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目前に迫った二十一世紀。だが、本県を取り巻く情勢は人口の「自然減」、高齢化の進行、長引く景気の低迷、県や市町村の財政難など、依然として厳しい。新しい世紀に本県が飛躍を遂げるには、何が必要で、どうすればよいのか。二十八日投票の県知事選挙を機に直面する県政課題を点検し、県勢浮揚への展望を探る。
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県知事選の争点の一つとなった中国産ショウガの輸入問題。ポートセールスの先頭に立った知事自身による評価は最低のCランク。昨年三月の一部開港から一年半余りが経過した高知新港をめぐって、論議が巻き起こっている。
輸入ショウガに関する論議は、高知新港が本県の経済力アップにつながる海のインフラ(社会資本)であると同時に、低コストの商品が大量に流入する国際物流競争の玄関でもあることを浮き彫りにした。飛躍へのバネにもなれば、本県経済に脅威となるもろ刃の剣といえる。
高知新港のコンテナ貨物取扱量は順調な伸びをみせている。
二年目に入ったことし四月から十月末まで七カ月間の実績は、中国・大連−青島航路が一千四百十一TEU(二十フィートコンテナ換算数)、韓国・釜山航路が一千七百五十四TEU。二つの定期航路の合計は三千百六十五TEUとなった。
昨年七月から青島航路がそれまでの隔週一便から週一便に、さらにことし一月からは同航路の最初の寄港地が高知になった。取扱量の伸びは、こうした利便性のアップが大きく影響し、集荷活動は中四国、阪神地区へと広がった。
単純比較はできないが、ことし四月以降七カ月間の実績は、昨年四月からことし三月まで初年度の二千八百三十三TEUを既に上回っている。
▲貨物量の増も…△
貨物量が増加していることからは、県内企業が高知発着の物流コストの削減効果を認めて活用している状況がうかがえ、ビジネスチャンスの拡大にもつながっている。中国、フィリピン、インドネシア、スリランカのアジア四港との姉妹、友好提携から経済交流の機運も膨らみつつある。
では、これが県内にどれだけ経済的な波及効果をもたらしているかを考えると、評価が難しい。二年足らずで評価するのは早計だとしても、県勢浮揚へ大きな期待を集めた分、「県益」にどれだけ役立ったのかが問われるところだ。
数値化された統計を見る限り、高知新港の波及効果はうかがえない。一部開港した十年の本県貿易統計では輸出入額とも前年を下回った。工業力を示す県の十年「製造品出荷額等」も三年連続で前年割れの全国四十六位。高知新港が貿易拡大、県内製造業のレベルアップに結び付いたかどうかは未知数だ。製造業界一つ取っても、評価は分かれる。
高知新港の構想段階から四半世紀。当時からは予想もつかない激動の時代に、高知新港は一部開港した。一つの課題として浮かび上がったのは、農産物をはじめ国際競争を勝ち抜くための県内産業の体質強化だ。
ことし三月末時点で新港に投入された総事業費は約九百十億円にも上る。巨大なプロジェクトであり、可能性を秘めた港を「県益」に結び付けるには、うまく使いこなすための知恵、時代を先取りしたきめ細かい施策が必要だろう。
(知事選取材班)
【写真】一部開港から2年目の高知新港。本県への波及効果をどう評価するか(高知市仁井田)
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