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11月12日付・高知新聞朝刊

県知事選があす告示 橋本、松尾両氏が激突へ

 任期満了(12月6日)に伴う県知事選挙は13日告示(30日投開票)され、県政リーダーを選ぶ17日間の戦いが幕を開ける。立候補を予定しているのは、いずれも無所属で、4選を目指す現職の橋本大二郎氏(56)、前高知市長で新人の松尾徹人氏(56)=自民党県連、社民党推薦=の2人。現職知事に県都の市長経験者が挑むという昭和46年以来の「トップ対決」となり、改革派知事を自任する橋本氏と、その手法を批判して出馬を決意した松尾氏の一騎打ちの構図。草の根を主体とする橋本陣営に対し、松尾陣営は組織力を生かした戦いを展開し、両陣営の前哨戦も既にヒートアップ。衆院選挙を終えた土佐路は休む間もなく、一気に選挙ラッシュの最終章へ突入する。

 今回の知事選は、小泉内閣の三位一体改革や地方制度改革など、地方分権に向けた動きが本格化する中で行われる。国と地方の関係が見直され、財政規模の縮減も避けられない状況下で、課題山積の本県をどうけん引していくのか。県政リーダーにはその明確な指針と実行力が求められる。

 同時に、橋本県政3期12年の改革路線の継続・強化か、松尾氏が打ち出す信頼・協調型県政への転換か。県民には、県の将来を託す重要な選択となる。

 橋本氏は、3期12年の実績を前面にアピールし、「徹底して県民に向き合う県庁」「住民力を生かした支え合いの仕組みづくり」などを柱に据えた公約を明示。「改革はもう少しで結実する。4期目の私に懸けてほしい」と力を込める。

 カネの掛からない選挙を目指す陣営は、草の根の支持者が主力部隊。「県政改革を止めるな」と知事派の県議らがサポートし、橋本氏も公務の合間を縫って連夜の集会をこなしてきた。自民党系の団体や企業からの推薦・支援表明が増える一方、共産党も実質支援を発表。陣営は「楽観できない厳しい戦い」と引き締めを図っている。

 これに対し松尾氏は、「元気とぬくもりの県政」、任期を3期12年までとする多選自粛を明記した「知事倫理条例」の制定などを公約に掲げ、橋本氏の県政運営姿勢との違いを強調。計画に基づく確かな県政運営を打ち出し、「県政を変える」とアピールする。

 陣営は、高知市以外への知名度の浸透に躍起。これまで自民党支部などの先導で、松尾氏自身も県内を一巡した。農協グループや連合高知などの推薦が決まったことで、今後は市町村の農協や労組などの組織力をフル稼働して支持拡大を図る構え。手薄気味だった大票田の高知市内へも順次てこ入れを始める。


 松尾氏は「協力候補」 民主党県連が推薦を見送る

政見放送の事前収録に臨む知事選の立候補予定者(高知市の高知放送)  民主党県連(楠本正躬代表代行)は11日、幹事会を開き、13日告示の県知事選(30日投開票)に立候補を予定している前高知市長、松尾徹人氏から提出されていた推薦願の取り扱いを協議。松尾氏推薦を見送って「協力候補」とする一方、党議拘束はかけず、現職の橋本大二郎氏を支援する党員、議員らの活動も妨げない方針を決めた。

 同県連には、松尾氏が10月14日に推薦願を提出。橋本氏が推薦願を提出していないため、幹事会では松尾氏への対応のみを協議した。

 推薦を見送った理由について、幹事会終了後に会見した楠本代表代行は、十分な政策協議ができていない▽既に両陣営に分かれて活動している党の支持団体などの姿勢を尊重したい―との認識を強調。

 さらに「松尾氏は自民党(県連)の推薦候補としてイメージが先行しており、(先の衆院選で自民党と対決した)民主党を支持してくれた有権者に説明責任が果たせない」とし、来夏の参院選を視野に、自民党との相乗りは避けたいとの思惑をにじませた。

 「協力候補」の意味合いについては、「既に松尾氏を推薦して活動している労働組合などから要請があれば、党として積極的に支援・協力態勢を取る候補」と説明。

 「実質的な松尾氏支援とは異なるのか」との報道陣の質問には、楠本代表代行は「推薦や支持、支援など画一的な発想で議論しなかったが、『協力』は『支援』よりは弱い表現と認識している」と述べた。

 【写真】政見放送の事前収録に臨む知事選の立候補予定者(高知市の高知放送)

 橋本氏を「実質支援」 共産党県委員会が表明

 共産党県委員会は11日、13日に告示が迫った県知事選で、現職の橋本大二郎氏を「実質的に支援」する立場を明らかにした。橋本陣営からの支援・協力要請の有無にかかわらず、勝手連的に支援する。

 県政記者室で会見した浦田宣昭委員長は、橋本氏が政党に推薦を求めずに戦う立場を鮮明にしていることを踏まえ、「こちらから推薦や支持という態度表明をするのは差し控えるが、橋本県政の改革の前進を広く訴えていきたい」と述べた。

 浦田委員長は、橋本県政に対するスタンスを「是々非々の態度をさらに前向きなものにしてきた」と説明。「住民の要望を背景にしているとは言え、自衛隊の誘致など評価できない面もある」としながらも、2期目以降を「『県民に開かれた県政』に向けて改革を行ってきた」と評価。

 闇融資事件などの不祥事が相次いだ点は「改革途上の弱点」、橋本氏の公約も「県民の要求に積極的に応えようとする大胆な改革案」と前向きな受け止め方。「古い利権構造の復活を許さず、県政改革を進めることがますます重要になっている」と強調した。

 知事選との「ダブル選挙」となる高知市長選については、「候補者が出そろった段階でそれぞれの政策を評価し、態度を明確にしたい」としたが、「松尾市政の継続・継承は許さないという姿勢で対応を考えたい」と述べた。

 政見放送の収録開始 立候補予定2氏

 県知事選挙の立候補予定者による政見放送の事前収録が11日、県内4つのテレビ局で始まった。

 知事選には、いずれも無所属で、4選を目指す現職の橋本大二郎、新人で前高知市長の松尾徹人の2氏が出馬を表明している。

 政見放送は11、12の両日、テレビ高知、高知さんさんテレビ、NHK高知放送局、高知放送で収録。

 初日は立候補予定者1人が午前9時から順次、駆け足で4局を訪問した。「県政への思いを5分半に集約するのは難しく、緊張の連続だ。総花的にならぬよう、できるだけ絞り込んで伝えなければ」と話した後、出馬の動機や産業振興、少子高齢化対策などのビジョンを、画面の向こうの有権者に訴えた。

 政見放送は30秒以内の経歴放送と合わせ、テレビ、ラジオともNHKが2回、民放が各1回放送する。


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