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2005年02月17日
お世話に笑顔添えて オリックス宿舎従業員 国沢典子さん(39)
「うちの“サブ・サブマネジャー”に任命しとるからね(笑)。頼りになるんよ」
オリックスの加藤英司2軍監督が冗談めかして言った。もちろん正式な役職ではないが、そう紹介される存在であることは間違いない。
【写真説明】いつもの笑顔で選手にコーヒーを差し出す国沢さん(高知球場)
高知球場に詰める国沢典子さん(39)は、選手の宿泊先、高知ホテルの一従業員だ。主に昼食の世話をする係なのだが、それだけでは終わらない。雑用から控室の掃除まで、球場内の面倒を丸ごと見る。初対面からまだ2週間だが、すっかりチームの一員だ。
国沢さんの一日は朝、選手を送り出すところから始まる。そして自分も身支度を済ませると、球場に選手を追っかける。昼食の準備が終わり、選手が引き揚げてくる。「お疲れさまー」「今日も暑いね」「コーヒーもう少しでできるからね」―。そこいら中で国沢さんの声が響いている。
そんな気さくさがあるから、選手は「いろんなことを言いやすい」。「この映画の時間調べて」「あの温泉には、どう行くの」―、注文は続く。
「中沢伸二コーチに『(鉢植えの)アロエ買うてきて』って言われたんです。アロエは夏の植物。今は霜が降りて、良い物がないのに…。でも探しました。中沢コーチも『いいねえ、これだよ、これ』って言ってくれたけど、倒れそうでした」
うれしそうに笑う国沢さんは、選手たちの世話焼きが本当に楽しいという。「でも、プロ野球選手だからじゃない。いい人ばかりだから」
そんな彼女がキャンプ前、一つだけ心配していたことがあった。それは、球団合併による選手間の雰囲気だった。実は国沢さん、昨春は東部球場でキャンプを張った近鉄2軍選手の世話をした。いろんな報道があったことを気にしていたのだった。
しかし、案ずるより…、だった。「(選手に)『調子どうよ』って聞くと、みんな『超楽しい』ってこたえてくれるんです」。「きついです」の声が彼女の耳に届かなかった。だから安心した。
「早く1軍に上がって」と、選手には言いたくないという。「だって、それぞれの努力があるんだから。強いて言えば『元気でいてほしい』ですね。元気じゃないと何もできないでしょ」。いつもの笑顔のまま、ちょっと真剣な目になった。 (プロ野球キャンプ取材班)
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