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高知1区 福井さん 「心の民権」第2幕
雨煙る県内三選挙区に再び、「自民党トリオ」の勝ち名乗りが響き渡った。9日投開票の’03衆院選。「魔の1区」は、自民党前職の福井照さんが公明党の分厚い選挙協力も得、終わってみれば野党三候補に完勝の再選。2、3区もそれぞれ自民党前職の中谷元さん、山本有二さんが悠々と5選を飾り“指定席”を印象付けた。一方、四国比例に転出した公明党元職の石田祝稔さんは、7年ぶりのうれしい国政返り咲き。過去2回、比例で復活した民主党前職、五島正規さんは1区敗退後、日付が変わった10日午前零時すぎに3回連続、執念の比例復活で5選を果たした。共産党は前職の春名直章さんを先頭に戦ったが及ばず、「四国唯一」の議席を失った。各党がマニフェスト(政権公約)などを掲げ「政権選択選挙」とも言われたが、目の前の政治への信任か、あきらめか…県内選挙区の平均投票率は過去最低。ますます冷める有権者像も浮き彫りに。
陣営が戒め続けた“魔の1区”も、2期目のジンクスも、杞憂(きゆう)だった。高知市升形の福井照さんの事務所に当確の報が入ったのは午後10時22分。「しんどかったね」「これからぜよ」。福井さんが妻の昌子さんとともに現れると、待ちかねた支持者がどっと取り囲んだ。
前回のライバルだった公明党との共闘。「1区は福井、比例は公明」と訴えた。前回の得票は福井さんが約4万票、公明党の石田祝稔さんが約3万2000票。応援弁士らは「これを合わせた7万2000票を取ってこそ、本当の勝利だ」と士気を高めた。
だが、決して楽観できる状況ではなかった。陣営には「(福井さんは)理想を言うばかり。この3年余り、何をしていたのか」という不満の声も伝わっていた。それでも本人は「抽象的と言われようが、信念を貫き通したい」。かたくなに「心の自由民権」を訴え続けた。
「街頭演説を始めたらすぐ窓や玄関が開いて手を振ってくれる。5分で終わるつもりが、ついつい20分になったり」。反応のよさに公明党の厚い支援を感じもした。
6日に予定されていた安倍晋三自民党幹事長の来高は、悪天候のため急きょキャンセル。知らせを聞いて聴衆が引き揚げると、「そんなことじゃあ、駄目なんです!」と一喝。「選挙は人気投票ではない」と断じた。
大きな得票目標には届かなかったが、「きょうはまだ泣いていませんが、感激は前回以上」と福井さん。二度目のお立ち台で「今、この場所で第二次心の自由民権運動をスタートさせます」と高らかに宣言した。
【写真】魔の1区を制し、破顔一笑の福井さん(高知市升形)
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