高知新聞
天気追加:
地震情報
花粉予報
中部の天気
東部の天気
西部の天気

高知のニュース
国内・国際ニュース
おすすめトピックス

高知新聞購読申し込み

携帯サイト
iPhone版も登場!
坂本龍馬の部屋

とさあち
いちの土佐
おすすめグルメガイド

ピックアップ
楽しもう英語 English is Fun!!
岩崎四代物語
高知ファイティングドッグス

まんが
きんこん土佐日記web版
単行本7巻発売!
にゅーすけっち

病院・診療所 診療科目ガイド


47CLUB高知繁盛記

ミュージアムマップ
イベント情報

音声ブラウザーご使用の方へ

47clubでお買い物

Google


 
高新写真コンテスト募集
声ひろばなど投稿
記事データのご利用
後援申請の用紙
サイトからのお知らせ


高新住宅総合展示場ライム

土佐いごっそう倶楽部

47news

釣りタイムズ
地球33番地公式サイト

企業情報
高知県内リンク
「高知競馬」という仕事
     =第3部= 夢の跡流浪記
 【9】

 空虚な「優先雇用」  ――ベテラン騎手「仕事があっていいよなあ」

 日本一小さかった島根県の益田競馬場も、廃止前は多くの人と馬がかかわっていた。

 騎手が9人、調教師が11人、厩務(きゅうむ)員49人、従事員144人、馬主約150人。獣医師や売店業者なども含めると、関係者は約400人。

砂のコースに残る馬の足跡。関係者は再就職先を探すが…(島根県の益田競馬場)  馬主は競馬で生計を立てていたわけではないから、それを除いて約250人。家族を含めれば、ざっと600人以上が益田競馬で生活していたといえるだろうか。廃止と同時に、それだけの人たちの生活の糧が失われた。

 益田市は、こうした関係者に「協力見舞金」を支払った。競馬を主催するのは行政だが、騎手や調教師、厩務員らの身分は公務員ではない。同市の解釈は「法的に市と関係者との間に雇用関係はありません」。つまり、公務員に準じる退職金や手当などはない。

 そのため、協力見舞金という名目で業種ごとに一定の金額が支払われた。総額約2億2000万円。個別の支払額は、騎手会、調教師会、厩務員会、馬主会、売店、予想紙業者と、各団体別に合意した。

 「金額は、大分県の中津競馬を物差しにした。交渉は意外と円満に進んだ」と市競馬事務局。個別の額を明かさないのは、この問題で中津競馬が大きくもめたからだった。

   □────□

 見舞金を支払う一方、益田市は関係者の移籍や再就職のあっせんを始めた。

 騎手はほぼ全員が移籍を希望し、調教師は1人を除いて廃業を決めた。約240頭いた馬の半数が高知競馬などに移り、残る50頭が乗馬クラブや繁殖牧場に引き取られた。60頭は食肉処分にされた。

 厩務員らを含めた再就職希望者は約70人。

 「一般職種の希望が約30人、競馬関係は20人、希望なしは15人。優先的に採用してもらえるようハローワークに要請していますが…」(競馬事務局)

 このご時世に、競馬という特殊な業態からの転職。「優先的に」と言ったところで簡単に就職先が決まるはずもなかった。廃止から2カ月が過ぎた昨年10月時点で、一般職種に再就職が決まっていたのはたったの1人…。

 「この年じゃ、厩務員も無理だってよ。おまんら仕事があって、いいよなあ!」。50歳を過ぎたベテラン騎手の1人が、相談に応じる競馬事務局の職員に、こう言い捨てて去って行った。

   □────□

 昨年暮れ、このベテラン騎手は地元の木材加工会社に再就職した。

 ほかの騎手はなんとか各地の競馬場に移籍が決まっていた。大井(東京)、福山(広島)、上山(山形)…。その中には騎手では移籍できず、調馬師(専ら攻め馬に携わる)になった人もいた。

 移籍を果たした騎手も、安定した将来が手に入ったわけではない。騎手の1人を受け入れた山形県の上山競馬場は、今年になって「15年度に3億円の赤字が出れば廃止する」と表明している。

 【写真】砂のコースに残る馬の足跡。関係者は再就職先を探すが…(島根県の益田競馬場)

平成15年2月3日付夕刊掲載


【続き】

「高知競馬」という仕事 目次に戻る。

高知新聞フロントページへ  

サイトマッププライバシーポリシーネット上の著作権新聞購読お問い合わせ