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高岡郡梼原町。県中西部の愛媛県境にある四万十川源流域の町である。豊かな自然環境と伝統文化を守り、積極的な事業展開を図る元気な自治体として知られる。二十六日から行われる「第七回移動高知新聞 ふれあい高新IN梼原」を前に、そんな町の姿を紹介する。
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■町の9割が山
梼原町の中心部・梼原を見下ろす。
ぐるり山に囲まれている。ここから山の間を縫うようにして道路が走り、それぞれの集落を結んでいる。
明治二十二(一八八九)年に梼原、越知面、四万川、初瀬、仲川、松原の六村が合併して「西津野村」として発足した。明治四十五年に梼原村と改称し、昭和四十一年に町制を施行した。隣の東津野村と合わせて津野山郷と呼ばれ、神楽や茶堂など独特の文化を現在まで受け継いでいる。
人口約四千六百人。主な産業は農林業であり、林野面積は町の九割を占める。役場など中心地が標高四九〇メートルにあることから、「雲の上の町」を標ぼうする。
かつては「酷道」とやゆされた国道197号だが、現在は整備が進み、須崎市から梼原町中心部まで一時間足らずでアクセスできる。豊かな自然の中を走る格好のドライブコースとしても楽しめる。
町の入り口となる太郎川公園には、ざん新なデザインの「雲の上のホテル」「雲の上の温泉」、プールや学習館などが立ち並んで、自然を楽しみ、休養できる場として訪れる人を迎える。
こうした施設群は、町の規模からすると、いささか立派過ぎるようにも思える。この一帯は「補助事業の見本市」とも言われるように、国や県の補助・指定事業を積極的に呼び込んだ結果である。
■自治体の優等生
国や県の打ち出す施策をいち早くつかみ、町が行いたい事業と擦り合わせて、真っ先に手を挙げる。そのために国や県とのパイプをとても大切にする。「自治体の優等生」と言われるゆえんだ。
そうした行政の「元気さ」が生まれるのは、県境の小さな自治体を取り巻く経済状況の厳しさ、それにほかならない。
広い梼原町の集落のあちこちには「茶堂」と呼ばれる小さな建物が残されている。藩政時代より、道行く人々に茶菓をもてなすとともに、旅人から多くの情報を得たというものだ。そして今も客人をもてなす温かい人情が残っている。
大らかで明るく、どこかのんびりしたところもある。その一方で、時代を先取りした試みに挑戦する。梼原には、そんな人の豊かさがあるようだ。
<須崎支局・竹内 一>
< 写真部・吉良憲彦>
【写真】山に囲まれた県境の町、梼原町の中心部を見下ろす
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