今回の県議選(定数41)では、無所属当選者が改選前の8人から14人に大幅に増えた。
無所属の台頭は、自民や共産などの公認候補の敗退につながった。当選後は県議会の会派再編の鍵を握り、ひいては橋本大二郎知事の県政運営にも大きく影響する。会派再編に向けた議員らの協議は、5月上旬の組織議会直前まで続く。
知事与党が結集?
「18議席に後退した自民が、親知事派と反知事派で割れるかもしれない」
「親知事派の議員が大同団結するのではないか」
再編の注目点はこの二つに集約される。だが、今のところ「自民は分裂せず、過半数の21人以上の確保に躍起になる」とみる向きが多い。
無所属当選者のうち現職の佐竹紀夫氏(高岡郡)もその一人。橋本県政を支える立場から、自民党籍を持つ3人で県政会を結成している佐竹氏は「自民党から誘いはある」と明かしながらも、「第一には、知事を支える保守系の第二会派結成を模索したい」と話す。
県政会の3人ら無所属の5人を推薦した公明はまず、現在の清流会・公明をベースに、公認と推薦の計8人で協議する意向。同党の推薦を受けて返り咲いた黒岩直良氏(香美郡)は「清流会・公明を含め、橋本知事を支えるために幅広く連携したい」と考えている。
1人会派の二神正三氏(宿毛市・大月町・三原村)や森祥一氏(土佐清水市)も親知事派の結集には前向きで、“知事与党”の新会派が結成される可能性はある。自民が圧倒的多数だった時代とは様変わりだ。
同じ無所属当選者でも新人の反応は多様だ。
共産は党籍を持つ谷本敏明氏(須崎市)に共同会派の結成を呼び掛けている。谷本氏や式地寛肇氏(土佐郡)は「後援会と話して決めたい」と、態度を保留。
坂本茂雄、浜田嘉彦の両氏(ともに高知市)は社民党や無所属の現職でつくる県民クラブへの加入を決めた。高野光二郎(高知市)、池上孝雄(吾川郡)の両氏は現時点での会派入りを否定している。
ほしい議案提出権
会派再編を語るとき、多くの議員が条例などの議案提出権(定数の12分の1)に触れる。本県議会の場合は、4人以上が要件となる。
森氏は1人会派の経験から「議案提出権や各常任委員会の情報を得るためにも、会派に4人以上は必要だ」と痛感。佐竹氏も「地方分権時代に議案提出権も持たない会派は、県民の期待に応えられない」と強調する。
景気・雇用対策、社会保障の充実、教育改革――。議員提案の条例制定は、選挙戦で掲げた公約の実現手法の一つになるだろう。
公約の優先度や達成度などを数値も用いて示すマニフェスト(政策綱領)といった制度が未整備な現状では、そうした県民の目に見える活動が議員の評価基準につながるはずだ。新時代の県議会には議員個人、会派ともに一層の活発な活動が求められる。
(政治部取材班)
【写真】無所属の当選者が台頭した’03県議選。新たな会派構成の鍵も握っている(4月13日、土佐町)
(平成15年4月16日付夕刊掲載)
|