県民世論調査でも「国の進め方は一方的だ」とする意見が最多。幡多地域の70歳以上の男性は「言葉は格好いいが、これでは財源の乏しい地方は切り捨てられる」。この男性は自民党支持者だが、三位一体改革に関する小泉内閣批判は与野党を問わない。
地方の猛反発に配慮した小泉首相は、自ら主導して「骨太の方針第4弾」に3兆円規模の税源移譲を明記させた。それでも本県や県内の市町村のように、もともと人口が少なく企業集積も乏しい地域は、税収を稼ぎ出せる素地が不十分。移譲の仕組み次第では都市と地方、地域間格差がますます広がる。
■合併とも連動
地方が厳しい選択を迫られている市町村合併も、三位一体改革と密接に連動している。
県は、17年度も交付税が16年度と同規模の圧縮基調なら、27市町村で予算編成が困難になると試算。橋本大二郎知事は予想をはるかに超えた財政危機に、合併促進へ「アクセルを踏む」と表明した。
だが、世論調査で「合併は避けられない」としたのは2人に1人の割合にとどまる。三位一体改革についても「行財政改革の好機とすべきだ」が22・1%と少なくない。意見欄には「金がないなら役人、議員を減らすしかない」(県中東部、40代男性)「国、地方とも組織のスリム化、業務の効率化にもっと力を入れるべきだ」(高知市、60代男性)とする声も目立つ。
橋本知事の「地方は甘えているどころか、限界まで努力をしている」という中央向けの反論に、足元の支持はまだ固まっていない。
年金改革法が成立した6月5日。高知市で県内の町村長、町村議会議長らが県関係の国会議員に、三位一体改革と合併でやり場のない怒りを突き付けた。
だが、政府と国会が改革の全体像を地方に示してくるのは選挙の後。国と地方の接点はまだ見えてこない。ある町村長はうめくように言った。「わしらの票はどうすればええのか…」
【写真】県関係の国会議員に三位一体改革の道筋をただす町村長ら。地方に広がる不満が爆発した(5日、高知市の高知会館)
(参院選取材班)
(6月21日付・高知新聞朝刊掲載)
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