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オーナー制が好評 味で勝負、自立の年に
幡多郡佐賀町熊野浦のミカン農家が実施している温州ミカンのオーナー制度が、少しずつファンを増やしている。
同地区では昭和40年代ごろまで、十数戸の農家ほぼ全戸が温州ミカンを栽培していた。しかし愛媛産の人気などもあって売り上げが低迷。現在、栽培農家は8戸にまで減り高齢化や後継者不足に悩まされている。
そんな状況を打破しようと、農家が14年度から町や県の補助を受けながらオーナー制度を始めた。オーナーはミカンの木1本につき1万円を出資すれば、1本になるミカンをまるごと収穫できる。天候不順などで収穫量が減った場合でも、農家は1本につき50キロ分の収穫を保証する。期間は1年間。
オーナー制度には6農家が参加。初年度は町内外から29口、15年度は61口の応募があった。16年度も多数の申し込みがあったが、台風被害のため44口分しか応えられなかった。
収穫時期は11月中旬―12月中旬。ほとんどのオーナーが、家族連れで収穫にやって来る。
「みんなが『甘〜い』と喜んでくれますよ」と話すのは、50年間ミカン栽培を続けている渡辺忠良さん(77)と、おいの森本一洋さん(40)。熊野浦は太平洋を望む高台にあるため、適度な潮風と温暖な気候がミカン栽培に適しているとされる。作付面積が少ないため大量生産はできないが、2人は「味では愛媛や山北(ミカン)に負けていない」と胸を張る。
17年度からは町と県の補助金がなくなるため、今年が各農家の自立した取り組みのスタートの年となる。
イノシシによる被害を防いで収穫量を保証するため、深夜でも2、3時間置きに見回りをしなければならない。また、オーナーからの申し込みの受け付けなどは町職員が行っていたが、これからは農家が主体となって行わなければならない。こうした点を不安視する声もあったが、「せっかく始めた事業。できるところまでやろう」と制度の継続を決めた。
「味で勝負」という渡辺さんらは、「妥協せずに作ったいち押しのミカンをぜひ、味わってほしい」と呼び掛けている。オーナーの希望者は、佐賀町観光協会(0880・55・3115)。
【写真説明】「甘いミカンができたぞね」と笑顔で話す渡辺さん夫妻=左=と森本さん夫妻(佐賀町熊野浦)
(2005年1月8日付・朝刊)
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