|
廃工場をアトリエに 自分も来客も楽しめる場
長岡郡本山町在住のアーティスト、藤島晃一さん(49)が、同町本山の空き工場を活用してアトリエを開く準備を進めている。協力してくれる友人らとともに、「ゆくゆくはコンサートや個展も開き、大勢の人がくつろげるスペースにしたい」と意気込んでいる。
30歳ごろからヨーロッパや米国を放浪した藤島さんは、「放浪のミュージシャン」の別名も。各地の街角で自作の日本語ブルースを歌いながら、風景や人物をスケッチ。写真やビデオを撮影する生活を送ってきた。(本紙で「夢の中で泣いていた」を連載中)
英国人男性とバンド「Fuji i」を結成して音楽活動を続ける傍ら、約15年前から米国や高知市などで絵の個展も開催。墨汁と朱液を使った独特のタッチで描かれる風景画に、多くの人が魅了されている。
アトリエを持ちたいと思い始めたのは約4年前。自宅前の町有の廃工場を見て、「空いちゅうんじゃったら、使わせてもらえんろか」と町に打診した。
吉野川に面する廃工場は約590平方メートルの鉄骨平屋。十数年前まで縫製工場として使用されていた。町と契約を結び、昨年10月末から準備を始めた。名称は「Mojoyama―mississippi」。ある宗教のじゅ文と本山町の名称をかけて、ブルースの聖地ミシシッピーを合わせて命名した。
町内外の友人や役場職員ら十数人が代わる代わる訪れ、工場内の掃除や邪魔な機材の運び出しを手伝った。空になった工場内にソファなどを持ち込み、昨年末に完成。藤島さんは「みんなに世話になり過ぎて、あちこち足向けて寝れん。立って寝ないかんばあよ」と感謝する。
構想は広がり、「せっかくやき、自分らあも来る人も楽しめる空間にしたい」と藤島さん。友人らと「アトリエを利用してお山(本山町)を楽しくする計画を練りゆうところ」と話す。
ただ消防法の規制で、個人が使用するアトリエを不特定多数が集まるギャラリーにするには、古い火災報知器の交換が必要。数十万円の費用が掛かるため、すぐに実現するのは難しそうだ。
それでも、「カンパも募りながら、ぼちぼちやっていきます」と藤島さん。あくまで陽気だ。
【写真説明】アトリエで友人らと談笑する藤島さん=左端。後ろはマネキン(本山町本山)
(2005年1月7日付・朝刊)
|