、小松島堀渕から3本塁打による5点を奪うなど計7点。前半3回の攻めは勢いがあり、流れを決めた。
尽誠は初回、三番坂田が低めスライダーを振り切り、左越えソロ。決め球を打たれ動揺する堀渕から二回、2安打でまず1点。さらに、坂口が右越えスリーラン。坂口は七回も右越えソロ弾を放ち7−1とリード。先発和田は3安打に抑え、六回の1失点だけ。七回から抑えの切り札、左腕中村がリリーフして追加点を許さない。投攻守そろうチーム力で、優勝をつかんだ。
小松島の右横手投げの堀渕は、連投の疲れは見えなかった。三回までに6点を許したが、左打者にシュートが決まりだすと強気で攻め、中盤以降よく投げた。打線が4安打1点で、援護できなかった。(土居)
▽チーム1試合3本塁打、大会5本塁打、個人1試合2本塁打 尽誠−小松島の決勝で尽誠が、64年大会で高知商が丸亀商との1回戦で記録して以来の1試合3本塁打。また、尽誠の坂口直樹三塁手が、90年大会の小松島西−西条の1回戦で小松島西の早川浩史選手が記録して以来の2本塁打。大会を通じ尽誠は64年の高知商以来の5本塁打を記録した。
尽誠の投攻守を見ると、やはり四国ナンバーワンなりの安定感が備わっている。決勝では長距離砲がうなり、手堅い送りバントも欠かさない。ホームラン打者が、次にバントで相手を揺さぶる。1点取られると直後に取り返した。完投可能な左右二枚を持ち、3試合を通じ失策2個。尽誠の椎江監督は「本来はつなぐ打線。二投手がおり、守りからスタートしたが、守り勝つ野球が浸透してきた」と喜ぶ。
それに比べて、高知は準決勝の土壇場、九回二死からまさかの逆転負け。1点差から、連係プレーのミスなどで暗転。中盤に二度あった無死一、二塁の好機で、ダメ押しを奪えなかったのも大きい。「クリーンアップでも、チャンスにはバントする」(中村監督)はずが、球威が落ちた小松島の堀渕投手を見て、強攻策に出たのが裏目。「3割打者なら、10打席で7回は失敗。ヒットは常に出ないと痛感した」(同監督)。攻めと守りに詰めの甘さが出て、敗れた。
決勝後に堀渕は「高知より尽誠が足があるし、全員がホームランを打てる感じ」とプレッシャーを話す。高知は現有の力のチェックはもちろん、次は強攻策が実らなかった打撃力アップも求められる。この冬にクリアする課題を、身を持って感じただろう。
県予選からずっと先制し、準決勝で初めて追う展開となった。伝統的に劣性になると粘りに欠けるチーム、と言えば失礼に違いない。だが、九回再逆転の好機はプレッシャーへの弱さを感じ、「ここでヒーローになってやる」ぐらいの図太さが欲しいと思った。
選考方法の変更が取りざたされるが、四国3枠なら地域性などを考えて、センバツ出場も十分期待できる。高知ナインにはこの冬、甲子園で勝ち抜けるよう、技も心も鍛えておいてほしい。
高知東は初陣を飾れなかった。しかし、鳴門一戦の立ち上がり、明徳義塾を破った勢いが垣間見られた。若いチームだけに、経験を来季につなげてほしい。(土居)
2000年11月13日(月)<朝刊>
高知痛恨 9回逆転負け 小松島の粘りに屈す
高知、痛恨の逆転負け―。十二日は春野球場で準決勝を行い、高知は小松島(徳島)と対戦。九回に2点を許し、3−4で逆転負けした。
高知は立ち上がり、2安打と捕逸、内野のちぐはぐなプレーでたちまち2点を献上したが、二回以降は福山投手が立ち直り、3−2とリードした。しかし、勝利を目前にした九回二死一塁から福山が四球、安打を許して同点。さらに一、三塁から重盗を決められ、決勝点を奪われた。まさかの逆転。あと一死が遠かった。
第1試合の尽誠(香川)−鳴門一(徳島)は、投手戦となったが、打力に勝る尽誠が最終回に一挙6点。8−1で勝った。
センバツ出場校は来春選考発表されるが、ベスト4に徳島県勢が2校入っていることから、地域性なども考慮し、高知が選ばれる可能性は高い。
決勝は十三日、午後一時から同球場で開始予定。
【写真】<小松島−高知>6回裏高知無死一、三塁、土居が左前打して3−2と逆転する。投手堀渕、捕手武市(春野球場)
小松島 4−3 高知
| 小松島 |
200 000 002 | 4 |
| 高 知 |
000 021 000 | 3 |
2死一塁から2失点
【評】九回二死から、まさかのどんでん返し。最少得点差とはいえ、高知の勝ちが目前で消えた。
高知の福山は、八回まで3安打を許しただけ。ところが九回二死一、二塁、三振狙いのシンカーが落ちず、右前打されて同点。さらに一、三塁からの二盗で送球へのカットプレーが遅れ、重盗を許し逆転された。守備は初回も乱れ、一死一、三塁で二塁送球の捕手とベースカバーの二塁、遊撃の呼吸が合わず(記録は捕手悪送球)、先制を許した。四番の適時打も許し計2失点。二回から守りにリズムがあったが、一、九回が致命傷になった。
打線も詰めを欠いた。五回に失策で同点にしたが、さらに無死一、二塁の好機を生かせない。六回は3連打で勝ち越すが、この後の好機も併殺などで失った。先頭安打の七、八回も追加点を奪えなかった。バントを絡めるいつもの攻撃でなく、真っ向勝負が敗戦を招いた。最終回二死満塁と粘ったが、力尽きてしまった。(土居)
高知 連係守備に乱れ 冬の練習でクリアを
土壇場でまさかの逆転負け、小松島の校歌を聴いてベンチに引き揚げて来た選手たち。円陣に向かって中村監督は「点を取れるところで取れなかったことは、私も反省する。エラーは仕方ないが、これからは守備(の連係プレー)を徹底するぞ」と、自分にも言い聞かすように大声で怒鳴った。
県予選からずっと先制して勝ち進んできた高知。この試合で初めて先に点を取られた。その1点は一、三塁で二盗に投げた球を内野手がお見合いして捕れず、三塁走者をやすやすとホームインさせた。九回に重盗で逆転された時は、二盗は織り込み済み。中村監督が目線を送ると、野手も分かっていた。カットプレーで本塁刺殺を狙うつもりが、タイミングが遅れてかみ合わなかった。
逆転ホームインの小松島武市は「練習試合でもよくやっている。思い切って走った」と声を弾ませた。高知も練習を十分積んだだろうが、詰めが甘かったと言えるだろう。長田主将は「チームプレーができなかった。夏までに細かいチェックをしたい」と話す。
中盤、小松島の堀渕の球威が落ちたが、色気が出て強攻策を取ったのも裏目に出た。チャンスには主軸でさえも、バントして得点を稼いできたチームだ。
中村監督は「(センバツに)選ばれる可能性はあるかもしれないが、私たちは負けた。夏に向かってきょうからスタートします」。とはいえ春の甲子園も、地域性を考え合わせると十分期待できる。大会で出てきた課題を冬にクリアして、来春の便りを待ちたい。(土居)
【写真】<小松島−高知>9回表小松島二死一、三塁、重盗で三塁走者武市が決勝点となるホームイン。捕手川村(春野球場)
尽誠 8−1 鳴門一
| 尽 誠 |
110 000 006 | 8 |
| 鳴門一 |
000 010 000 | 1 |
尽誠9回一挙6点 鳴門一は攻め切れず
【評】息詰まるような投手戦は、九回に尽誠の打棒が相手ミスにつけ込んで爆発。大量6点を奪って、七年ぶりのセンバツ甲子園への切符をほぼ手中に収めた。
尽誠は1点リードで迎えた九回、140球近くを投げて球威に衰えの出た鳴門一岡本を痛打。二死一、二塁から四番原が中前適時打。さらに三遊間の深い当たり(記録は遊撃失策)で走者をため、青木の中越え二塁打で2点追加。四球、敵失、右中間二塁打と畳みかけて、計6点を挙げた。
二回までは岡本の制球難から尽誠が2点先行したが、三回以降は投手戦。岡本が大きなカーブを多用して尽誠打線をほんろうすると、尽誠先発の和田も速球とカーブで対抗。中盤はカーブに的を絞った鳴門一が、むしろ押し気味だった。鳴門一は八回無死一塁で五番以降にそのまま打たせて連続三振。チーム事情もあったようだが、終盤だっただけに、何か策がほしかった。(掛水)
2000年11月12日(日)<朝刊>
高知、三本松に大勝、準決勝に進出
高知、大勝で準決勝進出―。十一日は春野球場で1回戦の残り2試合を行い、県1位代表の高知は第2試合で三本松(香川2位校)と対戦し、12−3で三本松を圧倒した。高知は二回に4連続長短打で2点を先制すると、同点に追い付かれた四回は2安打と3四死球3失策に乗じて4点。六、七回にも計6点と、中押し、ダメ押し。先発福山は制球に苦しみながらも粘り強く投げ、最終回は二番手甲藤が余裕で抑えた。投打に地力を見せた高知は来春のセンバツ出場ヘ一歩進んだ。第1試合の小松島(徳島2位校)−宇和島東(愛媛1位校)は、中盤まで押され気味だった小松島が終盤盛り返し、九回以降は押し気味。宇和島東も二度追い付く執念を見せたが、延長十二回、小松島が4点を奪い、8−4で3時間6分の熱戦に終止符を打った。
第3日は十二日、別表日程で準決勝を行う。
【写真】<三本松−高知>4回裏高知2死満塁、川村が中前打。これを中堅手が後逸し走者一掃、6−2とリードする。投手高橋、捕手西岡(春野球場)
高知 12−3 三本松
| 三本松 |
000 210 000 | 3 |
| 高 知 |
020 404 20× | 12 |
高知打線爆発 三本松の2投手から13安打12点
【評】終わってみれば、12−3で高知が大勝。三本松の2投手から6長打を含む13安打、打ち崩して準決勝に勝ち上がった。
高知は二回、福本が左に流し打ち、長田が真っすぐ高めを中越え三塁打して先制。福山のスクイズが内野安打となり2点目。この回、続く谷も左前打で、下位の左打者が集中打。同点とされた四回は福本が右中間三塁打したのに続き、四球の長田が二盗。これが捕手の悪送球を誘い勝ち越し。さらに二死満塁とし、川村の中前打をセンターが後逸。走者一掃となり4点をリードした。
高知先発福山はいつもの制球力がなく、球の走りも悪かった。四回、送りバントが一塁線上に止まりヒットにさせた自分の判断ミスや3失策の守備にも足を引っ張られ、中盤まで苦しんだ。六回にも4点のビッグイニングと活発だった打線に助けられ、しのいだ。最終回は甲藤が試運転的な登板。ボールが先行したが、最後はカーブで三振に切った。(土居)
高知のエース・福山 悪いなりに抑える
三塁側スタンドに陣取る、高知の全校応援団が一斉に歓声を上げた。六回無死満塁で四番甲藤の打球はサード横。三塁手のグラブをはじいて、レフト前に転がった。これで8−3。やっと押せ押せムードになり、それまでのもやもやから解放されたからだ。
この大会からエースナンバーを着ける先発福山だが、いつもの安定感がなく球も切れていなかった。立ち上がり、狙った低めが入らず首をかしげる。腕も振れない。失策でもらった四回の4点で、楽な投球ができるかと期待したが、直後、先頭に二塁打を許す。失策、中前打で追加点を与えた。6−3なのに、1点差のような雰囲気さえ漂った。
前日の練習でも調子が良くなかった。県予選から一週間があき、ベストを維持することは難しいだろう。だが、ここからが、甲子園への正念場にさしかかる。
福山は「悪いなりに抑える投球をしよう」と思った。途中で捕手川村と相談し、速球よりコントロールでしのぐ投球に変えた。追い込んでの決め球、自称シンカーもこの日は多投。四番赤沢らに、カウントを取りにいく時から投げた。
三本松は「打ち勝つしかない」(鎌田監督)と香川県大会でもなかった、打撃重視オーダーに大幅変更しており、こつこつと9安打された。それでも3点までに抑えられたことは今後に生かせる。主将長田らは「福山が悪い分、攻撃が援護しようと頑張れた」ともり立てた。
次の相手は小松島。二枚看板のもう一人、甲藤は十月の練習試合で打たれている。連戦で投手の台所事情は楽ではなく、次はどちらが先発か分からない。だが、小松島も延長十二回の接戦を戦い、疲れは同じこと。ここは二人で乗り切るしかない。中村監督は「この大会で(練習試合の)借りを返したい」。六年ぶりの甲子園に向け、もう一踏ん張りだ。(土居)
【写真】<三本松−高知>6回表三本松2死一、二塁、三好の左前打で二塁走者津野がホームを狙うが、左翼甲藤の返球で本塁アウト。捕手川村(春野球場)
小松島 8−4 宇和島東
| 小 松 島 |
000 010 011 104 | 8 |
| 宇和島東 |
001 001 001 100 | 4 |
|
(延長十二回) |
驚異的な粘りで小松島が延長戦制す
【評】序盤から完全に宇和島東ペースの展開。しかし、終盤の小松島の驚異的粘りがまさかの逆転劇を呼んだ。
小松島は八回、この試合2本目のヒットで2−2の同点に追い付くと、九回、延長十回と1点ずつリード。その度に追い付かれたが、十二回、一番武市の中前ポテン安打が、幸運な二塁打に。敬遠四球、左前打で無死満塁のチャンスを手に入れた。ここで四番清家の当たりは二塁正面への強いゴロ。バックホームで本塁併殺かと思われたが、悪送球。一挙に2点を奪い、さらに犠飛と投手強襲内野安打で計4点のリード。追いすがる宇和島東にとどめを刺した。
宇和島東は一回と延長十一回以外は毎回安打。延長十回まで毎回、得点圏に走者を置いたが、なかなか決定打が出なかった。特に八回、無死満塁で内野ゴロ併殺を食い、小松島を生き返らせたのが痛かった。(掛水)
2000年11月11日(土)<朝刊>
高知東 初陣飾れず 満塁弾で再逆転許す
高知東、初陣飾れず――。十日、春野球場で開幕。1回戦2試合を行った。初出場の県2位代表校、高知東は鳴門一(徳島1位)と対戦。中盤に満塁本塁打を喫し、3−8で逆転負けした。
初回に先行された東は、その裏、すかさず反撃。氏原の中越え二塁打を足場に死球と失策で満塁。藤岡、野町の連続タイムリーで3点を奪い、逆転。しかし、二回に2失策で同点にされて迎えた五回、先発今橋が内野安打、連続四球の一死満塁で五番鯛谷に左越え満塁本塁打を浴びた。リリーフの藤田も速球を狙い打たれて七回に1失点。打線は二回以降、鳴門一の左腕岡本の前に2安打。五回二死満塁も無得点に終わった。
第1試合の尽誠(香川1位)−丹原(愛媛2位)は尽誠が一−五回に小刻み加点。和田、中村の継投も決まり、夏の甲子園メンバーが多く残る丹原を9−4で下した。丹原の夏春連続の甲子園出場は遠のいた。
第2日は十一日、別表日程で1回戦残り2試合を行う。
【写真】<高知東−鳴門一>1回裏高知東2死満塁、藤岡が中前へ2点打を放つ(春野球場)
鳴門一 8−3 高知東
| 鳴門一 |
120 040 100 | 8 |
| 高知東 |
300 000 000 | 3 |
鳴門一・岡本を崩せず
【評】高知東一回の反発力には県大会突破の勢いがあった。氏原の中越え二塁打に死球と失策の満塁。二死後、藤岡は中前2点適時打。続く野町も二塁後方に渋く落として計3点で逆転。だが、二回以降は単打2本。鳴門一の左腕エース岡本のボール球を振らされた。特に六回以降は淡泊。制球の定まらない岡本の変化球に手を出して自らカウントを悪くした。結局、ストライクコースを通過したカーブは3球だけだった。
右横手の今橋は研究されていた。三回こそ三−五番を三振、外野フライで打ち取ったが、センター返しに徹せられると緩い変化球一本では抑えきれない。同点の五回、内野安打に2四球の一死満塁で五番鯛谷に初球のカーブを左越え本塁打。カウントを取る球が真ん中に入るところを狙い打たれた。守りも二回に2個の送りバントを連続失策でやらずもがなの2点を許し同点。今橋を楽な気持ちで投げさせられなかった。(土橋)
高知東 勢いストップ 5回に1本出ていれば…
勢いに乗って勝ち上がってきた高知東。初陣を飾り甲子園を狙いたかったが、投打に力負けして崩せなかった。
五回が勝負の分かれ目。山藤が右前打、大崎が左にうまく流し打ち、真鍋が粘って四球。二死満塁で五番細川が打席に立つ、絶好のチャンス。しかし、「次のバッターにつなげよう」と打席に立った細川は、内角ストレートを振り、差し込まれた。打球はキャッチャーフライ。
その表、鳴門一が満塁本塁打を放っていただけに、同じような展開を期待したスタンドから落胆の声がもれた。1点でも奪っていれば、得意の終盤の粘りが見せられたかもしれない。この後も球威の衰えない岡本から、安打を奪うことができなかった。
東打線はストレート狙いだったが、細川は「直球が荒れてばらばら。直球のタイミングでカーブを振った」。藤岡主将も「絞れずにボールに手を出してしまった」と振り返る。速球でカウントを整えられた後の、低めの変化球につい手を出した。打てなかったのが最大の敗因だった。
それでも、立ち上がりは上出来。積極的に振って、3長短打などで3点。四国大会のプレッシャーを吹き飛ばし、県予選の勢いを持ち込んだかのよう。三、四回はいい連係プレーなど守りでペースをつくり、明徳義塾を破った“ミラクル”の再現を期待したのだが…。
接戦に持ち込み、後半逆転するのが東の勝ちパターン。スタメンのうち一年が五人と若いチーム。四国大会進出の立役者、今橋、藤田両投手も一年生。1球の失投に泣いた。また、二回に2失策で与えた2点もボディーブローのように効いた。岡本投手から、あと5点を奪う力はなかった。
橋田監督は「甲子園に行くためには、岡本投手のレベルでも打ち崩さないと。選手も痛感したと思う」。打撃力の強化はもちろんだが、一年の両投手は投球の幅を広げたい。若いチームだけに、来季はミラクルでない成果を見せてほしい。(土居)
【写真】<高知東−鳴門一>1回裏高知東2死満塁、藤岡が中前へ2点打を放つ(春野球場)
尽誠 9−4 丹原
| 尽誠 |
112 220 010 | 9 |
| 丹原 |
100 300 000 | 4 |
尽誠、打線に迫力 丹原は「夏春」遠のく
【評】両チームが対照的な投手継投。しかし、バットの振れる尽誠が12安打して丹原の6安打を上回り、五回まで毎回得点。追う丹原を突き放した。
開幕試合のせいか野手の動きが硬く、尽誠が初回、2失策で労せず先制し流れをつかんだ。尽誠は真っすぐ狙い。二、三回は二死から黒渕、原がソロホーマーを放つなど、重量打線の迫力を見せた。四回以降も着々と得点をたたき出した。先発和田は四回に走者一掃の三塁打を打たれるなど、六回まで4安打で4失点。しかし、救援中村は球が走り制球も良く、いつもの継投策がはまった。
丹原は山田−長野のスイッチ継投で意表をついたが、尽誠打線には通じない。攻撃も波に乗れたのは、初回の守りのミスをばん回する一回裏と、四回だけ。以降は尽誠の投手リレーに、なすすべなく敗れた。(土居)
2000年11月9日(木)<夕刊>
高知は三本松、高知東は鳴門一と対戦
来春のセンバツ甲子園への重要資料となる第五十三回四国地区高校野球大会(10−13日・春野球場)の組み合わせ抽選会が九日、春野運動公園内のスポーツパレス春野で行われ、別表の通り決まった。
本県1位代表の高知は第二日の第2試合で香川県2位の三本松と、2位の高知東は第一日の第2試合で徳島県1位の鳴門一と対戦することになった。
抽選会には各県の代表校の部長、監督、主将らが出席。同県同士が決勝まで当たらず、1回戦で1位校が2位校と対戦するように、各校主将がくじを引いた。
十日の第一日は午前九時に春野球場で開会式を開き、高知の長田陽介主将が選手宣誓を行い、同十時から第1試合、丹原(愛媛2位)−尽誠(香川1位)、午後零時半から第2試合、高知東−鳴門一がプレーボールとなる。第二日(十一日)も第一日と同じ試合開始予定時間で、第1試合、小松島(徳島2位)−宇和島東(愛媛1位)、第2試合、三本松−高知が行われる。準決勝戦2試合は第三日の十二日に、決勝戦は最終日の十三日午後一時から行われる予定。
また、ことしから本大会の優勝校が、神宮大会(11月17日から5日間)の四国代表として出場する。来春のセンバツは、三月二十五日から十一日間の予定。
【写真】センバツ目指す大会の対戦相手が決まり、握手して健闘を誓う左から高知、三本松、鳴門一、高知東の各校主将(スポーツパレス春野)
気を引き締め戦う
高知・長田陽介主将の話 福山がいつもの投球をしてくれれば、そう点は取られない。攻撃陣が先制を取って楽な展開にしたい。三本松はノーシードで上がってきて勢いがあるので、気を引き締めて、しっかり戦いたい。
1点大事に守り勝つ
三本松・杉本優二主将の話 昨年の夏の遠征で負けたけど、投手がいい印象があるチーム。落ちる球があるので、ボールは振らず、ストレート狙いでいきたい。チーム状態はベストで、1点を大事に守り勝つ試合をしたい。
自分らのカラーを
高知東・藤岡裕也主将の話 相手チームについて、あまり聞いていませんが、バッティングで点を取る自分たちのカラーを出して、目の前の敵を倒すだけです。県予選の勢いがあり仕上がりもいいので、四国大会も乗って勝ち抜きたい。
チャンスで打つ
鳴門一・中村友一主将の話 高知東についてはあまり知らないが、明徳を倒しているので勢いのあるチームでしょう。相手は打線がいい感じのようですが、うちはエースの岡本の出来次第。どことやってもチャンスで打てるようにしたい。
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