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【今治】
糸山公園で海峡一望
待望久しかった本四架橋三兄弟の末っ子「瀬戸内しまなみ海道」(尾道−今治ルート、五九・四キロ)が五月一日、開通した。多島美を誇る芸予諸島の九つの島を大小合わせて十本の橋で結ぶ。歩行者と自転車、125cc以下のバイクの二つの専用道を設け、四国から本州まで自分の足で渡ることも可能になった。「島あれば海、海あれば島」とも称される「しまなみ海道」。ルートの見所を紹介しよう。
四月十七日に開通した国道194号寒風山道路から愛媛県へ。国道11号経由で国道196号を北進すると、「しまなみ海道」の四国側の玄関口、今治市に入る。
右側に見えてくるのは「伊予桜井漆器会館」。石川県輪島市など全国五カ所の漆器の産地から職人が集まり、そのエッセンスを集約した一風変わった成り立ちだ。手ごろな価格で丈夫なのも特徴の一つ。
「下地・研ぎ」「上塗り」「蒔(まき)絵」「沈金」の四つの工程を専門の職人が実演。ガラス越しにじっくり見学できる。五人以上の希望者が集まれば、漆器の仕上げも体験できる。ほぼ半日の工程で、作品は乾燥させた後、郵送してくれる。
196号からバイパスに入って約二十分走れば、左手に「野間馬ハイランド」がある。日本の在来馬八種の中で最小の野間馬を繁殖させている。体高が百七センチ以下で胴長短足、頭も大きくまさに“日本人”の体形。四頭から始まり、七十四頭にまで増えた。
五・六ヘクタールの敷地には、わんぱく広場や小動物ふれあい広場などの施設がいっぱい。家族連れにはぴったりのスポットだ。
早く橋へと気がせくが、来島海峡大橋付け根の「糸山公園」は素通りするのがもったいない。ハイランドから北へ十五分ほど。今治造船の大型クレーンを左に見ながら登り詰め、トンネルを越えてすぐ右。来島海峡の急流に立つ橋が間近に見える。公園内の来島海峡展望館には、世界初の三連つり橋の工法など橋の話題がいっぱいだ。
トンネル左の駐車場から遊歩道を上がれば展望台。三百六十度の展望が開け、大きな弧を描いて橋の本線に合流する自歩道、原付道の建築美に吸い込まれそうな錯覚を覚える。
そのすぐ下にはサイクリングターミナル「サンライズ糸山」がある。電動アシストタイプなど百台の自転車を貸し出し、食事、宿泊もできる。
公園周辺は、平日でも多くの人が訪れる観光ポイント。普通車九十台、バス四台の駐車場があるが、開通後は渋滞も予想される。
春の海峡にざわめきが聞こえる。
【写真】来島海峡大橋が間近に見える絶好の撮影ポイント「糸山公園」。眼下に来島海峡の急流と橋のコントラストが素晴らしい(今治市)
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【メモ】伊予桜井漆器会館(0898・48・0418)は火曜日が定休日。漆器体験は三千円程度から。野間馬ハイランド(0898・32・8155)も火曜日が休園。乗馬は一周(百メートル)二百円。サンライズ糸山(0898・41・3196)のレンタサイクルは四時間で大人四百円、小学生以下三百円。電動アシストは八百円。
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