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第四十二回衆院選挙が十三日公示され、二十五日の投開票に向けて激しい舌戦を展開している。自民、社会両党を軸にした五五年体制が崩壊し、連立政権の時代に入って二度目の総選挙は、自民、公明、保守の三党連立政権の是非、政権選択が最大の焦点になる。景気低迷をはじめ、あらゆる分野で閉そく感が漂う中、県内六十五万有権者は政治をどう見詰め、二十一世紀初頭の政治潮流を占う衆院選でどんな審判を下すのか。本社が衆院解散前に実施した緊急世論調査などを基に、有権者の意識を探った。
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「どの方も選挙のたびに立派なことを言って政治家になるが、年々世の中も人の心も荒れ果てていく」(高知市、自営業の五十代男性)
「政党も個人も私利私欲ばかりで、つくづく嫌になった」(高知市、無党派の六十代女性)
「汚職をしても不適切な発言をしても、結局は地元への利益誘導でまた当選する。この国の民意の低さが最大の問題だ」(高知市、無党派の四十代男性)
郵送方式の世論調査票に設けた意見記入欄には、相変わらず政治、政治家への不満、不信感があふれている。加えて言えば、今回の特徴は世相を反映した虚無感だろうか。
小選挙区比例代表並立制で初めて行われた平成八年十月の前回衆院選。県内の平均投票率は五八・四八%にとどまり、前々回(五年七月)に比べて一一・三〇ポイントも低下した。
今回はどうか。世論調査の関心度は、前々回と比べて一五・〇ポイントも低下した前回より一・九ポイント持ち直しただけの七一・〇%。低投票率を予感させる不気味な「低迷」が続く。
変化の胎動も
参院選も同じ傾向。七年の参院選前調査の関心度は四年調査と比べて一三・六ポイントも低下。国政選挙に対する関心度の急落は、七年前から始まった政界再編、連立政権時代への移行期と符合する。意見記入欄の県民の声がその背景を物語る。
「選挙で政治家や政党が公約しても、政党が名前を変更したり、対立していた政党が連立したり。有権者の意思を無視し、ほごにされる」(県中西部、無党派の三十代男性)
「政党の命は政策だと思う。それを信じてエールを送っても、理解に苦しむような政党間の合従連衡で幾度か裏切りにあった」(県東部、五十代男性)
自社さ−自自−自自公−自公保と、政権の枠組みが有権者の手の届かないところで決まる「離合『衆』散」の漂流政治。一票の権利を行使しても、国会内の“戦術”次第でどんな政治状況を生み出すか分からない無力感。連立の時代に政治不信は一層増幅して、「票流」という言葉さえ生んだ。
ただ、こうした既成の政治への不満、不信を単なる「あきらめ」に終わらせない、変化の胎動も見え始めている。「市民連帯・波21」による「落選させたい候補を選ぶ運動」もその一つだろう。
本県でも、極端に投票率が低い二十代の中から立ち上がった高知大生らが、高知1区の立候補予定者を招いて公開討論会「政策フォーラムこうち 2000」を開催。政策論議を直接聞き、政治に参加しようとする意気込みを見せた。
政権の評価、首相の資質、景気対策、社会保障制度の在り方…。今回の衆院選の争点はあふれるほどある。既存の政治への不信、不満を「棄権」で表現し、民意による監視を放棄すれば、漂流政治に歯止めはかからず、やはり何も変わらないのではないか。
高知市の四十代女性(自営業)は記入欄にびっしりと意見をつづっている。
「政治には何も期待しないが、無関心にはなりたくない。参政権があるのだから、国民一人ひとりが暮らしやすい国にしようと考えれば、それぞれの方法で実行できると思います」
(衆院選取材班)
【写真】街頭演説に耳を傾ける有権者。県民は既存の政治にどんな審判を下すのか(高知市内)
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