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高知県知事選

11月30日付・高知新聞朝刊

 県知事選きょう投開票 午後10時半ごろ大勢

30日の“ダブル選”投票に備え、投票所の開設作業を進める選管関係者(高知市の追手前小学校)  県内66万有権者の審判を仰ぐ高知県知事選挙は30日、県内53市町村で一斉に投票が行われ、午後8時からの31市町村を皮切りに順次、開票作業が進められる。午後10時半ごろには、当落の大勢が判明しそうだ。

 立候補者は届け出順に、無所属で現職の橋本大二郎氏(56)、無所属新人で前高知市長の松尾徹人氏(56)=自民県連・社民推薦、公明県本部支持=の両候補。

 21世紀最初となった任期満了(12月6日)に伴う知事選(戦後16回目)は、現職知事に県都の前市長が挑む昭和46年以来の「トップ対決」。3期12年間の橋本県政の評価を踏まえ、住民との直接対話を重視する橋本氏の改革路線の継続・強化か、市町村や議会との連携強化を訴える松尾氏の信頼・協調型県政への転換か、県政運営手法の違いを最大の争点に舌戦が展開された。

 13日の告示以降、両候補はそれぞれ全市町村を一巡。街頭演説や個人演説会で政策、主張を訴え、橋本氏は草の根支持層の掘り起こしに、松尾氏は知名度浸透と支持拡大に全力を挙げた。

 選挙戦最終日の29日は、両候補が有権者のほぼ4割が集中する高知市に選挙カーを走らせ、パレードなどで「最後のお願い」。両陣営は一票の上積みに全精力を振り絞った。

 投票は30日午前7時から、県内984投票所(このうち室戸市内の1カ所だけ午前6時から)で始まり、318カ所が午後8時に、それ以外は1―4時間繰り上げて終了。

 開票は即日で、宿毛市など31市町村で午後8時から始まり、同9時半までに全市町村で開始。作業は12月1日午前0時ごろに終了する見通し。

 未来を決める投票に参加を 中越・県選管委員長

 県選挙管理委員会の中越豊喜委員長は30日の県知事選の投票日に際し、次のような談話を発表した。

 13日に告示された知事選は17日間の選挙運動期間を終え、本日、投票日を迎えた。有権者一人ひとりが主権者の自覚を持ち、今回の選挙の意義を十分認識して候補者の政策や主張をご覧になったことと思う。今後の高知県の未来を決める投票に参加し、貴重な一票を投じるよう切望する。

 【写真】30日の“ダブル選”投票に備え、投票所の開設作業を進める選管関係者(高知市の追手前小学校)


17日間の激戦最後まで熱く 県知事選

 県政トップと県都の前トップが激しい一騎打ちを繰り広げた’03県知事選は29日、17日間に及ぶ舌戦を終了。現職で4選を目指す橋本大二郎さん(56)と、新人で前高知市長の松尾徹人さん(56)は同夜、降りしきる雨の中を駆け付けた多くの支援者を前に熱くマイクを納めた。「県政改革の継続を」「逆戻りしない県政がもう少しで実現する」と衰えぬ県政担当意欲を見せる橋本さん、「ぬくもりのある県政を」「このままでは高知が駄目になる」と声をからしてトップ交代を訴える松尾さん。県民は県政のかじ取りをどちらに託すのか―。いよいよ審判が下る。

 橋本さん 「古い形に戻さず」

 橋本さんは午前5時半から高知市弘化台の中央卸売市場を回って支持を求めた後、市内各地で握手や街頭演説。夕方からは中心部のアーケード街に分け入り、黄色いハンカチを打ち振る大勢の支持者らと2時間余り練り歩いた。

 その余勢を駆った帯屋町2丁目でのマイク納め式。支援者たちの熱気で、ムードはまるで「出陣式」。大きな拍手の中、妻の孝子さんは「皆さまの温かい笑顔を拝見し、心強さと感謝でいっぱいです」と深々一礼。続けて、「皆さま、あとひと押し、ひと押しでございます」。

 橋本さんも大きな声で締めくくり。「肉体的にはくたくたになっていると思うが、精神的には晴れ晴れ、すっきりしています」とアーケード街に高らかに声を反響させ、「12年間で県庁と県民の距離が縮まってきた。古い形の行政に戻して、これを遠ざけてはいけない。まだ気を緩めず、皆さんと心を一つにして、最後の数時間を過ごしたい」とこぶしを振って力説。最後は高知工科大学生の音頭による「頑張ろうコール」で締めた。

 松尾さん 「高知は変われる」

 松尾さんの陣営は午後1時から高知市の中心商店街をパレード。緑のジャンパーに身を包んだ100人以上の運動員らが「知事はまつお、まつおてつと!」と叫び、訴え、握手作戦を展開した。

 一人でも多くの人と握手を、と行進コースを外れては駆け足で列に戻る松尾さん。追い風を感じる。フットワークはますます軽い。支持者から握手を求められると、にっこり白い歯がこぼれた。

 升形の事務所前でのマイク納め。ほとんど別行動で支援の輪を広げてきた妻、真理子さんは「松尾の熱い気持ち、高知県を本当に愛する気持ちをもっともっと皆さんに知ってほしい」と声を詰まらせた。

 松尾さんは感極まった表情で「落ち込むまで落ち込んでしまった高知県を再生するため、私のこれまでの35年の行政経験をしっかり生かし、この力のすべてをささげたい」。直前まで自ら選挙カーでマイクを握り、すっかりかすれた声で「あす、高知県が変わる、変わるんだと、私は信じて、最後の最後まで戦います」。万感の思いに、万雷の拍手が響いた。


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