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ふれあい高新IN中芸

2002年07月06日(土) 夕刊

1000種以上の酵母駆使 安田町の土佐鶴酒造

抽出した酵母の形態などをチェックする品質管理室のスタッフ(安田町の土佐鶴酒造北大野工場) 酒造りは夏場が勝負――。安芸郡安田町安田の土佐鶴酒造北大野工場は今、秋からの仕込みに備え、味づくりの研究の真っ最中だ。

 一般的な酒の醸造は、10月ごろから仕込みが始まり、翌年5月ごろに1年の造りを終える。次の仕込みが始まるまでの夏場は、いわばシーズンオフ。酒蔵はしばし静けさに包まれる。

 だが土佐鶴の夏は熱い。まず始めるのは、利き酒や成分分析などで昨季の酒の出来栄えを厳しくチェック。その後社員が討論し、来季の味の方向性などを決める。

 実際の味づくりに大きく影響するのは酵母。酒米から分解されたブドウ糖をさらにアルコールに分解するために使われ、酵母の種類で酒の香りや後味の切れ、栄養分などが大きく変わる。

 土佐鶴が保有している酵母は1000種類以上で、全国でも屈指の多さ。同社は「商品開発のバリエーションが広がる。わが社の大きな武器」と胸を張る。

 品質向上にも余念がない。「今の時季に酵母の試験を行い、優秀なものを選抜します。その意味で、味づくりにとって最も大事な時季ですね」

 試験管で培養し、抜き取って特徴を分析する品質管理室のスタッフの目は真剣そのもの。国内だけでなく欧州でも販売を伸ばす土佐鶴の酒の秘密は、暑い盛りのたゆまない研究にあるのかもしれない。

 【写真】抽出した酵母の形態などをチェックする品質管理室のスタッフ(安田町の土佐鶴酒造北大野工場)


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