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■受け継がれる精神
入交は高知新聞の連載「回想の龍馬像」の中で「銅像の寿命は西洋では数百年の例があるが、わが国でも鎌倉の露座の大仏は数百年たっており、その心配は当分不用である」と記している。ところが、建設から70年近くたち、龍馬像に異変があった。
平成9年、市の委嘱で専門家が銅像内部を調べたところ、像本体の下「地山(じやま)」内部の金属製補強材の腐食が進み、内部のモルタルがひび割れ、ブロンズ製の地山表面にまで亀裂が生じていた。倒壊の危険もあったため市は善後策を検討し始めた。
このニュースに全国の龍馬ファンから市に修復のための寄付の申し出が相次いだ。県民の間でも修復への声が高まり、10年7月、市民組織「龍馬像修復実行委員会」(入交太二郎会長)が発足。「日本も龍馬も倒しとうない!!」をキャッチコピーに全国的な募金活動を展開した。
11年2月には修復のため、建立以来初めて龍馬像が地上に下ろされ、話題に。そして同年3月28日、お色直しで重厚な濃緑になった龍馬像が再び雄姿を見せた。銅像前は龍馬ファンら1000人近い人で埋まり、一段と“男前”になった龍馬像に大きな歓声と拍手がわき起こった。参列の中には故人となった入交好保氏の遺影も見えた。
「龍馬の志を世に訴えよう」そして「第二、第三の龍馬を」――。青年たちが銅像建立にかけた思いはしっかりと県民に受け継がれ、桂浜の龍馬像は今も県内屈指の観光地として、龍馬ファンの“聖地”の一つとなっている。「志を持って生きよ」。龍馬もまた、太平洋のはるかを見つめながら、そう訴えているに違いない。
【写真】修復のため“地上”に下りた龍馬像。観光客らが見物に訪れた(平成11年2月12日、高知市桂浜)
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