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2004年11月2日付・高知新聞朝刊
本社世論調査 「橋本氏の判断支持」58%
前知事の橋本大二郎氏(57)の辞職に伴う県知事選挙(11日告示、28日投開票)は、平成3年知事選での自陣営の選挙資金疑惑をめぐり県議会の辞職勧告決議を受けた橋本氏が「県民に信を問う」として臨む出直し選となる。選挙戦は昨年11月の知事選に続き立候補を予定している前高知市長の松尾徹人氏(57)との一騎打ち再現となる公算が大きいが、高知新聞社とRKC高知放送は、電話による世論調査を実施。今回の出直し選挙に至った経緯に対する有権者意識などを探った結果、辞職して出直しを図る橋本氏の判断を過半数の58%が支持していることが分かった。一方、わずか1年で出直し選となった最大の理由には、4割近くが「十分な説明をしてこなかった橋本氏の姿勢」を挙げて最も多かった。
橋本氏は県議会の辞職勧告決議案の採決前日に、可決なら辞職して知事選に再出馬する考えを表明。結果的にその通り行動したが、同氏の判断を「支持する」のは6割近い58・0%。「支持しない」の33・3%を大きく上回った。
また、県議会が賛成多数で決議した辞職勧告に対しては51・1%が「支持しない」と答え、「支持する」は37・4%にとどまった。
出直し選となった理由では、最多の「橋本氏の説明不足」(39・1%)に次いで32・4%が「橋本氏と県議会反知事派、双方の対立」、21・7%が「県議会反知事派の攻撃」を挙げている。
今回の知事選の背景となった選挙資金疑惑について「よく」「少しは」を合わせて「知っている」のは73・9%。橋本氏の疑惑への関与を「否定するものではない」などとした県議会百条委員会の調査結果に対しては「評価する」31・8%と「評価しない」30・0%にほぼ二分された。
今回の選挙への関心は「非常にある」44・0%、「少しはある」43・4%の合計で87・4%。調査方法は異なるものの関心度は昨秋の知事選告示前(87・7%)とほぼ同じ。
調査は高知新聞企業調査部に委託。10月29日から31日の3日間、県内の有権者を対象に、コンピューターで無作為に電話番号を発生させてかけるRDD法で実施。実際に有権者のいる世帯にかかったのは1166件で、うち1051人から回答を得た。
世論調査詳報 県議会辞職勧告に厳しい目
11日告示、28日投開票の県知事選で、高知新聞社とRKC高知放送が高知新聞企業調査部に委託して実施した「県知事選挙に関する電話世論調査」の結果と分析の概要は次の通り。(%の数字は小数点2位を四捨五入)
「非常に」「少しは」を合わせて、関心を持つ人は87・4%で、昨年知事選の告示前の調査(87・7%)とほぼ同程度。
関心度は50代の92・3%をピークに、60代91・3%、70歳以上91・1%の順。50歳未満では年代が下がるにつれて関心度も下がる。
職業別では自由業、学生がそれぞれ100%に達し、次いで商工・サービス業自営が94・4%。専業主婦(81・4%)と管理職(74・6%)が最も低い。
地域別では県中西部が90・2%と唯一90%を超え、県中東部と高知市では80%台後半。幡多、安芸・室戸では80%台前半とやや低調だった。
支持政党別では民主党(95・5%)が最も高く、共産党(89・6%)、自民党(89・0%)、社民党(88・7%)も関心が高い。最も低いのが公明党の80・8%で、支持政党なしの無党派層84・9%を下回った。
選挙資金疑惑の解明に当たった県議会百条委員会「坂本ダム等に関する調査特別委員会」。9月定例会で承認された調査報告書に対する評価は、「評価する」と「評価しない」が30%台前半で拮抗(きっこう)。「どちらともいえない」を含めるとほぼ三分されている。
百条委の約1年に及ぶ調査は、後援会長の1億円貸与など資金の動きを一定明らかにしたものの、県発注工事の入札談合を「認定」しながら物証を欠いたため、刑事告発などの踏み込んだ結論に至らなかった。
百条委が終始、親知事派と反知事派の「政争」の場となったことが影響してか、百条委の調査活動への肯定的評価は今年6月調査時の49・3%から目減り。また、平成13年6月の世論調査で、闇融資事件を究明した県議会百条委に対する肯定評価82・4%とも大きな開きがある。
支持政党別では、百条委設置を主導した自民党で肯定派が約4割。逆に、設置に慎重だった共産党は否定派が6割を超えた。出直し選に「関心がある」と答えた人でみると、肯定派34・3%、否定派31・0%。
県議会は9月定例会で橋本前知事に対する辞職勧告を22対15(退席2)の賛成多数で決議。決議案を提出した自民党と県民クラブの反知事2会派だけでなく、中間派とみられた公明党、親知事派の市民の声も賛同した。
世論調査ではこの県議会判断を過半数の51・1%が不支持とし、支持は37・4%でほぼ3人に1人にとどまった。
辞職勧告が橋本氏の辞職、出直しを招いた経緯から、「県議会が知事を辞めさせた」と映る構図のほか、辞職勧告を不信任とみなしがちな有権者意識も結果に反映されたようだ。
賛否の割合は県議会での可否とちょうど逆転した格好で、支持政党別では自民党の賛否が45%前後で拮抗。県民クラブの支持層と重なる社民党は不支持が7割近くに達する。
支持が60%に達した公明党と73%が不支持とした共産党を除けば、県議会会派の動きと支持層との間には「ねじれ」が生じ、考えがかみ合っていない。
支持が不支持を上回ったのは、20代、農林漁業、自由業、学生。逆に管理職は7割が不支持。地域別では高知市での不支持が56・9%と最も高い。
平成3年知事選当時の橋本陣営の選挙資金疑惑の内容を「よく知っている」人は17・1%。「少しは知っている」が56・8%で最も多く、「あまり知らない」が21・2%、「まったく知らない」は4・6%。県民の理解度は決して高いとは言えない。
「よく知っている」は男性では21・5%だが、女性は13・2%。年代別では50、60代でそれぞれ23・6%、24・5%に上ったものの、20代ではわずか1・3%と関心が低い。
地域別では県中西部20・7%、安芸・室戸が20・1%でそれぞれ2割を超え、次いで高知市が17・3%。幡多は15・6%、県中東部は12・1%にとどまった。
支持政党別で「よく知っている」人が多かったのは共産党26・9%、自民党24・6%、社民党23・4%の順。支持政党なしの無党派(14・7%)、民主党(13・1%)、公明党(9・8%)では関心が低かった。
県議会の辞職勧告決議案採決に先立ち橋本氏は、決議案可決の場合「いったん職を辞し県民の信を問う」と表明。決議案が可決されると直ちに辞職願を提出し、県政はトップ不在の非常事態となった。
決議案に法的拘束力がなく知事が辞職するのは全国でも異例のケースだが、こうした橋本氏の判断を「支持する」と答えた人は58・0%で、「支持しない」33・3%を大幅に上回った。支持は各年代層で過半数を占め、橋本氏の辞職・出直し選出馬に対する理解に厚みを見せている。
その中でも特徴的なのは男女別。女性は支持(62・7%)が不支持(26・2%)を大きく上回り、男性の支持(52・6%)、不支持(41・6%)の割合と比べて際立った差がある。
自民党支持者では63・9%が橋本氏の判断を支持。不支持は31・4%にとどまり、公明党も62・6%が支持。決議案に反対した共産党は73・8%が支持で橋本氏への同調姿勢が目立つ。民主党は支持・不支持がほぼ拮抗。社民党は唯一、不支持(49・8%)が支持(42・7%)を上回った。
昨年11月の知事選からわずか1年で行われる出直し選挙。その最大の理由として最も多く挙げられたのは、「十分な説明をしてこなかった橋本前知事の姿勢」で39・1%。次いで「橋本前知事と県議会反知事派、双方の対立」32・4%、「県議会反知事派の橋本前知事に対する攻撃」21・7%の順。
30、50代と現業職、自由業、県中東部で「橋本氏と県議会双方の対立」をトップに挙げた以外は軒並み、橋本氏の説明不足を最大の要因と指摘。学生は7割、安芸・室戸では6割近くに達した。
政党支持別では自民、民主、公明の3党で「説明不足」が4割から5割を占め、社民党は「説明不足」と「双方の対立」がほぼ同率。共産党は橋本氏の説明不足とする見方が15・8%で最も少なく、46・7%が「県議会反知事派の攻撃」が出直し選の引き金になったとみている。
調査は橋本氏自身による選挙資金疑惑についての説明文書公表(10月25日)後に実施したが、有権者の反応が説明文書の内容に不満を示したものか、説明をもっと早くすべきだったという考えなのかは一概に言えない。
支持政党なしが50・6%に達し、平成元年以降の各種選挙に関する本社世論調査で初めて半数を超えた。11、15年知事選の告示前調査(ともに郵送方式)と比較しても増加傾向が続いている。あおりを受ける形となった自民は23・1%で、過去最低を更新した。
今夏の参院選で躍進した民主は逆に12・6%で過去最高。以下、公明4・6%、共産4・1%、社民1・4%の順。年代別では、支持政党なしが20―40代の各年代で6割を超え、若年層に加えて中年層でも政党離れが加速。自民は70歳以上で37・1%の支持を集めたが、20代では民主を3・4ポイント下回る10・7%にとどまった。地域別では、安芸・室戸、県中東部の自民支持率が昨年の知事選前と比べ10ポイント以上の大幅ダウン。一方、安芸・室戸では支持政党なしが57・5%に上った。
調査の方法
10月29日から31日までの3日間、県内の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで無作為に電話番号を発生させてかける電話調査法で、電話帳に番号を載せていない人も調査できる。今回、実際に有権者のいる家庭にかかったのは1166件で、このうち1051人から回答を得た。
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◆あなたは、今度の県知事選挙に関心がありますか。関心がありませんか。
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非常に関心がある44.0%
少しは関心がある43.4%
あまり関心がない11.3%
まったく関心がない1.4%
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◆今回の知事選が行われる背景には、平成3年知事選当時の橋本陣営の事務局長が暴露した選挙資金疑惑があります。あなたは、この疑惑の内容について知っていますか。
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よく知っている17.1%
少しは知っている56.8%
あまり知らない21.2%
まったく知らない4.6%
わからない・無回答0.4%
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◆県議会の百条委員会は、橋本前知事の疑惑への関与を「否定するものではない」などとする報告書を賛成多数でまとめました。あなたは、百条委員会の調査結果を評価しますか。
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大いに評価する7.4%
まずまず評価する24.4%
あまり評価しない23.9%
まったく評価しない6.1%
どちらともいえない34.9%
わからない・無回答3.2%
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◆県議会は百条委員会の報告を受けて、橋本前知事に対する辞職勧告を賛成多数で決議しました。あなたは、県議会の辞職勧告決議を支持しますか。支持しませんか。
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支持する37.4%
支持しない51.1%
わからない・無回答11.5%
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◆橋本前知事は辞職勧告が決議されれば、辞職して出直すとあらかじめ表明したうえで、結果的にその通り行動しました。あなたは、橋本前知事の判断を支持しますか。支持しませんか。
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支持する58.0%
支持しない33.3%
わからない・無回答8.6%
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◆あなたは、昨年の知事選からわずか1年で出直し選挙をしなければならなくなった最大の理由は何だと思いますか。
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県議会反知事派の橋本前知事に対する攻撃21.7%
十分な説明をしてこなかった橋本前知事の姿勢39.1%
橋本前知事と県議会反知事派、双方の対立32.4%
わからない・無回答6.8%
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◆あなたは、どの政党を支持していますか。
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自民党23.1%
民主党12.6%
公明党4.6%
共産党4.1%
社民党1.4%
その他の政党1.2%
支持政党なし50.6%
わからない・無回答2.4%
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