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タケノコの産地、南国市白木谷は今、特産の四方竹がシーズン真っ盛り。生産農家は収穫、加工、出荷に大忙しだ。シャキシャキした食感と、あっさりと上品な味。「秋のタケノコ」として重宝され、全国でも人気上昇中だ。
生の四方竹は下ごしらえが大変だったが、地元農家らが独自の加工や鮮度保持の工夫を重ねた結果、採れたての味を全国に届けられるようになった。白木谷や上倉、奈路は産地として成長、地元生産組合の販売額は昨年5000万円台に乗った。
食の匠
こうした成長の過程には、常に地元の女性組織「白百合グループ」(中司滋寿子会長、10人)がいた。昭和51年、タケノコ生産農家の女性たちで発足。秋の四方竹や春の孟宗(もうそう)竹など、郷土料理の伝承や加工品作りに活躍している。
その四方竹料理は実に多彩。ポン切り煮、炒め物、一口ずし、ちらしずし、てんぷら、サラダ、キムチを使った「ピリシャキ漬け」。小学校や調理師学校、生協、行政、企業・団体の催しなどに精力的に出掛け、その魅力を広く紹介している。
「あのおばちゃんたちは食の匠(たくみ)なんです」。JA南国市上倉支所の西本良平支所長(49)は敬愛を込めてそう呼ぶ。西本さんは四方竹の産地育成と販路拡大に情熱を注ぎ、「白百合」の試食用料理を使って県内外へ売り込んでいる。
「素材の生かし方、味付け、料理の見た目。すごいなと思う。四方竹の魅力を神髄まで知っている。食材への感謝や愛情、“白木谷流”に誇りを持っている」
地域を元気に
四方竹はシーズン中、同市の学校給食にも使われる。西本さんは「子供たちが家に帰って『おいしかった。家でも作って』となれば食材の良さは口コミで広がっていく。まずは高知で評価され、愛されてほしい」。
山、海、川、里―。地域ごとに四季折々の郷土料理が、先人たちから受け継がれてきた。そしてその食文化は、郷土への愛着をはぐくむ力も。
奈路で四方竹や学校給食米を生産する川村一成さん(55)は言う。「よそからのお客さんを四方竹料理や田舎ずしでもてなすとすごく好評。こちらも地域の良さを見つめ直すきっかけになる。生まれ育った所を誇りに思い、愛着がわいてくれば、地域はもっともっと元気になれるはず」
【写真説明】高知農業高の生徒たちに四方竹料理を伝授する白百合グループのメンバーら(南国市東崎) (2004年10月31日朝刊掲載)
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