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第9回移動高知新聞
ふれあい高新IN中芸

北川こども新聞

 第9回移動高知新聞「ふれあい高新in中芸」に合わせ、中芸地域の小中学生が新聞作りに挑戦しました。地域の自然や産業、歴史など、子どもたちが現場に出掛けて取材活動を展開。紙面制作にも実際にかかわり、各町村の「こども新聞」が出来上がりました。5日まで毎日、その手作り新聞を紹介します。トップバッターは北川村。以下、馬路村(2日)、安田町(3日)、田野町(4日)、奈半利町(5日)と順次掲載します。取材を通して、子どもたちはどんな宝物を見つけたのでしょうか。

いい湯だな北川温泉 心も体も温まる“宝の湯” 北川小

お湯につかって「極楽、極楽」(北川村小島の北川温泉)  北川村は周りを森林に囲まれ、農家ではたくさんのユズを育てています。村を横切る国道493号を山沿いに車で15分ほど行くと、小集落の小島地区に着きます。そこに北川温泉があります。私たちは自分たちの村の温泉なのに、そのことをあまり知らなかったので調べてみようと思い、北川温泉に行き、責任者の人に話を聞きました。

 大正5年に北川村柏木の浜渦文右衛門さんが、奈半利川の流れの中にほかと色が違う場所を発見しました。そこでは泳いでいるアユやアメゴがほかの場所のものより大きく育っていたのです。これは不思議と思い、水をすくってトックリに入れ、大阪まで持っていって検査してもらいました。すると「この水はたいへんなくすりみずだ」と言われたそうです。

 そこでこの水を小島まで引いて、「北川村小島宝の温泉」を始めたそうです。昭和20年代には林業にたずさわる人の保養施設となり、今は「北川温泉」としてみんなに利用されています。

 北川温泉は冷泉です。係の人が温泉の水をコップに入れて持ってきてくれました。「水の中に、もうひとつ水があるみたいで」と教えてくれました。光に透かしてみるとブヨブヨした小さなクラゲのようなものが動いていました。まるで何か生き物のようで、とても不思議な感じがしました。

 温泉の水を飲んでみました。口に含むとゆで卵のようなにおいがプーンとして、鉄っぽい味がしました。やっぱり北川温泉のお湯は特別なんだなと思いました。

 話を聞いた後、みんなで温泉に入ってみました。しばらく入っていると何かが体にくっついてきて、ネバネバしたような感じ。普通のお風呂の感覚とは違います。体がどんどん温まって、のぼせてしまいました。私は心の中で「極楽、極楽」と思いました。

 温泉から出てもずっとポカポカして、みんなタコみたいに真っ赤になっていました。一緒にいたお客さんも「とても気持ちいい。だから北川温泉にはよく来ているよ」と言っていました。冬はこんな温泉にいつも入りたいなあと思います。アトピー性皮膚炎にもいいそうです。家族で毎年、北海道から来ている人がいるそうです。その人は北川温泉が本当に好きなんだなあと思いました。

 取材をして、北川温泉のことがだいぶ分かりました。自分の村にこのように自まんできる温泉があるということは本当にうれしいです。また入りに行きたいです。

 【写真】お湯につかって「極楽、極楽」(北川村小島の北川温泉)

 (浜渦理奈、大西春菜、浜渦芽以、和田和沙、山崎愛、井津加代子、浜渦良史、上村聡記者)

 モネの庭 お客さん続々 バラやスイレン5万5000本

モネの庭は緑でいっぱいです(北川村野友)  モネの庭は急な坂が続く道の一番上にあります。汗をいっぱいかきながら登ってきた私たちの目に、奈半利川が涼しそうに映っています。

 モネの庭は平成12年4月19日に開園。完成するまでに8年もかかりました。どうして、モネの庭にこだわって造ったのか興味があり、担当の方に聞いてみました。

 もともとはワイン工場を造ろうと考えていたようです。でもバブル経済がはじけて、その計画は見直されることになりました。どうしようかと考えた後、やはりワインにこだわりたくてワインの国、フランスを代表するものは芸術であると考えました。そして日本のことが大好きで浮世絵の情景を自分の庭の一部にしたクロード・モネが浮かんできたそうです。

 モネの庭は、自然が好きだったモネ自身がそこで絵を描くために造られた庭。北川村にもたくさんの自然があるので、それを生かした庭が造れないかと考えたことが、北川村にモネの庭を造るきっかけだったと話してくれました。完成したときは言葉にできないほどうれしかったそうです。

 モネの庭には県外からもたくさんの人が訪れています。愛媛県の人が一番多く、ニュージーランドや台湾などからも来てくれる人がいるそうです。でもモネの庭は北川村にあるので、私は高知県の人には絶対見に来てほしいと思います。

 今、モネの庭には500種類の植物が植えられています。本数にすると5万5000千本ぐらい。もともとあった木も利用しています。季節に合った花を咲かせるために、ビニールハウスの中で苗を育てています。小さな苗から一つ一つていねいに、しかも大量に育てていくのは大変なことだなと思いました。

 庭を歩いてみました。北川村の自然を使っているので日本風の庭かなと思っていましたが、外国風の庭にも見えます。スイレンの花がきれいです。黄や白やピンクの花が水に浮いて涼しそう。ほかにも人の名前の付いたバラやオレンジ色のユリなど、きれいな花やよく育った木がたくさんあっていい気持ちでした。

 モネの庭を訪れた人は「こういう庭があってうらやましい。北川村っていい所ですね」と言ってくれるそうです。遠い所からわざわざ来てくれてこのように言ってくれることがうれしいです。

 モネの庭はできたばかりで、まだ本当に完成していません。周りの自然がとけこんでいくにはまだ時間がかかりますが、これからもモネの庭にお客さんがたくさん来て、ああよかったと思ってくれればうれしいです。

 【写真】モネの庭は緑でいっぱいです(北川村野友)

 (浜渦理奈、大西春菜、浜渦芽以、和田和沙、山崎愛、井津加代子、浜渦良史、上村聡記者)

オオサンショウウオ探せ! 情報頼りに6人挑戦 北川中

オオサンショウウオを探す北川中学校の生徒たち(北川村弘瀬)  私たちは総合学習の時間を使って国の特別天然記念物であるオオサンショウウオを今、探し求めています。

 手がかりを見つけるため、村の人たちに協力を求め情報収集を行いました。その中にはオオサンショウウオのことについて知っている人が少なく、私たちは苦労をしています。

 でも、その少ない情報の中で、「平鍋のダムで5年前に姿を見た」「20年前に島の月谷で発見した」「蛇谷で20年前に姿を見た」という有力な情報を得ることができました。

 私たちはその中からポイントを、水が冷たくてきれいな蛇谷にしぼり、探索をしました。

 オオサンショウウオを発見する方法は平鍋の林田さんからおそわりました。(1)一日中、日があたらない場所で、昼間は川のふちの岩と岩の間にかくれているので、そこを探す(2)水がとても冷たい川を探すこと―です。

 私たちはそのことを忠実に守りながら探索しましたが、結果は残念ながら発見できませんでした。

 今後は、今までの情報と新しい情報を得ながら、私たち6人の目で実際に発見してみたいです。

 調べ学習ではまず、オオサンショウウオは卵から生まれてくるというのにおどろきました。そして昔、北川村ではサンショウウオをとり、食べていたという情報があり、サンショウウオの味はサンショウのにおいがし、身はウナギににていると話してくれました。

 私たちは疑問に思うことが一つあります。なぜ大阪にオオサンショウウオがいて、自然の多い北川村の奈半利川にいないのか? 水が汚れてきたのか、それとも水温が高くなったのか、それは調査してみないとわかりませんが、最後まで根気よく、探してみたいと思います。

 もし、オオサンショウウオを見つけたらまず触ってみたいし、いつまでもすめるように、奈半利川をごみのないきれいな川として守っていきたいと思います。

 【写真】オオサンショウウオを探す北川中学校の生徒たち(北川村弘瀬)

 (川田美加、松本佑紀、井津孝平、国貞壮史、前田英幸、和田将吾記者)

 地域の動植物知ろう フナムシやカメの手発見

 私たちは、動植物がどんな場所に生息しているか調べること、観察力を高めること、ときには食べることを目的とした、動植物が好きな人が集まってチームを組み、総合的な学習の時間に活動をしています。これまでの活動は、海へ行ったこと、山へ山菜とりに行ったこと、ドジョウとりに行ったことです。

 その中で心に残った活動は雨の中、8キロ先の加領郷の磯まで自転車でたいへんな思いをして行ったことです。着いたら雨はやんでいましたが、岩がすべりやすくて水の中に落ちたりしました。

 そんな中、岩場でたくさんのフナムシの群れや、岩にはりついている「カメの手」を発見しました。潮だまりでは、ウニや熱帯魚、川にいるチチブに似た魚、イソスジエビを見つけとりました。イソスジエビは、しっぽを使って後ろへさがるので、網をうしろへ持っていってつかまえました。エビをとったときはうれしかったです。

 また、カメの手も海で食べる予定だったけど、雨で木など燃えるものがぬれていたので学校へ帰って煮て食べました。味つけをしなくても塩気があり、一度食べるとやみつきになります。私たちは海に行っていろんな生き物がいることを知りました。

 これからも、モネの庭へ花のスケッチに行ったり、川の水質調査に行ったり、ダチョウの肉を食べたり、いろんなことをこの動植物チームで楽しみたいです。

 (田中久美子、浜渦清成、田中千秋、竹崎亜弥、野川友詩記者)

私たちの主張

平和に暮らせる世界に

 私たち生徒会は自分たちでさまざまな活動をしています。部活動もさかんで、女子はバレーボールの地区大会で優勝しました。男子は、ソフトボールで県大会に2度優勝しています。

 私たちは、学校行事の体育大会や卒業式、いかだ流しという主要な行事を生徒全員が手作りで仕上げていきます。今月は、全校で「平和折り鶴」の作製に取り組みました。これは、世界の平和を願って高知市の帯屋町に飾られます。

 去年の9月11日から、世界がテロや戦争などで悪いニュースばかりです。今年の2月には私たちは家庭で古くなったセーター、ジャンパー、毛布などを集めてアフガニスタンへ送りました。戦争で、苦しんでいる私たちと同じ子どもや女性、お年寄りに使ってもらったらと思いました。

 なぜ、弱い者が犠牲になる戦争がなくならないのでしょう。世界中の人々が平和に暮らせることを祈ってみんなで一生懸命折ったので、帯屋町に来たら皆さん、共に世界の平和を祈りながら見てください。

 (北川中記者一同)

 首長メッセージ・寺尾幸次村長  豊かな感性を実感

 奈半利川に沿うように山々の自然に囲まれ、新鮮な空気の中、ユズの収穫期には村全体にユズの香りがあふれる村、それが私たちの北川村です。

 この恵まれた自然があるからこそ、モネの庭や北川温泉があり、村の風土により中岡慎太郎を輩出したといえるでしょう。

 小中学校の皆さんは、自然と環境に融合する施設を取り上げて、子どもたちの視点で取材してくれました。今回の記事を見て、皆さんの心の中に豊かな感性が育っていることを実感しました。

 今、北川村は南部地域を中心に地域高規格道路の整備が盛んになるなど、生活環境は少しずつ変ぼうしています。

 しかし、私たちは先人より受け継いだこの素晴らしい自然と文化を守り続けていく心を忘れずに、自然と調和のとれた環境づくり、活気ある村づくりに努力しなければなりません。

 21世紀を羽ばたく皆さんに、いろいろな学習活動を通して豊かな心と感性をはぐくみ村を支えていってもらいたいと願います。

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