2004年8月9日(月)<朝刊>
平常心のプレーで勝つ 明徳きょう盛岡大付戦
いよいよ出番―。甲子園の明徳義塾ナインは、盛岡大付との1回戦(午前11時開始予定)を翌日に控えた8日、西宮市の津門中央公園野球場で割り当て練習を行った。経験豊富な選手ぞろいで、いつもと変わらないきびきびした最終調整だが、さすがに緊張感も漂わせた。
試合24時間前だが、練習は軽めではなく約2時間、普段どおりにこなした。練習中、ナインが馬淵監督や重兼コーチを真ん中に円陣を組んで、打撃や守備について細かい最終チェックを受ける姿も目についた。
打撃練習では前日同様、相手エースを想定した左投手に加え、右投手の打ち込みも。さく越えこそ少なかったものの、全体にヒット性の鋭い当たりは多く、しっかり仕上がった印象だ。
注目の投手陣は鶴川、松下の2人とも捕手を座らせ、それぞれ70球と50球。先発が濃厚な背番号1の鶴川は、低めにコントロールされた球を、梅田のミットに投げ込んだ。球のばらつきは少なく、明るい表情で練習を終えた。
練習後、田辺主将は「変に力んでもしょうがない。練習してきたことを出すだけ」。松原も「いつも通り、普通のプレーをしたら勝てる」。1991年夏から、春夏合わせて18大会連続の初戦突破に向け、あくまで平常心プレーを心掛ける。
【写真説明】いよいよ出番――1回戦前、最後の練習を終え、グラウンドに一礼する明徳ナイン(写真はいずれも西宮市の津門中央公園野球場)
馬淵監督に聞く ボール見極め、足攻も
明徳義塾は9日の第2試合で盛岡大付(岩手)と1回戦を戦う。相手はレギュラーに昨夏の甲子園メンバー7人が残り、エースで4番の三浦を軸に、悲願の甲子園初勝利を狙っている。甲子園出場17大会連続初戦勝利中の馬淵監督に初戦の戦い方などを聞いた。(以下談)
甲子園の初戦は何度やっても怖さがある。相手もしっかり調整してくるだろうから、接戦になるかもしれない。どっちにしても、向こうのエース三浦君の出来次第。
先発は間違いなく三浦君だろうが、投球がはまったら怖い。継投でくると思うが、2番手の工藤君は安定感があって、ゲームをつくれそう。失策や四球をもらえば、乗じて一気に攻めたい。そうなれば5点は取れる。三浦君は荒れ球気味でエンドランなど仕掛けづらそうだが、けん制はうまくない感じ。機動力は積極的に使って、足でリズムを崩したい。
うちの打線は特に調子の悪い選手はおらず、県大会の出来を維持している。中軸に当たりが出てきている。右打者はそこそこ打ってくれると思う。左打者、特に森岡、松原の1、2番が出塁できるかどうかが鍵。三浦君はストライク、ボールがはっきりしている。ボールの見極めが大切。序盤に点を取れなくても焦る必要はないが、三回ごろまでに3点くらい入っておれば、楽になる。序盤で投球の組み立て、カウントを取りにくる球種などを判断した上で、(狙い球など)指示する。
投手は調子の良い方を先発させる。もちろん完投が理想だが、展開によっては継投も考えている。鶴川は暑くなると体が動くタイプで、県予選より上向き。松下も上々の出来だ。
引っ張る打者が多いから、アウトコースへの制球が大切になる。注意するのは3、4番の佐藤栄君と三浦君。特に三浦君に打たれると、投げる方も調子に乗ってくる。気をつけたい。
とにかく普段の力を出し切れば、結果はついてくる。試合前半は本来の力を出しにくいものだが、じっくり平常心で基本通りのプレーを心掛けたい。選手たちは甲子園を何度も経験しているし、心配はしていない。
【写真説明】初戦を前に表情も引き締まる馬淵監督。手前は背番号1鶴川