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膨大な例文から翻訳
日本語の文章を機械任せで英訳するのではなく、膨大な英語の例文からTPO(時・場所・場合)に合った英文を選び出し、詳細を手直しして翻訳を完成させる。
従来の手法とは一線を画すこの英作文支援ソフトは、徳島大学工学部の任福継(にん・ふじ)教授を中心に開発。任教授が所長を務めるAIA国際高度情報化研究所(徳島市)、大学の研究成果の民間移転を手掛けるテクノネットワーク四国(高松市)、ソフト開発のエイ・ジー・アイ(東京)の協力で実現した。
【写真説明】英文作成支援システムを開発した任教授(徳島大学常三島キャンパス)
仕組みは、日本語でキーワードを打ち込むと、600万件に及ぶ英文のデータベースから最適な例文を検索。その文章を元に、名詞を置き換えるなどして完成させる。
TPOで分類された項目を次々と選択することで最適な文章を作ることも可能だ。
例えば知人に「結婚祝いを忘れていたおわびの手紙」を送りたい場合、手紙の項目から「私信」を選び「あいさつ」「ラブレター」などの候補から「おわび」を選択。複数の例文から「あなたの誕生日プレゼントをすっかり忘れていて本当にごめんなさい」の英文を選んで、「birthday(誕生日)」を日本語で「結婚」と換えれば自動で「wedding」となる。
現在、市場にある英訳システムは入力された日本語を自動翻訳するものが主流。ネット上で即座に英訳してくれる無料サービスもあり、手軽に使える環境は整っている。
一方で、日本語独特の言い回しや行間の意味を英訳に反映することは難しく、翻訳した文が英語を母国語にするネーティブスピーカーにとって首をかしげる表現になるなど、精度面では課題が残っている。
任教授は独自の人工知能技術を駆使して、それぞれに対応する日本語と英語の文書やキーワードをコード番号化。従来は扱いにくかった話し言葉も数字化することで、さまざまな例文を素早く抽出できるデータベースを構築し、今回のソフトを作り上げた。
任教授は「世界とつながるためには英語の情報発信が必要。その一助になれば」と話している。
(2005年7月24日付・朝刊)
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