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7月12日(木)・朝刊
参院選きょう公示 高知県選挙区現・新5氏熱戦へ
十二日に公示される参院選の県選挙区(改選数一)に立候補を予定しているのは、自民党公認の現職で元建設政務次官、田村公平(54)=保守党推薦▽民主党公認の新人で党県連男女共同参画局長、中村久美(41)=社民、自由両党推薦▽共産党公認の新人で新日本婦人の会県本部事務局長、中根佐知(45)▽自由連合公認の新人で自由連合県総支部代表、前田清貴(48)▽無所属の新人で元県議、広田一(32)−の五氏(現・新、参院勢力順)。
出馬表明が公示直前になった前田氏以外の四陣営は、既に総決起大会を開くなど前哨戦を展開。各陣営とも十一日までに立候補の届出書類の事前審査を受け、本番を待つばかり。
県選挙区の立候補受け付けは、十二日午前八時半から県庁正庁ホールで行われる。県選挙管理委員会は十一日午後、予備抽選から届け出書類の受け付けまで当日の手順を丹念に確認。各陣営に交付する選挙用の表示板なども最終点検した。
立候補の届け出を済ませた各陣営はそれぞれ高知市内の事務所前などで出陣の第一声を上げた後、選挙カーを駆って遊説に出発。「改革」をキーワードに、県民の関心が高い景気対策や医療・介護・年金問題、財政構造改革などの政策を訴えて、二十一世紀最初の国政選挙となる熱い戦いの火ぶたを切る。
田村氏は升形の事務所前で再選を目指し第一声を上げ、市内から出身地の香美郡土佐山田町などを回る。
中村氏は城見町の事務所近くの電車通り沿いで出陣式。長岡郡本山町など嶺北方面へ向かう。
中根氏は上町二丁目の事務所前で出陣の第一声。県庁前の木曜市を皮切りに市内一円で遊説を展開する。
前田氏はJR高知駅前に繰り出して第一声を上げる。街頭演説をしながら南国市、安芸市を回る。
広田氏は南はりまや町一丁目の事務所から出陣。出身地の土佐清水市へ向けて選挙カーを走らせる。
【写真】参院選公示の前日、県選挙区の立候補受け付けのリハーサルを行う県選管職員(11日午後、県庁正庁ホール)
県内有権者66万6094人 前回より9061人増
県選挙管理委員会は十一日、公職選挙法に基づく同日現在の選挙人名簿登録者数を発表した。登録者数は六十六万六千九十四人で、前回参院選の公示前日(平成十年六月二十四日)の集計に比べ、九千六十一人増えている。
市町村別の登録者数は<別表>の通り。男女別は男三十万九千三百三十八人、女三十五万六千七百五十六人で、女が四万七千四百十八人多い。
前回選挙と比べて増えたのは高知市、南国市、野市町など五市八町三村。減ったのは室戸市、土佐清水市、大豊町など四市十七町十五村。北川村は増減がなかった。高知市の有権者は県内全体の39.5%と、前回より0.6ポイント上がり、一極集中がさらに進んだ。
また比例代表選挙に限って投票が可能な在外選挙人名簿の登録者数は計五百四十三人(男二百七十三人、女二百七十人)で、市町村別では高知市八十五人、土佐市六十五人、伊野町四十五人などの順。
県人口は昭和六十年の国勢調査以降、減少しているが、有権者数はほぼ一貫して増加。投票日当日の有権者数は選挙人名簿登録者数に比べ通常は減少するが、今回は投票日が通常よりも遅く設定されたため、異動や入学などで四月に転入届を出した人が新たに名簿に登録されることにより、増加することも予想される。
公明県本部 選挙区一本化せず 県議の広田支援は尊重
公明党県本部の石田祝稔代表は十一日、県庁で記者会見し、十二日公示される参院選県選挙区の対応について「県本部としては一本化の決定をしない」とする一方、「(広田一氏の支援を明確にしている)県議会の『清流会・公明』の有志の決定、行動を理解し、尊重する」との方針を表明した。
同党本部は十一日現在、全国四十七の県選挙区のうち二十選挙区で、連立政権を組む自民党の公認候補二十一人を推薦している。
石田代表は、県本部の対応に関して「どこの政党、候補者からも正式に(推薦などの)依頼はなかった」とした上で、自民党との連携についても「党本部からは『各県レベルで推薦要請があるだろう』と言われていた。(要請を)待っていたが、正式な依頼はなかった」と説明。
自民党県連からの打診については、「五月十六日に県連の四役が見え、(自民党公認の田村公平氏を)応援してもらえないかという話があったが、それ以後は何もない」とした。
また、昨年の衆院選高知1区で「自公協力」が不調に終わったことなどの影響に関しては「百パーセントないとは言えないが、それだけでは決められない。全体を含めての決定だ」としながら、「支持者には過去の選挙の記憶があるから、思い出すこともあるのではないか」と述べた。
県議会の清流会・公明には公明党県議三人が所属。六月二十五日に行われた広田一氏(無所属)の後援会の総決起大会で、会派代表の中沢潤二県議が応援演説に立つなど、既に「広田支持」を明確にし、実質的な支援活動を始めている。
同党の市町村議や支持者への「指示」について石田代表は、「県本部の決定を受けて個々に考え、県本部にも相談してほしい」と述べるにとどめた。
7月11日(水)・朝刊
参院選あす公示 県選挙区は現、新5氏の戦いへ
小泉内閣への初の審判となる第十九回参院選は十二日公示され、二十九日の投票日に向けた選挙戦が始まる。厳しい経済状況の中、小泉純一郎首相が掲げる「聖域なき構造改革」とその「痛み」をめぐる論争が最大の争点となる。選挙戦では自民、公明、保守の与党三党が参院の過半数を維持できるかが焦点だ。
届け出を予定しているのは四十七選挙区(定数削減で改選七十三議席)に約三百人、初めて非拘束名簿式が導入される比例代表(同四十八議席)に十四の政党、政治団体から約二百人で、計五百人弱となる見通し。
選挙区の候補者数は、前回(一九九八年)参院選の三百十六人をやや下回る見込み。比例代表(前回は百五十八人)の団体数は過去最低の前回(十四団体)並みの見通しだが、非拘束名簿式に対応して各党が積極的に候補を擁立。比例候補者数は九年ぶりに二百人台に乗る可能性がある。女性候補も計百三十人を超すと予想される。
与党三党の参院での過半数維持には井上裕参院議長(非改選)を除き、六十四議席以上が必要。事実上始まっている選挙戦では「小泉人気」を追い風に、各地で自民党が復調傾向を示している。民主、社民、自由など野党側が、一人区(二十七選挙区)を中心にした選挙協力でこれに対抗できるかが、与野党攻防の分かれ目だ。
二人区(十五選挙区)は自民、民主の公認候補に無所属が絡み三つどもえの様相となっているところが多い。三、四人区では主要政党がしのぎを削る。
自民党内には小泉首相の改革路線に対する慎重論が根強く、有権者が政策の「ねじれ」をどう見極めるかも選挙戦のポイントとなる。比例代表は、浮動層からの大量得票を狙って各党がタレント候補を擁立、これら候補の動向にも注目が集まりそうだ。(この項共同)
各陣営とも臨戦態勢
高知県選挙区(改選数一)に立候補を予定しているのは、
田村 公平(54)自民・現(1) (保守推薦)
中村 久美(41)民主・新 (社民、自由推薦)
中根 佐知(45)共産・新
前田 清貴(48)自由連・新
広田 一(32)無所属・新
の五氏(現・新、参院勢力順)。
他に立候補の動きはなく、現職と新人合わせて五人の争いとなることが確定的だ。
昨年六月の衆院選で激戦の高知1区を制し、県選出の衆参五議席独占を果たした自民党が、引き続き「王国」を守るのか、他の政党、勢力がその一角を崩すのかが焦点になる。
自民党の田村氏は、「小泉旋風」や中谷元・県連会長の防衛庁長官就任を追い風にした戦い。一期六年間の実績を強調。保守地盤の郡部を固め、天王山の高知市に総力を投入する構え。
民主党の中村氏は、野党共闘による社民、自由の推薦を得た「連合型」の布陣。労組勢力を基盤に精力的に保守・無党派層への浸透を図り、高知市などで浮動票の上積みを図る。
共産党の中根氏は、十年の参院選に引き続いて「無党派との共同」の路線で挑む。小泉内閣との対決姿勢を鮮明にし、豊富な運動量で消費税率引き下げなどの改革手法の浸透を狙う。
自由連合の前田氏は、九日に出馬表明したばかり。組織力や運動量の不足は否めないが、救急医療の充実など医療改革、消費税の凍結などを訴え、比例票の得票拡大も視野に入れる。
無所属の広田氏は、自民党県議を辞職し、橋本大二郎知事と二人三脚の戦い。六月県議会を終えた知事が本格支援に乗り出し、追撃態勢を構築。「草の根」支持者の燃え方がカギだ。
五陣営は臨戦態勢を整え、十七日間の選挙戦に臨む。
また田村、広田の両陣営が秋波を送る公明党県本部は、比例代表選挙中心の戦い。県選挙区の対応については十一日に態度を正式に表明するが、同党支持票の行方も戦局に大きくかかわりそうだ。
比例は午前6時終了 「非拘束」で開票大幅遅れ
県選管は十日、二十九日投開票の参院選の県内市町村の開票予定時間をまとめた。比例代表選挙に政党名、候補者名のいずれでも投票できる非拘束名簿式が導入されることから開票に時間がかかり、比例代表の開票は三十日午前六時終了と、前回参院選に比べ四時間近くずれ込む見通しだ。県選挙区の開票は三十日午前一時終了と見込んでいる。
六十六万有権者の四割近くを占める高知市では、比例代表の開票に八時間半かかると見込み、終了予定は投票翌日の午前六時。政党名のみで投票する拘束名簿式だった三年前の参院選は午前二時十分に終わっており、二百人余りとみられる比例候補者の確認が作業を大幅に遅らせることになる。
このほか土佐山田町は同四時半、大方町が四時、宿毛市と野市町が三時半、土佐清水市が三時十分、室戸、安芸、南国、須崎の四市と大豊、中土佐両町の六市町が同三時終了の予定。
比較的有権者の少ない自治体でも、開票作業に当たる職員確保などの問題から、終了時間が大幅にずれ込むと見込む自治体が多く、三十日午前零時までに終えるとした自治体は二十四町村にとどまり、中村市を除く八市と十一町が午前二時以降にずれ込むと見込んでいる。終了時間は午前零時が最も多く十八町村、次いで同三時が六市町、同二時が五町などの順。
一方、選挙区の開票終了は、最も遅く見込んでいる室戸市で三十日午前一時。高知市は同零時半終了と見込んでいる。
7月10日(火)・朝刊
参院選に前田氏が出馬表明 自由連合公認
自由連合県総支部代表で特定医療法人役員の前田清貴氏(48)は九日、県庁で記者会見し、十二日公示の参院選県選挙区(改選数一)に同党公認候補として出馬する意向を表明した。これで県選挙区の立候補予定者は、現職一人と新人四人の計五人となった。
前田氏は「自由連合として各選挙区への候補者擁立を(裏方として)進めていたが、私のあこがれである坂本龍馬の生まれた高知が最後に残り、それを聞いて希望して立候補した」と出馬の動機を説明。「いま日本は百年に一度の世直しの時代を迎えている。選挙の場で私のビジョンを主張していきたい」と決意を述べた。
自由連合は、各地で病院を経営する特定医療法人「徳洲会」の徳田虎雄理事長(衆院議員)を代表とする政党で、前田氏は現在、千葉徳洲会病院長。昨年の衆院選では沖縄1区、三年前の参院選では香川県選挙区から同党公認で出馬している。
前田氏は政策の柱として、救急医療の充実など医療改革、弱者の立場に立った福祉、消費税の凍結による景気回復を列挙。「自由連合にとって高知は厳しい選挙区だが、草の根選挙で考えを精いっぱい主張したい」とし、「自由連合から比例代表選挙に出馬する地元の(元大相撲力士の)荒勢(本名荒瀬英生)氏と連動しながら、票の上積みを図りたい」と述べた。
前田氏は高知市和泉町に選挙事務所を開設する。
前田 清貴氏(まえだ・きよたか) 秋田大医学部卒。中部徳洲会病院外科部長、沖永良部徳洲会病院長、福岡徳洲会病院長を経て、平成12年から千葉徳洲会病院長。徳洲会専務理事。自由連合高知県総支部代表。沖縄県出身。千葉県船橋市。
【写真】「医療、福祉、景気で改革を」と述べる前田氏(県政記者室)
県選挙区各陣営の戦略 「改革」の担い手選び焦点
二十一世紀初頭の政治の潮流を占う第十九回参院選(十二日公示、二十九日投開票)が目前に迫った。景気の動向、政治の在り方などあらゆる分野で閉塞(へいそく)感が漂い、「改革」の掛け声が飛び交う中で、真の改革の「担い手」選びが最大の焦点となる。県選挙区(改選数一)に立候補を予定しているのは、
田村 公平(54)自 民・現(1)(保守推薦)
中村 久美(41)民 主・新 (社民・自由推薦)
中根 佐知(45)共 産・新
前田 清貴(48)自由連・新
広田 一(32)無所属・新
の五氏(現・新、参院勢力順)。急きょ自由連合が公認を発表した前田氏は九日午後、出馬の記者会見を行った。本紙が先月実施した緊急県民世論調査では、43・9%がまだ「意中の人」を決めておらず、今後どう政治姿勢や政策、人柄を浸透させていくかが勝負になりそうだ。選挙戦本番に向け、いかに六十六万有権者に支持を訴えるか。まだ態勢が整っていない前田陣営を除く四陣営に戦略を聞いた。
| 首相人気に甘んぜず 田村 公平氏 =自民党・現(保守党推薦)
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「小泉純一郎首相になって以来、それまでの低調ぶりが一変した。中谷元・県連会長の防衛庁長官就任も追い風だ。首相人気に甘んじることなく、党の組織力をフル稼働させていく」
党県連の選対総括責任者、土森正典幹事長(県議)は公示直前にしてなお表情を引き締め直す。
四月末に誕生した小泉首相の人気の勢いが止まらない。本紙が先月実施した緊急県民世論調査でも、八割以上が小泉内閣を肯定的に評価。40%台を割り込んでいた自民党支持率は45・7%に上昇した。「純風」に乗って、県内の衆参五議席独占を死守することが県連の至上命題だ。
田村氏は過去三回の国政選挙をすべて「個人戦」で展開。党県連の全面支援を受けての組織選挙は初めてだ。当初は陣営に戸惑いも見えたが、これまで各地で後援会の発足や党支部総会、党支持者へのあいさつ回りを精力的にこなし、党公認を浸透させてきた。
小泉内閣が打ち出す「聖域なき構造改革」には地方と都市の対立要素も見える。土森幹事長は「対立ではなく、都市人口を地方に移すような構造改革が必要だ。地方の生の声をいかに中央に伝えるかだ」とし、「本音の政治」を貫く田村氏の実力を強調する。
実質的に「橋本知事派との戦い」といわれ、保守票分裂が予想されるだけに、衆院の三小選挙区それぞれを各代議士や後援会が取り仕切る形で、地盤固めに躍起。今後は県都・高知市へ重点をシフトしていく。
選挙戦五日目の十六日、小泉首相が応援のため来高する。「一気に勝利のムードをつくりたい」。陣営の士気は高まっている。
| 知名度浸透で勝利を 中村 久美氏 =民主党・新(社民、自由党推薦)
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「昨年の衆院選の民主、社民、自由三党の比例票は十二万四千余票。知名度も浸透してきた。勝てない選挙ではないはずだ。最後まで走り続ける」
高知市城見町の事務所で、民主党県連選対を指揮する近藤強幹事長(高知市議)は終始攻めの姿勢を強調する。
既に県内を三巡。六月からは週五日間、早朝の通勤時間帯に街頭に立ち、あいさつ回りの合間も寸暇を惜しんでつじ説法を続けており、「一人でも多くの有権者に名前と顔を覚えてもらうため、女性部隊を中心に中村本人が動きに動いている。そのひたむきさが最後は票につながる」。
社民、自由両党の共闘態勢が整い、県内六カ所で開催した「励ます集い」も「女性候補ならではの手ごたえがあった」という。
最大の課題は小泉内閣との対立軸をどう打ち出すかだが、「弱者にしわ寄せをする改革ではなく公正な改革を訴え、小泉人気の危険性と欺まん性のある改革路線には、おくすることなく批判を加える」。
一方、総合選対の本部長として戦いを支える連合高知の足達秀夫会長は「比例代表を抱える九産別は組合の力がそのまま出る。『選挙区は中村』をセットで回すことができれば勝機はある」。「不在者投票も活用しながら三人でも四人でも連れていく。それをどこまで徹底できるか。労働運動の根底が問われる選挙だ」とげきを飛ばす。
六日の総決起集会には、党本部から鳩山由紀夫代表、江本孟紀参院議員(党県連顧問)が来高。大票田の高知市での得票率アップを命題に、陣営のムードは一気に盛り上がっている。
参院選の前哨戦に位置付けられた東京都議選で、共産党は議席数を減らしながらも得票率を昨年の衆院選より1・3ポイント増の15・6%に伸ばし、公明、民主両党を抑えて第二位となった。
「痛みを伴う改革以前に、不況や社会保障の改悪で国民は痛めつけられている。経済や社会保障、外交などについて党の姿勢を崩さずに対話すれば、小泉人気は恐れる必要がないと分かった。他の野党に存在感はなく、対立軸を明確にできるのは共産党だけだ」
浦田宣昭県委員長は都議選をそう総括した上で、今回の参院選について「自民党に対抗できる勢力としてわが党への支持を広げ、比例票を伸ばした上でその波を選挙区の勝利へつなげたい」と展望を示す。
そのための手法は「対話」。県選挙区に立候補予定の中根氏も昨年十月の出馬表明以来、県内を三巡し、既に六百回を超える街頭演説と約百四十回の集会をこなしてきた。PTA活動や新日本婦人の会県本部事務局長としての運動で培ったネットワークを広げるとともに、消費税率引き下げや中小企業支援など党の経済政策と改革手法を訴え、浸透を図っている。
事務所の責任者を務める佐竹峰雄副委員長は「県民の生の声を聞く中で訴えの内容がより具体化し、迫力が出てきた」と評価する。
浦田氏は「今回は保守が分裂し、自民も前回参院選のような集票は無理だ。投票率が上がっても当選ラインは下がる」と読み、目標を「比例で八万七千票。選挙区はそれを超える勢いに」と意気込む。
公示後は市田忠義書記局長ら党幹部が高知入りし、盛り上げを図る。
「六月二十五日の総決起大会を機に、一気に士気が高まった。橋本大二郎知事の進退が言われた六月県議会も、県政改革を求める特別決議で落ち着き、知事が本格的に応援できるようになったのも好材料だ」
支持者が頻繁に出入りする高知市南はりまや町一丁目の後援会事務所。黒岩直良事務局長の表情にも明るさがのぞく。
陣営は橋本大二郎後援会、広田氏の個人後援会、高知高の校友会、元自民党県議で衆院選高知3区にも挑戦した父・勝氏の選挙参謀らの寄り合い所帯。黒岩事務局長は「連携というよりもむしろ、それぞれが持ち味を発揮してくれている」と説明する。
出馬表明が遅れた広田氏だが、知事の県政報告会への同行やミニ集会、企業へのあいさつ回りをこなし、県内を一巡。陣営は「会えた人からは、確実に好反応が返ってくる」と手ごたえを強調する。
選挙戦本番に向けては、若さをアピールするとともに「改革を託せるのは、既得権益やしがらみにこだわらない政治家」と強調していく方針だ。
勝負のポイントは、橋本知事の「草の根」の支持者がどこまで燃えるか。知事自身も、公示後の個人演説会には可能な限り出席する予定だ。橋本後援会の木村昌之事務局長は「なお一層、知事が本腰を入れて広田氏を推していることを伝えていきたい」と話す。
ここに来て「本来の態勢」が整いつつあり、陣営は一気のムード上昇を期待する。黒岩事務局長は「知事との二人三脚で一体となった取り組みができれば、目標は必ず達成できる」と力を込める。
7月9日(月)・朝刊
本番さながらに支援訴え 参院選公示まであと3日
二十一世紀最初の国政選挙となる参院選の公示(十二日)まであと三日。前哨戦最後の日曜日となった八日、県選挙区(改選数一)に立候補を予定している五人のうち、選挙区入りしていない一人を除く四人は、高知市の日曜市をはじめ県内各地で街頭演説や集会を精力的にこなし、景気回復や地方再生のための政策を訴えた。各陣営事務所は支援者の出入りが激しくなり、各党幹部の来援日程が固まるなど、選挙戦本番さながらの動きに。本紙の緊急県民世論調査でも有権者の関心は前回参院選より高く、選挙ムードも徐々に高まりそうだ。
ある陣営は午前七時から高知市の日曜市に繰り出し、出店者と握手でスキンシップ。その後は広報車に乗り込み、マイクで国政への熱い思いを訴えた。事務所には電話で支援を求めるスタッフが集まり、既に臨戦態勢。陣営幹部は「士気は高まっている」とし、さらに引き締めにかかった。
別の予定候補は、昼の時間帯に合わせて日曜市で街頭演説を行い、支援する衆院議員や県議とともに景気対策や社会保障の充実を強調。候補者紹介のチラシを受け取った買い物客から「いよいよ本番ですね」と声が掛かると、笑顔で「力いっぱい頑張り抜きます」。足早に次の演説会場へ向かった。
また別の予定候補は、午前七時からたっぷり二時間かけて日曜市を歩き、買い物客らと対話。その後、須崎市、中村市へと車を走らせ、前日の県東部に引き続いて開いた大規模な集会に出席。支援する国会議員や県議とともに、「高知の声を国会に」と支持を訴えた。
一方、県西部を終日巡回した予定候補は、窪川町や宿毛市で有力者や支援団体の会合などに出席。中村市では街頭に立ち、「弱者の立場に立った改革を」と力強く演説。陣営にも「このまま一気に本番だ」と気合がみなぎった。
候補者の発表が遅れた別の陣営は、九日に予定している出馬会見などに向け、準備に追われた。
公示日が迫るに従って、中央の“大物”の来援日程が次々に決まり、各陣営はそのための準備や調整でも大わらわ。十四日に予定している羽田孜・民主党特別代表に続き、小泉純一郎首相、神崎武法・公明党代表(ともに十六日)、市田忠義・共産党書記局長(十九日)らの来高が決定している。各陣営は大規模な街頭演説や集会を開催し、盛り上げを図る。
7月7日(土)・朝刊
市民の目線で改革を 中村陣営が総決起集会
十二日公示、二十九日投開票の参院選県選挙区(改選数一)に立候補を予定している民主党新人、中村久美氏(41)を励ます総決起集会が六日、高知市の高知新阪急ホテルで開かれ、大勢の支持者が中村氏の必勝を誓った。
党県連代表の五島正規衆院議員が「市民の目線で政治を見つめ、対話できる資質を持った数少ない人。何としても勝たせたい」とあいさつ。中村氏の推薦を決めている社民党の江渕征香県議(県連代表)が共闘をアピールし、自由党の平野貞夫参院議員(県連会長)の激励メッセージも披露された。
民主党の江本孟紀参院議員が「小泉旋風は毒があるインフルエンザのようなもの。中村さんを国政に送り、民主党のさわやかな風を」と激励。
鳩山由紀夫代表は「自民党の候補者には政官業の癒着にまみれた人がいる。それは改革の抵抗勢力そのものだ。自民党では改革はできない」と強調した。
拍手の中を登壇した中村氏は「まず改革しなければならないのは政治家だ。痛みを伴う改革を地方や弱者に押し付けることは許せない」と力説。「政治に女性の視点が求められている。どの子にも人生のチャンスがある社会をつくりたい。市民の代表として最後まで走り続ける」と決意表明し、必勝を誓い合った。
【写真】支持者らが必勝を誓った中村陣営の総決起集会(高知市の高知新阪急ホテル)
7月6日(金)・朝刊
小泉内閣打倒しよう 中根陣営が総決起集会
十二日公示、二十九日投開票の参院選県選挙区(改選数一)に立候補を予定している共産党新人、中根佐知氏(45)の後援会と党の総決起集会が五日、高知市の県民文化ホールで開かれ、大勢の支持者が党の躍進と中根氏の必勝を期して気勢を上げた。
浦田宣昭県委員長が六月の東京都議選で同党が得票率を伸ばした結果を総括した後、西岡瑠璃子元参院議員や同党の山原健二郎前衆院議員、春名なお章衆院議員らが次々に登壇。沖縄県で起きた米兵の女性暴行事件への小泉内閣の対応や「聖域なき構造改革」が掲げる不良債権の処理策を例に「古い自民党政治そのままの政権だ。暮らしや景気を本気で応援する共産党への支持を拡大し、小泉内閣を打倒しよう」と訴えた。
また新日本婦人の会中央本部会長を務める同党の井上美代参院議員は、同会県本部での中根氏の実績を挙げながら「乳幼児医療費や保育所の充実など課題は山積している。即戦力となる中根さんを国会へ送ってほしい」と支援を求めた。
続いて、中根氏が「社会保障の改悪や不良債権処理による中小企業つぶしを断行しようとする小泉政権の中身を知らない人も多い。暮らしを守り抜くため、高知から世直しの力を発揮しよう」と決意表明。参加者全員でこぶしを突き上げ、勝利への団結を誓った。
県選挙区に前田氏擁立 自由連合
自由連合は五日、参院選の高知県選挙区(改選数一)に、新人で病院長の前田清貴氏(48)を公認候補として擁立すると発表した。
前田氏は沖縄県出身で、秋田大医学部卒。現在、特定医療法人徳洲会専務理事、千葉徳洲会病院長を務めている。
また比例代表候補に、新人でタレントの若井ぼん氏(56)=本名阿部龍弥=を公認した。
このほか、次の新人十人を選挙区候補に公認した。(敬称略)
北海道 病院副院長熊谷明史(48)▽青森 団体役員村田恭子(48)▽福島 元病院長鈴木隆夫(60)▽栃木 介護会社役員四本まゆみ(38)▽新潟 病院長篠崎伸明(47)▽岐阜 看護婦長樋口光子(56)▽和歌山 看護婦西岡豊子(47)▽徳島 病院長前川貢一(51)▽長崎 看護婦長松本幸子(46)▽熊本 医師三角和雄(43)
7月4日(水)・夕刊
参院選の政見放送収録始まる 県内TV局
十二日の参院選公示を前に四日、県選挙区立候補予定者の政見放送の収録が高知市内のテレビ局で始まった。立候補を予定している現職一、新人三の計四人は朝から四つの放送局を駆け巡り、五分三十秒の制限時間内に政策を訴えた。
このうちRKC高知放送では、午前中に二人が録画。髪形や服装を入念にチェックし、支持者の意見も踏まえて練り上げた原稿を手にカメラの前に座った。
局側から目線や発声のアドバイスを受け、まずはリハーサル。これまでに何度も演説に立ち、録画用の練習も重ねているものの、ライトを浴びたスタジオの中は「全然違う雰囲気」。「緊張より、一秒という時間との戦いが気になる」という候補者もいた。
お辞儀の仕方や言い回しを点検した上で本番に臨み、カメラの向こうに有権者を思い浮かべながら、国政に懸ける思いや公約を熱っぽく語った。
参院選県選挙区の政見放送は公示後に放送順序のくじ引きが行われ、選挙期間中、テレビは三民放が各一回、NHKが二回の計五回。ラジオは民放一回、NHK二回の計三回放送される。
7月3日(火)・夕刊
投票所入場券あて名 有権者全員連記へ 高知市選管
高知市選挙管理委員会は十二日公示の第十九回参院選から、投票所入場券のはがきのあて名を、従来の世帯主のみの氏名から有権者全員の氏名を連記するスタイルに改める。
あて名についてはこれまでも市民から「有権者全員に知らせるべき選挙の案内が、世帯主だけに送る形になっているのはおかしい」と指摘されていた。
同選管は従来の方法について「『世帯の有権者の代表』という考え方で(世帯主だけのあて名で)送っていた」と説明。「高知市以外では、同一世帯でも有権者一人一人に発送している自治体もある。本来は全員の氏名を書くべきで、指摘通りその方法に改める」としている。
同時にはがきも、従来の表裏の一枚から、はがすと見開きになる圧着式に一新。参院選の公示日の十二日から、対象となる約十四万二千世帯(六月二日現在)に発送する。
今回の対応について市女性政策課は「対象者全員に必要な情報が世帯主あてで送られている現状は、いわゆる『イエ制度』の名残。世帯主義から個人重視へという男女共同参画社会の流れからみても、今回の変更は意義があるのでは」とコメントしている。
7月3日(火)・朝刊
参院選「関心ある」81% 本社緊急世論調査
第十九回参議院議員通常選挙は、十二日の公示まであと九日と迫った。高知新聞社とRKC高知放送は、参院選への有権者の意識を探るため緊急世論調査を実施した。その結果、参院選に「関心がある人」は81.3%に達し、平成に入ってから二番目の高さを記録。これまでに現職、新人合わせて四氏が出馬表明している県選挙区(改選数一)では、半数弱の人が「意中の人」を決めていないことが分かった。小泉内閣については82.8%が肯定的に評価し、「支持している政党」は自民党が上昇、国民的な「小泉人気」を投影する結果となった。
調査は高知新聞企業調査部に委託。六月十五日から二十二日までの八日間、県内の有権者から無作為抽出した一千八百人を対象に、郵送方式で実施した。有効回答は一千四十四人で、回収率は58%。
これまでに県選挙区(改選数一)に立候補を予定しているのは、
田村 公平(54)自民・現(1)
中村 久美(41)民主・新 =社民・自由推薦=
中根 佐知(45)共産・新
広田 一(32)無所属・新
の四氏(現新、参院勢力順。丸がっこ数字は期数)。
選挙への関心度は「非常にある」37.2%、「少しはある」44.1%を合わせると81.3%。前回の参院選前の調査(平成十年六月)から20.2ポイント上昇し、平成では元年六月の調査(86.6%)に次ぐ高さ。「投票に必ず行く」は58.0%で、「たぶん行く」を合わせると87.8%。
県選挙区で「投票する人を決めている」人は29.8%で、「だいたい決めている」を合わせると50.8%。一方でほぼ半数が「まだ決めていない」「分からない」としている。
「ふだん支持している政党」は、自民党が昨年の総選挙前調査から6ポイント伸ばして45.7%。民主党は0.5ポイント増の7.7%と伸び悩み、共産党は0.9ポイント減の7.4%にとどまった。公明党は横ばいの4.1%、社民党は1.8ポイント減の3.4%、自由党は0.4ポイント減の0.8%だった。
「比例代表選挙で投票を予定している政党(候補者)」は自民党43.6%、民主党9.7%、共産党7.8%、公明党3.6%、社民党2.8%、自由党1.5%などの順。
小泉内閣に対する評価は「よくやっている」38.5%、「まずまず」が44.3%と肯定的な評価が82.8%を占め、内閣支持率と同水準の高さ。「自公保政権が過半数を維持した方がいい」は47.4%で、「過半数を割った方がいい」28.4%を上回り、一年前の森政権時とは比率が逆転。「望ましい政権形態」では「自公保連立」が32.0%でトップになった。
「争点にすべき課題」は「景気対策」が60.9%で、二位の「医療・介護・年金問題」を引き離し、長引く不況の深刻さを反映する結果となった。
7月2日(月)・夕刊
ポスター掲示場設置開始 高知市選管 市内495カ所に
第十九回参議院議員通常選挙の公示(十二日)を目前に控え、高知市選挙管理委員会(山岡敏明委員長)は二日、県選挙区(改選数一)の立候補者ポスター掲示場の設置作業を始めた。
掲示場の設置数は投票区の面積と有権者数で算定され、県内五十三市町村では五千八百六十三カ所。六十六万有権者の四割近くを占める高知市(六月二日現在二十六万三百三十六人)では、四百九十五カ所に設置される。
市内第一号の設置作業は本町四丁目の県民文化ホール前で行われ、委託業者が八区画分の掲示板を取り付けた。掲示板は再利用が可能なペットボトルのリサイクル板で、昨年の総選挙で須崎市が取り入れたことを受け、高知市でも初めて導入した。
市選管は十二日の公示日(投票は二十九日)の前々日までにすべての設置作業を終える予定。県選挙区には今のところ現職と新人四人が出馬を表明し、前哨戦を繰り広げている。
【写真】参院選に向けポスターの掲示場の設置作業が始まった(高知市本町4丁目)
7月2日(月)・朝刊
厳正な取り締まりを 県警署長会議参院選前に本部長訓示
県警の署長会議が一日、高知市丸ノ内二丁目の県警本部で開かれ、第十九回参院選(十二日公示、二十九日投票)の違反取り締まりを中心に協議した。
県内十六署長のほか本部幹部ら約百人が出席。まず竹村維早夫・県公安委員長が「国政に対する国民の関心はかつてない高まりをみせており、公正な選挙の確保へ県民も大いに期待している」と激励した。
続いて恵良道信本部長が「一連のやみ融資問題と県内の政治情勢が複雑に絡み合う中、選挙の透明性を求める県民の声は一層強まっている。買収行為の摘発に限らず、公務員の地位利用や福祉施設の入所者に対する投票行為への干渉、違反文書の大量頒布など、さまざまな悪質事犯を厳正に取り締まる必要がある」と訓示。
この後、各署管内の情勢把握の徹底▽選挙違反取り締まりに対する取り組み姿勢▽応援演説で来高する要人の警護――について担当部長が指示した。会議終了後、引き続いて「選挙違反取締関係課長会議」も開かれ、具体的な捜査課題について協議した。
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