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豪快なイメージが強い、これまでの高知の打撃。しかし、ナインは小技も有効に決める、ち密なスタイルにシフトしてきた。
昨秋の県大会はスクイズを含む犠打が目立つ。1回戦は犠打犠飛5、2回戦2(五回コールド)、準々決勝1(七回コールド)、準決勝6、決勝5。公式戦11試合では合計37。1試合平均3.36は、センバツ出場34校中九番目の多さ。送りバントやスクイズなど、着実な戦法で好機を生かした。
一方、「打撃センスの光る選手がいて、とにかく振らした」(中村監督)とロングティーなどで、一日600−700球打ち込んだ。ミート力をつけるため竹バットを使い、1キロの重い金属バットでパワーアップを図った。
昨年十一月までの練習試合を含むチーム打率は3割3厘。公式戦に限ると3割2分6厘にアップするが、34校中20位タイと、威圧感を与えるには至らない。だが、三月になりフリー打撃での快音が多くなった。冬場のトレーニングを乗り切り、体重が5キロ増した選手もおり、全体に体が一回り大きくなった印象。それにともない、飛距離の伸びを実感する選手もいる。
打順は一番とクリーンアップを除き、県予選や四国大会とオーダーを入れ替えそう。その中で中村監督が「自信を持ち堂々とやってほしい」と信頼するのが、四番土居。昨秋は実力を発揮できなかったが、冬場に打撃フォームを改造。もともと、右打ちがうまい打者だが、外角変化球に強くなった。先月の紅白戦では甲藤の甘い球を見逃さず、重いバットで特大のアーチを奪い、主砲をアピールした。
三番川村は公式、練習試合を通じ、打点でチームトップ。四国大会の小松島戦、九回二死満塁で最後のバッターとなり、「あんな悔しい思いは二度としたくない」。長距離砲を土居、甲藤に任せ、コースに応じた打撃を目指す。勝負強い甲藤が五番。土居が打ち、甲藤が続けば、ペースに持ち込める。
この中軸を生かすために、一番大迫の出塁が重要。公式戦は2割後半だったが、練習試合を含めれば3割7分5厘と好打率を残す。「くせ者的な存在になりたい」というのが二番森光で、犠打数はチーム一。
走者を置いて意外に回ってくるのが六番。相手投手によるが、福本か長田になりそう。左の福本は新二年生だが、スイング力が増した。新三年生の長田はミートがうまく、公式戦打率5割1分4厘は出場選手中8位と本番に強い。打率2割台だがミート力のある光富が八番か。高校から左打ちに変えた宮尾が九番に入りそう。俊足を絡めた攻撃ができるので、上位につなぐ展開になると面白い。打線は全体的に選球眼はいい。
盗塁は宮尾が18個で群を抜く。50メートル6秒台前半で走り、単独スチールも可能だ。他の選手もシート打撃でのエンドランなど、足を使った攻撃練習を冬場は重点的に取り組んだ。
甲子園では1点でも取れる時に取っておく、どん欲さが必要。四国大会の小松島戦では、強気に打って出たのが裏目に出た苦い経験もある。バントなど小技を確実に決め、好機をつかむ戦法が増えそう。そこに、この冬スケールアップした打撃力が、どう絡むかがカギ。勢いに乗って打線がつながれば、相当の脅威になれる。
【写真】もっと鋭い打球を打とう。一つでも先の塁を狙って走れ(高知高グラウンド) |