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本紙社会部取材班が執筆 全国出版
本紙社会部の脳死移植取材班が執筆した「脳死移植 いまこそ考えるべきこと」(河出書房新社)が全国出版された。一例目となった一九九九年二月の高知の脳死臓器移植を中心につづった単行本で、都市部では既に発売になっており、県内でも順次、書店に並んでいる。四例を数えた脳死移植の現状を検証しながら、脳死移植の本質、課題、問題点を浮き彫りにしている。
高知での一例目は九九年二月二十八日、ドナーとなった四十歳代の女性から心臓や肝臓、腎臓(じんぞう)などが摘出、それぞれ全国各地の患者に移植された。移植手術はいずれも成功し、これを契機に東京、宮城、大阪で症例が相次いだ。いずれも高知の一例目以降に臓器提供意思表示カードに署名した人たちだった。
しかし、一例目はマスコミによるプライバシーの侵害や死を待つような報道姿勢に批判が集中。さらに、脳死判定の手順ミスが判明するなど、各関係機関に大きな課題を残した。
本紙取材班は「生命(いのち)のゆくえ」と題して九九年四月から一例目の問題点、課題を検証する連載記事を二十八回にわたって掲載。このシリーズは昨年の日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)、新聞労連大賞を受賞した。
「脳死移植 いまこそ考えるべきこと」は、この「生命のゆくえ」をベースに全面的に加筆、書きあらためた。六章構成で、一例目をドキュメントで追いながら、かかわった各機関、病院、ネットワーク、厚生省、そしてメディアの動きを検証。脳死移植の歴史や社会的背景にも言及するとともに、脳死の医学的本質にも迫っている。
また、二−四例目を新たに取材し、それぞれの問題点を指摘する一方、臓器移植法に対する国の新たな動きを論じ、国民が今考えるべきことは何なのかを問うている。
「脳死移植 いまこそ考えるべきこと」はB6判、二百二十二ページ。千五百円。
【写真】脳死移植1例目から1年。全国出版された「脳死移植 いまこそ考えるべきこと」
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