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【大島・伯方島】
船折瀬戸の急流に驚き
愛媛県今治市から大島へはフェリーが行き来している。開通した来島海峡大橋を海から眺めながら二十五分。大島・吉海町の下田水(しただみ)港に着いた。
国道317号から標識を頼りに右に折れ、急カーブの道を上ると左手に今治市街地と来島海峡大橋が見えてくる。その先が「亀老山(きろうさん)展望台」。
この展望台、造りがなかなか凝っている。山頂をくり抜いた要さいのような趣で、一歩足を踏み入れると石の壁に囲まれたスペースが現れる。既存展望台の一部を活用して建設した後、土を盛って本来の山頂を復元したという。上の展望テラスも、モニターで映像を流すなど斬新(ざんしん)な仕掛けが施してあり、橋に寄せる地元の期待がうかがえる。
島西部の「吉海町バラ公園」は、四千五百本ものバラが迎えてくれる。
先を急ごう。大島とその先の伯方島を結ぶのが伯方・大島大橋。全景は手前の「カレイ山展望公園」から眺めることができる。橋上からは村上水軍の本拠地の一つ、「能島」がすぐそこに。周囲七百二十メートルの小島。車窓から、水軍が活躍した昔に思いをはせるのもいい。
伯方島インターを降り、左へ道を取って五分。鵜島との間にあるのが急流で有名な「船折瀬戸」。最高潮流は九ノットという。訪れた時はちょうど大潮。潮が右から左へゴーッと流れる光景は圧巻だった。
潮流の中央が盛り上がり、地元の人が「潮が立ち上がる」と表現するほど。そのわきにはいくつもの渦が巻く。小さな漁船が流れに逆らってひときわ高いエンジン音を響かせ、やっとのことで乗り切った。
その数時間後に再び訪れると、潮流はピタリと止まり、海は鏡のような静けさ。動と静のコントラストが鮮やかだった。
木浦港を見下ろす丘の上には「ふるさと歴史公園」がある。中世の山城を復元した外観が特徴で、塩の歴史や遺跡出土品などを展示している。「伯方の塩」は全国ブランド。昨年、地元の民宿経営者が「伯方の塩ラーメン」を考案。インターネットや口コミで人気が広がっている。
【写真】中央の小島が村上水軍の拠点の一つ、能島。その奥が鵜島。波間に小船が浮かび、のどかな多島美を見せる(大島のカレイ山展望公園から)
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【メモ】大島は、旧暦の三月十九日から三日間行われる「島四国」も有名。島内の札所を巡礼する約三千人のお遍路さんでにぎわう。ことしは五月四日から行われた。大島の宮窪町では「宮窪の漁師市」が第一日曜日の午前九時から開かれる。瀬戸内の新鮮な海の幸が人気。伯方島の「ふるさと歴史公園」の休園は月曜日。入場無料。
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