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特産品の能力生かす
摘み取った茶葉を蒸して漬け込み発酵させ、乾燥して仕上げる徳島特産の「阿波番茶」。弘法大師が伝えたともいわれ、中国のプーアル茶と同様の工程で作られる独特の後発酵茶だ。
5年ほど前には「身体に良い茶」と昼の人気テレビ番組で取り上げられ、知名度を上げた。その後に作られたのが、ハレルヤ製菓(徳島県松茂町)の「阿波発酵番茶まんじゅう」と「同ようかん」。
地域特産品を使った土産物開発による地場産業活性化―を研究していた四国大学(徳島市)生活科学部と、新機軸の新商品を目指していたハレルヤ製菓が共同で生み出した。
【写真説明】味わいや香りとともに機能性も考えた、阿波発酵番茶まんじゅうとようかん(徳島市のハレルヤ製菓川内店)
作り方は、粉末状にした阿波番茶をまんじゅうの皮やようかんに練り込み、風味付けに阿波番茶を煮出したエキスを加えて仕上げる。甘味を感じる前に番茶特有の渋みと香りが楽しめるのが特長だ。
スダチやなると金時といった徳島を代表する産品は、食品業界を中心に、菓子や飲料などさまざまな商品化が図られている。それに比べ、同じ特産品の阿波番茶は茶葉としての利用以外に目立ったものはなく、地産地消の範囲にとどまっていた。
また、菓子に使う茶の素材は高級なイメージのある「抹茶」が代表格で、「番茶」は消費者へのアピールになりづらい点もあった。
今回の共同開発は、阿波番茶の潜在能力を見直し、「地域限定」や「健康」などをキーワードに付加価値を創出することで新たな可能性を見つけ出したといえる。
ハレルヤ製菓の尾崎晴祥・執行役員卸事業部長は「われわれは菓子作りのプロであると同時に、自分たちの固定概念に縛られてしまうことがある。番茶を菓子の素材にするのは、まさに『なぜ?』の例。大学という異なる世界の発想がなければ商品化できなかった」と話している。
(2005年6月19日付・朝刊)
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