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2003秋季四国高校野球大会  −11月1、2、7、8日開催−

2003年11月9日(日)<朝刊>

第3日 明徳 7点リード守れず 済美に逆転負け

まさかの大逆転負けを喫し、2年ぶり10度目の決勝進出を逃した明徳ナイン。済美の校歌をベンチ前で聞く(鳴門球場)  第3日は8日、徳島県の鳴門球場で準決勝を行い、県1位の明徳義塾は済美(愛媛1位)に7―8で敗れ、2年ぶり10度目の決勝進出はならなかった。鳴門工(徳島1位)―八幡浜(愛媛2位)は、鳴門工が7―6で八幡浜を下した。鳴門工は2年連続、済美は初めての決勝進出。明徳は中四国の出場枠が減るため6季連続の甲子園出場が微妙な状況になった。

 明徳は初回一死二、三塁から、この日4番に入った久保田の中前打でまず2点。伊賀の左犠飛、田辺のタイムリー二塁打で計4点を先制した。二回は松原、三回は田辺が適時二塁打、六回にも森岡の三塁打など1点追加。7―0と突き放した。しかし済美は六回、高橋の2点本塁打から、七回には新立、甘井の二塁打などで3点。八回はこの回から登板のエース鶴川を攻めて6―9番の4連打で3点を奪い逆転した。

 鳴門工―八幡浜は2―6とリードされた鳴門工が四、五、六回で計4点を奪って同点。八回に7番蜩cが右翼芝生席へ決勝本塁打を放った。

 最終日は9日正午から同球場で、鳴門工―済美の決勝を行う。

 【写真】まさかの大逆転負けを喫し、2年ぶり10度目の決勝進出を逃した明徳ナイン。済美の校歌をベンチ前で聞く(鳴門球場)


 ▽準決勝

明徳義塾 411 001 000
済  美 000 002 33×
 
 【評】明徳は7点リードを守りきれなかった。初回、済美福井の立ち上がりを攻めてまず4点。ペースをつかんで二、三、六回にも加点して一時は7―0。そこからのまさかの逆転負けだからショックは大きい。

 中盤以降、投手陣が踏ん張れなかった。先発の松下建は5回まで2安打。六、七回も球威はあったが、カウントを取りにいった球を痛打された。八回から登板のエース鶴川は制球がいまひとつで球が高めに浮いていた。

 しかし、投手陣の出来そのものよりも済美打線の勢いにのみ込まれた印象が強い。二回一死二塁、三回一死一、二塁を無得点。結果的には序盤、畳み掛けられるところで、がめつく加点できなかった。八回も送りバント失敗後の併殺でチャンスをつぶした。

 済美は六回、3番高橋の今大会3本目の本塁打で目が覚めた。七回3点、八回にも4連打で3点。一気の攻めは力強かった。(西村

 「まさか」明徳に衝撃 大量得点で心にすき?

 最後の打者久保田がセカンドゴロに倒れると、ベンチのナイン全員はがっくり肩を落とした。あいさつの後もぼうぜん。泣き崩れる選手がベンチを重苦しい雰囲気に包んだ。数々の名勝負を勝ち抜いた“強い”明徳のまさかの姿に、応援スタンドも声を失った。

 「あの点差があったら絶対に勝たないかん。ほんまに情けない」

 馬淵監督は顔を紅潮させた。ショックを隠し切れない。「継投のタイミングを間違ったかもしれん。いけると思ったが…」。いつもの弾むような口調は影を潜めた。

 済美との練習試合で好投した1年松下建の先発は予定通り。本格派投手を得意にする敵をはぐらかした。横手からの135キロ前後の直球、切れの良いスライダーには威力があった。初戦で26安打を放った済美を五回まで2安打。六回表を終えて7―0。いつもの明徳ペースだった。

 しかし、まさかの端緒は六回に来た。死球の走者を置き、準々決勝で6安打2本塁打の3番高橋。2―0からの1球は肩口から「打ってください」と言わんばかりの甘いカーブ。真ん中に入った球はレフト芝生席で弾んだ。

 悪夢の始まりだった。七回に3点。八回からエース鶴川が登板したが、済美打線が止まらない。ベンチも六―八回まで計3回の伝令は「リラックス。思い切りいけ」。細かい指示をせず奮起を促したが、逆転を喫した。

 鶴川は「絶対抑えたかったけど、悔しい…」。うつむいたまま声を絞り出した。松下建は「甲子園どうこうより、この試合に勝ちたかった」。

 敗戦の要因は投手陣だけではない。これ以上ない勝ちパターンで気が緩んだわけでもなかろうが、一―三回の追加点チャンスや、八回の送りバント失敗からの併殺など「すき」はなかったか。

 センバツ出場は微妙になった。しかし、完全についえたわけではない。今、必要なのは徹底的に勝敗にこだわった詰めではないか。負けて泣く明徳ではない。もっともっと強い明徳を見たい。(西村



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