<2月23日(金) 夕刊>
<春野球場>
日本一祈願の地ビール「東尾監督仕込み」完成
優勝奪回へ西武ライオンズの東尾修監督が仕込んだ「日本一祈願ビール」が二十三日、出来上がり、高知市鷹匠町の「よさこい麦酒館」でたる詰めされた。地ビールは六日から醸造を開始。味わいを決め、「ビールの魂」とされるホップの投入を同監督の手で行ってもらった。名前も「東尾監督仕込み」。
通常は約四十日間の発酵、熟成期間が要るが、キャンプ中に間に合わせ、半分の期間で完成させた。発酵のもとである酵母を取り除いておらず、ろ過されたものよりも濁りがあるのが特徴。現在も酵母が活発に活動しているため、ひと味違ったビールに仕上がった。たる詰めされたのは約千リットル。早速、二十リットル入りのたる二つが同館に近い西武ナインの宿舎へ差し入れされた。ビールは同日から同館でジョッキ販売も始まった。
「これ以上の新鮮なビールはない。こくがあり、荒々しい味わい。酵母の息吹を感じてほしい」と同館の田井邦彦店長。「ビール通にも喜んでいただけるはず。通常のビールと飲み比べるのも面白いのでは」と西武ナインや一般客の反応を楽しみにしていた。
【写真】たる詰めされる西武ライオンズの「日本一祈願ビール・東尾監督仕込み」(高知市鷹匠町1丁目の「よさこい麦酒館」)
<2月23日(金) 朝刊>
<春野球場>
松坂 1回2奪三振 自己採点は50−60点
松坂が紅白戦で1回を投げて2三振を奪った。
直球は抜ける球もあったが、最高149キロを記録。高木大、垣内をスライダーで連続三振に仕留めるなど完ぺきに封じたが、本人は「きょうは自分では五、六十点。オープン戦の中で仕上げていきたい」と納得していなかった。
それでも偵察に訪れたダイエーの豊倉チーフスコアラーは「投球フォームが安定したので、四球から自滅するケースは減るだろう」と警戒していた。松坂の次回登板は二十五日の阪神とのオープン戦(春野)が予定されている。
二十三日は練習休み。(共同)
高木大が一軍合流
左ひざ痛で出遅れていた高木大が午後から一軍に合流。紅白戦に代打出場した。
松坂に空振り三振させられたが「直球にもスライダーにもバットが球に当たって良かったよ。まだ前に飛ばないけれど」と明るい表情。守備や走塁などは抑え気味だが「実戦をやらせてもらいたかった」と目を輝かせていた。(共同)
水尾 上り調子
春野球場の最高気温は20度と沖縄並みの暖かさ。防風フェンスのあるブルペンでは25度を超えた。松坂投手の紅白戦登板もあり、平日では今キャンプ最多の三千人が来場。スタンドには半そで姿やアイスクリームをほおばる観客もみられた。
選手も陽気は大歓迎。「暖かいんで、思い切り腕が振れます」とは明徳義塾高出の水尾。ブルペンにこそ入らなかったが、「直球の球威を増したい」と渡辺智男スカウト(伊野商高出)を相手に入念に遠投を繰り返した。
渡辺スカウトは「遠投とマウンドを一緒にできないけど、いい回転の球が来ていたね」と水尾の順調な調整に太鼓判。「高知の選手が活躍してくれるとうれしいね」と期待を込めて話していた。
【写真】一塁けん制の練習を行う水尾(春野球場)
<高知球場・東部球場>
篠原、田之上結果出す
左右の先発候補、篠原と田之上が紅白戦でそろって結果を出した。
篠原は左足首を痛めた影響が心配されたが、研究中のチェンジアップなど、変化球中心の投球で2回を3安打、1失点。「思った通り投げられたし、自信にもなった」と明るい表情だった。王監督も「緩急を使えていた」と評価した。
昨年8勝の田之上は変化球を低めに集め、3回を無失点。「打たせて取る投球ができたのが収穫。今季は完全なローテーション入りを目指す」と話した。(共同)
バルデスに存在感
新外国人のバルデスが紅白戦で2安打と、ようやく存在感を示した。
風邪で体調を崩したり、紅白戦でヒットが1本も出なかったりと、明るい材料が少なかっただけに「やっとよくなってきた」と笑顔を取り戻した。王監督は「二番に入れる考えもある」と、器用なところを評価。それを聞いた当人は「バント練習もしなければ」と、まじめな一面をのぞかせた。(共同)
<安芸球場・室戸球場>
新外国人が初安打
新外国人のペレスとクルーズが、紅白戦でそれぞれ初安打を放った。
ペレスは4打数2安打、1打点と気を吐いた。第1打席の一回一死二塁から右前適時打を放ち、四回には中前打。笑みがこぼれたが「調整の過程だから気にしない。調子は日々よくなっている」と冷静だった。
四番打者のクルーズも右前打を放って、3打数1安打。こちらも浮ついた様子はなく「思うように仕上がってきている。監督の期待にこたえられるように頑張る」と話した。(共同)
ピンチに強い藤田
ドラフト1位の藤田(川鉄千葉)が紅白戦で精神面の強さを見せた。
一回に右前打と連続四球で無死満塁とされたが、四番桧山を三邪飛、五番塩谷は右飛、続くカツノリは外角低めの速球で見逃し三振。野村監督は「ピンチで気持ちが引く人と燃える人がいるが、気持ちの強さが出ていた。間違いなく阪神の将来を背負って立つ投手」と目を細めた。
二回は三者凡退で二度目の登板は2回を無失点の内容。投球フォームを調整中の藤田は「フォームを変えて四日なのでこの結果なら満足しないと。しっくりいってますよ」と明るい表情だった。(共同)
井川に指揮官拍手
2回を投げ、許した走者は四球の一人だけ。先発ローテーション入りを期待される四年目の左腕、井川が紅白戦で好投した。
「前回よりよかったけど、四球があったので満足はできない」と井川は控えめだったが、直球は146キロをマーク。野村監督は「きのう気合を入れたんだ。(二軍の)鳴尾浜へ帰すぞと。きょうは素晴らしかった。拍手を送りました」と、二十一歳の好投を喜んだ。(共同)
レギュラーへ好位置 28歳ルーキーの沖原
今季の阪神は「すべてのポジションが空白」(野村監督)という状況。センターラインを固める二遊間では、シドニー五輪代表のドラフト6位の新人、二十八歳の沖原佳典がレギュラー争いの好位置にいる。
五輪でプロ選手に交じって2本塁打をマーク。打撃力と内野における堅実なプレーを買われ、NTT東日本から即戦力候補としてプロ入りした。
アマチュア時代は遊撃手として高い評価を得ていたが、キャンプでは二塁手、三塁手の練習も積極的にこなしている。「ショートが一番得意だけど、プロだからどこでも守らないと」。意欲的な姿勢を確実な技術が支える。
巧みなグラブさばき、素早いステップ、鋭い送球。平田守備走塁コーチは「さすがに経験が豊富だ」とうなり、二塁手・沖原を見た野村監督も「ショートのできる人間は、どちらもいけるな」と太鼓判を押した。
攻撃面では、野村監督が機動力を掲げて命名した「F1セブン」に名を連ね、打撃と走塁の一体性が要求されている。十八日に行われた紅白戦では、一死一塁から見事にバスターエンドランを決めて、一死一、三塁の好機を演出。今季の阪神が目指す野球を実践して存在感をアピールした。
もの静かで、あまり多くを語るタイプではない。しっかりと言葉を選んで掲げた目標は「けがをせずに、一日、一日頑張ってレギュラーの座をとる」。二十八歳のルーキーは、浮足立つことなく、着実に前進している。(共同)
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