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思い訴えマラソン遊説
「上に行きまーす」と指を立て、選挙カーから飛び降りた。ネクタイ姿で神社の境内に駆け上がる。
幡多郡西土佐村から十和村に至る四万十川沿い。石段を上り詰めた先で、おんちゃんおばちゃんたちが夏祭りの準備中。本殿には牛鬼の木型が一つ。
「お忙しいところすみません。広田一です。三十二歳です。皆さまのお知恵をお貸しください。力をお貸しください」
幡多郡佐賀町に入ると、ピッチ走法でまた駆けた。ビラを持つ運動員が続き、地元の案内人が追い掛け、取材カメラマンが追いすがり、マラソンレースのごとき光景。「元気な。わしじゃ追いつかん」と、音を上げたのはカメラマン。
夜。ほてった顔のまま、広田さんは演説会場へ。寄り添うように後押しするのは橋本大二郎知事。
「若さだけではありません。環境問題やNPO支援、財政構造改革など、県議会でいい質問をするなと感心していた。とても感性に優れた、時代を読む力を持っている人です」
続けて県のやみ融資問題に触れ、「自分は出直し選挙の道を選ばなかった。しかしその代わり、広田さんの選挙が自分の出直しと同じ、自分の信を問う選挙だ、それくらいの思いを込めて応援しています。どうか私の思いをくみとってほしい」。そう訴えた。
日曜日。土佐郡土佐山村、鏡村に入った広田さんは、雨の道をまた駆ける。知事も走って追い掛けた。家から畑から「負けるな」「応援しとるよ」。
「僕らの選挙カー、ぼろの中古で、マイクを使うとバッテリーが上がるから、冷房がきかないんです」
汗びっしょりで飛び降りて、ダッシュして、握手して、また駆ける。広田陣営活気あり。歩くつもりはなさそうだ。
【写真】走った後は笑顔で握手。支持を訴える広田さん(十和村戸口)
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