明徳、4年ぶり三度目のV 2―1で高知破る
サッカーの第84回全国高校選手権県予選最終日は13日、春野球技場で決勝を行い、明徳義塾が高知を2―1で破り、優勝。4年ぶり3度目の選手権(12月30日―2006年1月9日・国立競技場ほか)出場を決めた。
明徳―高知は3年連続の決勝対決。前半は高知が主導権を握り、サイド攻撃主体で明徳陣内に攻め込んだが、決定的なチャンスをつくれず0―0。後半3分、高知の松岡がヘディングで先制した。明徳は26分、フリーキックに植田が頭で合わせて同点。さらに34分は、洪がフリーキックを直接決めて勝ち越した。
全国大会の組み合わせ抽選は21日に行われる。
【写真説明】4年ぶりの全国大会出場を決め、喜ぶ明徳義塾イレブン(春野球技場)
▽決勝
明徳義塾2―1高知
【評】明徳義塾がFKからの2得点で高知に逆転勝ちした。3年連続となる両校の決勝を3度目で初めて制し、4年ぶりの全国大会出場を決めた。
明徳は開始早々から前線で素早くプレッシャーを掛ける高知に苦戦。2トップがDFラインの裏を狙う相手の攻撃に守勢一方で、クリアボールもことごとく拾われ中盤を支配された。攻撃も前線にロングボールをけり込むだけで、チャンスをつくれない。
後半開始早々に先制を許すと、勢いに乗った高知攻撃陣にさらに押し込まれた。だが守備陣が踏ん張り、徐々に攻撃陣にリズムが出始めると26分、FKに植田が合わせて同点。34分には松本憲が倒されて得たFKを洪が直接決め逆転した。最後まで集中力をたもった守備と、1プレーの勝負強さが全国切符につながった。
高知は終始試合を優位に進めた。後半3分にはサイド攻撃から松岡が先制点を挙げたが、再三の好機に得点できなかったことが響いた。だが最後まであきらめずボールを追い、内容では一歩も見劣らなかった。(大山)
主導権握ったが…
まさかの逆転負けに沈む高知イレブンの姿を見つめながら高橋監督も「勝負ごとですから分かりません」とぼう然。
中盤を制した高知が主導権を握っていた。両サイドを起点にした明徳DFの裏を狙うシンプルな攻撃を軸に、再三、攻め上がったがゴールを割れない。後半3分、左サイド梅鉢からの長いボールを松岡がヘディングで押し込み、待望の先制点。これで勢いに乗るかに見えたが、フリーキックから2失点。田中主将は「決定的な場面で決められなかったから」と悔やんだ。ボールを支配しながら攻めあぐねるうち、流れは徐々に明徳側に傾いていた。
イレブンは閉会式後も涙が止まらない。応援でいっぱいになったスタンドに向かって、田中主将は「来年は優勝してくれます」と雪辱を後輩に託した。
耐えてつかんだ全国切符 明徳、1トップ策で三度目の正直
ロスタイムに入って1分、2分、3分…、まだ笛は鳴らない。明徳義塾が冬の選手権から遠ざかった4年間のように、長い長い時間だった。だが、6分を超えようかというその時、ついに明徳イレブンに歓喜の時を告げるホイッスルが鳴り響いた。
3年続けて高知との決勝。一昨年はPK戦、昨年は延長でPKを取られて敗れた。今の3年生が入学してから、悔しい負けが続いていた。インターハイには出場したが、「選手権は全然違う」(松本憲主将)。この日9人が先発した3年生にとって、ラストチャンス。絶対負けられない試合だ。
だが、序盤から苦しい展開。高知のプレッシャーが予想以上に早く、焦りが生まれる。ロングボールが多くなり、ことごとく拾われた。サイドハーフも押し込まれ、まるで6バックのような時間帯も。頼りの攻撃陣も良い形でボールを持てない。それでも前半0―0は合格点だった。
後半、4―4―2の布陣から、1トップに変えて野村、松本憲を2列目に並べた。技術の高い2人がこぼれ球を拾う「ここまで隠し続けた」(高崎監督)作戦だった。しかし、「さあここから」と思った瞬間、先制点を許す。浮足立ち、また劣勢になった。
だが26分に植田がFKに合わせて同点に追いつくと、ようやく“秘策”が機能し始める。34分、こぼれ球を狙った松本憲が倒されて得たFKを、洪が直接決めた。
勝利の瞬間、「今までのことを思い出した」という高崎監督の目にも涙が光った。悔しさに耐えて毎日頑張ってきた。この日も80分間耐え続けた。3度目の正直でついにつかんだ選手権切符。もちろん出場するだけで満足はしない。待ちに待った大舞台で活躍するために得た切符だ。(大山)
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