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哲学ない政治にメス
沖縄県出身で現在は千葉県内の病院長。「これといった縁もゆかりもない」という高知での出馬は、
「坂本龍馬の先見の明、先駆性を尊敬する一人なんです。その龍馬の生まれた地で、自分の考えを存分に主張するのは望むところだと思いまして」
自由連合は今回の参院選に、沖縄県を除く全選挙区で候補擁立を計画。本来は中央でその参謀を務めるはずだったが、最後に高知が残ったと聞き、「喜んで」立候補を申し出た。
「今の政治には哲学がない。国民が一緒に行動できる哲学、理念を示すことで、改革の先べんを付けたい」と意気込みを語る。
幼少時、地元の医療過疎の現状を目の当たりにし、「人の役に立つにはこれしかない」と医学の道へ。学生時代を過ごした秋田で医師としての経験を積む中、三十代後半に転機が訪れた。それが自由連合代表で特定医療法人、徳洲会の理事長を務める徳田虎雄氏(衆院議員)との出会い。
「徳洲会の二十四時間態勢の救急医療に象徴されるような、患者本位の姿勢に共鳴した。自己実現の場はここだと思った」
これを機に政治に首を突っ込むようになる。福岡などで系列病院の院長を務める一方、香川、沖縄で党公認として国政選挙に出馬。厳しい陣立てながら、経験に裏打ちされた医療、福祉改革の訴えは、ともに二万票以上の賛同を得た。「真剣に訴えれば、有権者はついてくる」との信念はこの経験から出る言葉だ。
政治への挑戦には「違和感はない」と言う。患者本位の姿勢。患者の声とスタッフの熱意を引き出すマネジメント能力。決してあきらめない粘り。「患者」を「国民」に置き換え、「医者と政治は基本的に同じ。自分のことしか考えなければ、患者も国民も離れていく。分け隔てない医療、弱者のための福祉、そして『人のための政治』を実現したい」と力を込める。
徳洲会専務理事を務める徳田氏の右腕的存在で、普段は手術、回診だけでなく系列病院の人事などに追われる多忙人。よどみない口調、紳士的な態度に“やり手”の印象を受けるが、二人のまな娘の話題で緩んだ表情には人懐っこさも。
「自由連合にとって高知は全国一厳しい選挙区。だからこそ、やりがいがある」。専門は食道外科。既存の政治にメスを入れるため、尊敬する龍馬と自分を重ねながら戦いに臨む。
【写真】「医療、福祉、景気を重点的に訴えたい」と話す前田さん
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