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2004年11月28日付・高知新聞朝刊

出直し県知事選 17日間の舌戦、激しく燃える

 再度の激突、県民の審判は――。’04出直し県知事選は27日、17日間にわたって県土を激しく焦がした舌戦を打ち上げた。「愛する高知を良くしたい」と訴えた前高知市長の松尾徹人さん(57)、「私を地方を守るリーダーに」と主張した前知事、橋本大二郎さん(57)。政治手法の違いなどを鮮明にした今選挙、有権者はどちらをリーダーに選ぶのか。

 松尾候補 信頼基軸に国動かす

 「昨年の雪辱を果たすためには、高知市が鍵」

 ずっとそう言い聞かせていた松尾さんの陣営は今回、同市巡りの日程を昨年より2日ほど増やした。ラスト2日も県都回り。連呼。つじ立ち。大集会…。最終日も市内各所で気迫のこもった演説をぎりぎりまで展開した。

 中央公園での大集会では谷垣禎一・財務相、麻生太郎・総務相、浜四津敏子・公明党代表代行ら政府、与党の応援団がエール。「国と一緒にやれる候補」「地方の経営者に大切な決断と実行力がある」と、松尾さんの行政手腕をたたえた。

 松尾さんは「国に敵対して、ほえるだけでは駄目。国とのパイプ、政党との信頼関係がないと国は動かない」と、国との連携を通して本県の状況を変える姿勢を強調した。

 週末の人出を求め、中心商店街も3時間近く練り歩き、「今度こそ!!」ののぼりの一団とともに「松尾知事を誕生させよう」と大行進。右へ左へ、笑顔を絶やさず駆け歩き、商店主や買い物客と握手を重ねた。

 舌戦の締めくくりは、再び中央公園。県土の厳しい現状に怒りをにじませながら、「大好きな高知がめちゃめちゃになってる。高知を良くしたい。高知を変えよう」と呼び掛け、マイクを納めた。

 【写真説明】支持者の激励に気合を高める松尾さん(高知市帯屋町1丁目)

 窮状が悔しい

 松尾さんのマイク納めでの訴えの要旨―。

 今回の戦い、私は政治生命を懸けた。決して野心があるわけではない。

 昭和56年から高知県に住み、高知を愛してきた。郷里の山口県よりも。私の家族も皆、同じだ。その高知が、こんなにめちゃめちゃになってる。それが本当に悔しい。残念でならない。17日間、その怒りをぶつけ、頑張ってきた。

 私は自分の気持ちをしっかり県民の皆さんに訴えたつもりだ。これでもか、これでもかと。高知を何とかしたい。もっと良くしたい。その気持ちを分かってほしい。

 皆さん、古里を大切にしようじゃありませんか。高知を変えなければ、本当に駄目になってしまう。最後の最後まで、一緒に「高知県を変えよう」という大きなコールを起こしていこう。

 橋本候補 地方守るリーダーに

 県内各地の草の根からエネルギーをもらい、高知市内での最終決戦に臨んだ橋本さん。午後から同市中心商店街で開かれた草の根大集会では、たくさんの黄色いハンカチが打ち振られ、“負けるな大ちゃん”ムードは最高潮に達した。

 激戦を勝ち抜こうと、熱心な支持者が幾重にも輪をつくった同集会。県選出の広田一・参院議員と菅直人・民主党前代表らが「日本の政治を高知から変えるような改革の流れをさらに大きくしていこう」「橋本さんを分権社会の先頭に」などとマイクをつなぎ、熱弁を振るった。

 気合十分の面持ちで登壇した橋本さんは、不当な圧力には屈しない姿勢が県職員に生まれている状況などを説明し、「古い県政に戻してはいけない。どうか私に勝利をください。皆さんのために頑張り続けたい」。声をからしての力強い決意表明に、「頼んだぞーっ」「頑張れっ」と声援が飛び、大きな拍手が鳴り響いた。

 橋本さんはこの後、中心商店街を練り、市民や商店主らと次々握手。再び選挙カーで市内を駆け巡った後、同市帯屋町2丁目の事務所に戻り、「これからの地方を守るリーダーとして知事の仕事をしていきたい。勝たせてください!」と訴えて、戦いを締めくくった。

 【写真説明】支持者の声援に握手で応える橋本さん(高知市帯屋町1丁目)

 県庁変わった

 橋本さんのマイク納めでの訴えの要旨―。

 のどがつぶれても大きな力につぶされずにここまでやってこれたのは、信用してくれる多くの県民の支えがあったからこそ。心から感謝したい。

 「草の根」で選ばれた知事として県民一人ひとりの声に耳を傾け、13年間、県政運営をしてきた。多くの職員がそのことを理解し、実行してくれ、県庁が大きく変わってきた。この流れが県庁の遺伝子として根付き、県民の幸せに必ずつながると信じている。

 また、国と地方の関係では、地方の実情を言わなければ本県は沈んでしまう。国や政府に立ち向かい、地方を守るリーダーとして知事の仕事をしていきたい。どうか私に勝たせてください。私が勝つことが地方を守ることにつながる。そうしてみせる自信がある。


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