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20歳代の低投票率 苦悩する高校教諭
「興味ない」「誰がなっても一緒」「政治は分からない」。高知市の街角で20代の若者に選挙、政治について尋ねると、冷めた意見が多く返ってくる。実際、このところの同市の投票率で20代は常に10―20%台前後と低迷。投票の大切さを教える立場の高校教諭たちもショックを受けている。「選挙の意義を教えたてほやほやの人ほど低いなんて…」「(自分らは)何を教えよったがやろ…」。巡る思いを聞いた。
【写真】未来の有権者に伝えるべきことは?(写真と本文は関係ありません)
あきれた口調で「すごいね…」。社会科を教える30代の男性教諭が手にしたデータは、市選挙管理委員会がまとめた平成10年以降の国政選挙や県議選、市長選、市議選での年代別の投票率(抽出調査)。
20―24歳の男女で見ると、16・06%(今春の県議選)、18・18%(10年の市長選)、19・52%(14年の市長選)など、ほかの年代に比べて軒並み低い。
「教え子? 多分(データと)一緒。寂しいねえ…。何を教えよったがやろう、という感じ」
この教諭は「選挙に行かんということは国民主権を“いらん”と言いゆうようなもん。憲法の基本原則を。これは大きな問題。何とかせんと」と危機感を募らせる。
別の高校の男性教諭(31)は「何か思い切った改革を」と言う。
「高校を卒業してから選挙権を得るまで約2年ある。若者にとって、そのタイムラグは大きい。(冷めてしまう前に)投票できるよう、年齢を引き下げてみては」と提案するのだが…。
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最近、ある高校の教諭が2年生の4クラスの生徒約150人に尋ねた。「20歳になれば投票に行くか?」。「行く」と手を挙げた生徒は、24・0%の40人足らず。現実の20―29歳の投票率とほぼ合致する。
教諭は重ねて尋ねた。「今、選挙権があれば投票に行くか?」。結果は30人余りの20・1%。「20歳になれば―」よりも低い結果だった。
「もうちょっと高いと思ってたのに…」。教諭はショックを隠さない。
候補者の情報を得る方法や判断力が十分に伴わない段階では「無理に投票しないというのも一つの在り方」とする見方もある。しかし教諭の多くは「たとえ投票したい候補がいなくても、白紙で出すなど自分の意思を示すべきだ」と話す。
同市が年代別の投票率調査を始めたのは6年の市長選から。この時、20―24歳の男女の投票率は約21%とやっぱり低かった。それから9年。現在、30代前半の男女の投票率は今春の県議選で30・83%、市議選で29・2%。ある特定の階層の年々の投票行動を追うと、若干、上昇傾向にあると言えなくもない。
ある男性教諭(29)は「政治への関心はその人の社会体験、人生経験によって生み出される。単に高校の時に学習したというだけでは、関心をすぐに持てないのでは」と指摘する。
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若者の選挙離れはずっと指摘され続けてきた。しかし、高知市の年代別の投票率調査が始まってまだ10年に満たない。投票率のデータにも未分析の数字がある。例えばここ5年間の20代前半の投票率は、男性が女性よりも極端に低いケースがほとんど。10ポイント以上の差がある時もある。こうした点などから、若者の低投票率には社会的素因が絡んでいると見る人も。
「住民票を移さず(進学などで)県外に出た生徒もおるろうし…。地元を一時離れる男女の比率を調べていないので何とも言えないが…」(30代の教諭)
悩む高校教諭たち。未来の有権者に何を伝えていきますか?
「意思表示をする大切さを、地道に根気強く訴えていくしかないでしょう。授業や学校生活で、その機会をもっと増やしていかなければならないと思います」
それが取材に応えてくれた教諭たちのほぼ共通した思いだった。
先の衆院選高知1区の投票率は全国の小選挙区で最下位。まもなく知事選、市長選の投票日。若者の皆さん、「意思表示」されますか?
(知事選取材班)
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