2004年8月8日(日)<朝刊>
開幕で気持ち高まる 打球の鋭さ相変わらず
甲子園の明徳義塾ナインは7日、開会式を終えた後、そのままスタンドで開幕試合の序盤を観戦。半年ぶりの甲子園を思い出す真剣な表情で試合に食い入った。
午後はいつもの西宮市津門運動公園野球場で約2時間の割り当て練習。大会が開幕したこともあり、練習場には保護者や高校野球ファンが多く訪れ、本番ムードが高まってきた。
守備は甲子園に入る前にある程度仕上げていることもあり、この日も打撃中心。風がなく気温以上の蒸し暑さを感じたが、ナインは暑さを吹き飛ばす豪快な当たりを連発した。フリー打撃は左投手の変化球に設定したマシンを挟んで両サイドに左投手とこれまで通り。中田がフェンスオーバーの大飛球を放ったのをはじめ、各選手とも前日以上の鋭い当たりだった。
続くシート打撃はレギュラー組が3巡。2回りはこれまで同様、左投手を打ち込んだが、ラスト1巡は盛岡大付の2番手工藤を想定した右腕対策。工藤が変化球を多用してタイミングを外してくるタイプとあって、バッティング投手は全球変化球。しかし、ほとんど安打性の当たりで、一塁走者になると、ほぼ全員が盗塁を狙っていた。
投手陣は鶴川が連日の力の入った投球。松下は捕手を立たせたまま、1球1球感覚を確かめるように20球ほど投げた。ノックは時間こそ30分ほどだったが、ワンプレーごとに「前に出て取れ」など馬淵監督の厳しい言葉が飛んだ。
【写真説明】シート打撃でも積極走塁を心掛ける明徳ナイン。西山が三塁を陥れる(西宮市の津門中央公園野球場)
柳井会長ら激励
開会式の7日、県高野連の柳井正持会長と武市隆理事長が、西宮市の明徳宿舎を訪れ、ナインを激励した。
甲子園で開会式を見た柳井会長は「堂々とゆったり落ち着いた行進で、安心して見ていた。全員が心をひとつにして一戦一戦戦ってほしい」。武市理事長も「最後の夏になる3年生は万全の体調でグラウンドに立ってほしい」と励ましの言葉を贈った。
【写真説明】宿舎で明徳ナインを激励する柳井正持会長(左)ら県高野連幹部=西宮市の旅館志ぐれ
盛岡大付練習リポート 「生きた球」で守備確認
明徳義塾の初戦の相手、盛岡大付(岩手)は7日、伊丹市の伊丹スポーツセンターで割り当て練習を行った。エース左腕三浦がシート打撃でマウンドに上がるなど臨戦モード。約2時間の練習を見ると―。(大山)
「守備を基本に考えている」(沢田監督)だけに、練習も守りからスタート。その中で、打撃投手が投げた球を打席の沢田監督やコーチが打ち返すノックや、三浦の球を控え選手に打たせての守りなど、「生きた球」の練習が目立った。
無死満塁、一死一、三塁などの設定に応じて守備位置や返球を考えながら練習に取り組んでおり、外野手の肩はさほど強くない印象だが、カットまできっちりした返球ができていた。
エース三浦は、ダイナミックなフォームから力のありそうな直球やボール球にするスライダーなど、4イニングスで約60球。速球が高めに浮くなど制球はやや不安定だったが、左打者の外角へのスライダーの見極めは攻略のポイントになりそう。また明徳の機動力を警戒したけん制練習も。ボールを受けた主将の佐藤捕手は「直球は走っていたしスライダーのきれも良かった」。
打撃練習は直球マシンの両サイドに右投手を配置。鶴川、松下の速球を意識して、打撃投手は通常より1メートルほど手前から投げていた。またシート打撃では松下を想定した右横手、鶴川に見立てた右上手の打撃投手を打ち込んだ。全体的に長打は少なかったが、中軸選手の当たりは鋭い。ランナー一塁から右方向を意識、最低でも走者を進めるバッティングを心掛けていた。またわざと空振りをして盗塁を助ける場面も見られた。
総合力では明徳が上だろうが、沢田監督、佐藤主将が強調する仕上がりの良さは十分感じさせられた。
【写真説明】シート打撃で投げる盛岡大付の左腕三浦(伊丹市の伊丹スポーツセンター)