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2002年02月01日
【グラフ】 悔しさを忘れない 厳しい冬乗り越えて
「集中」「努力」「感謝」…。各選手が帽子のひさしの裏にマジックで書き込んでいる信念とも自戒ともとれる言葉。ある2年生はそこに「あの悔しさを忘れない」と書いてある。
一昨年の10月29日。九回裏に3点リードを守れず、高知東に逆転サヨナラ負け。1996年春からの6年連続センバツ出場が消えた。マウンドには筧が、ショートには森岡がいた。その日から明徳5年ぶりの長い冬が始まった。
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準々決勝7失策の反省からノックの雨が降り、ひたすら走った。馬淵史郎監督が「今までで一番厳しかったろう」と振り返る昨冬を2年生は経験した。それでも、夏の甲子園の習志野戦、秋季県大会決勝、四国大会決勝とも1点差負け。「あと一歩」の悔しさを、現チームは嫌というほど知っている。
だからこそ、グラウンドでは激しく厳しくしかり合う。ノックで少しでも気を抜いた捕球や送球をすれば、「そんな守りを試合でもやるのか」「本当に勝ちたいのか」。一斉に声が飛ぶ。悔しさを知る分、練習での声も大きくなる。上級生も下級生もない。
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同監督が「ポジションが決まっているのは、ショートとキャッチャーぐらい。秋のメンバーは関係ない。一からのスタート」というレギュラー争いの激しさも、チームの緊張感を高めている。この冬は例年より早く実戦練習を取り入れた。基礎体力向上のトレーニングにも2時間近くを割くが、ノック、フリー打撃もほぼ毎日。紅白戦も例年になく12月後半から6回行った。
1年生の台頭もあって、紅白戦のレギュラーメンバーが毎回違う。足のある選手や長打力のある選手。それぞれが自分の特徴を見つけよう、伸ばそうと必死だ。秋季大会で本来の調子が出なかった投手陣も新球種の習得、フォームの改造など、各自が課題を持って競い合っている。
風が強く、寒さが増した1月29日。この冬初めて竹バットでなく、金属バットを使ってフリー打撃を行った。左打者は左中間の打球もグンと伸びる。面白いようにさく越えも飛び出た。ただ飛ばせばいいというものではないが、スイングの鋭さが増したのは明らか。「悔しさ」は選手を一回り大きくさせている。
(写真=写真部・佐藤邦昭 文=運動部・早崎康之)
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=写真はいずれも明徳義塾高
▼1本1本が競り合い
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部員75人。レギュラー争いは熾(し)烈を極める。3人1組の100メートルダッシュでも、ライバルには負けられない。1本1本胸を張り、しっかり腕を振る。一冬の積み重ねが、内野ゴロをヒットにし、守備範囲を押し広げる
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▼自分を見すえて
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夕食後、だれからともなく個人練習が始まる。素振り、ティー打撃、筋トレ…。強制ではない。メニューは自分が決める。「内角が打てなかった」「足を生かすために低い打球を三遊間に打ちたい」「パワーをつけたい」。自らをしっかり見すえた目的意識が、体を突き動かす
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▼陸上メニュー浸透
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陸上女子三段跳びの鈴木誠子、田村紗希子選手らを育てた西内伸夫トレーニングコーチの指導も4年目を迎え、科学的な基礎体力づくりが浸透している。下半身を強化し、瞬発力を育てるバウンディング。先輩の寺本投手(ロッテ)は30メートルを8歩で跳んだ。10歩を切る選手は少ないが、徐々に1歩1歩が大きくなってきた
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▼愛着込めて
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毎日の練習終了後、ナインが真っ先に取りかかるのが、道具の手入れ。愛着のこもったグラブにオイルを塗り込み、スパイクを磨く。数人が車座になれば、野球のこと、学校のことと話はつきない。携帯電話やテレビゲームこそないが、仲間との日々の会話が信頼関係をはぐくむ
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▼裸の付き合い
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ラッシュアワーは8時すぎ。個人練習を終えた者から続々とふろ場にやってくる。グラウンドで大人びて見えた選手たちも、「明徳のオーラ」を脱ぎ、高校生の顔に戻る。湯船にどっぷりつかり、シャワーを奪い合う。「おまえ腹筋ついたなあ」。裸の付き合いで生まれる連帯感もある
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