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JA南国市園芸女性部のみなさんによる、四方竹づくしのお昼ごはん。初めて食べるお料理もあり、いろいろな食べ方があることがわかりました。
四万十源流茶 応援スター 高橋 寿宏さん
父の後を継いで農家となり、米と四方竹をつくる。米の収穫・出荷が終わると四方竹のシーズン。朝4時に起きて出荷、夜明けとともに四方竹を収穫し、加工する。南国市四方竹生産組合組合長。

 秋の気配がぐんと深まった10月の終わり。3回目の「こうち体感ツアー」は、四方竹の収穫・出荷で大忙しの南国市白木谷地区にお邪魔しました。
 タケノコと言えば、里山に春を告げる山の幸ですが、四方竹は秋に芽吹く珍しいタケノコ。切り口が四角いことからこの名がつきました。明治のはじめに白木谷の人が中国から持ち帰ったものが自生し、その後食用として栽培されるようになったそうです。今では高知県の特産品として県外からも注目を集めています。
 白木谷小学校に集まったのは6組の親子。JA南国市の福留修三さんのお話を聞きました。成長した竹は節々にトゲがあるので注意すること、顔を出したばかりの小さなタケノコを踏まないよう気をつけること。福留さんが見せてくれたのは、ほっそりツルンとした若竹色の四方竹。いたみやすいので、氷詰めにして鮮度を保ちます。「氷を取り換えながら冷蔵庫に入れて保存することもできますが、購入後は早めに調理して食べていただきたい」と教えてくれました。
 小学校から20分ほど歩くと、岩原英幸さんの竹林に到着。取り方を教わって、早速竹林の中へ入ります。細い竹が30~40センチの間隔で生え、重なった笹の葉が天を覆う薄暗い林。所々にある高く伸びたタケノコは、わざと残しておいたもの。「種」と呼ばれ、来年はこの親竹の根から新たなタケノコが出てきます。
 シュッと伸びた四方竹は、50センチくらいのものが取り頃。中ほどに手を添えて軽く力を入れると、ポキンと折れます。四方竹の表面はザラザラ、チクチク。軍手に長袖、長ズボンは必須の収穫作業です。
 ポキン、ポキン、ポキンとリズムよく収穫し、「楽しい~♪」と子どもたち。前かがみの姿勢が続くため、大人にはちょっとつらい収穫体験でした。

 四方竹は、収穫して時間がたつと黒く変色してしまうため、すぐにゆでるのがポイント。また、中の空気が膨張して破裂してしまうため、微妙な火加減・ゆで加減が大切です。岩原さんは、白木谷で考案された独自の製法で、色よく美しくゆで上げます。
 ゆで上がった四方竹は、専用の機械で皮をむきます。四方竹の先を持って丸い穴に差し込むと、ゴーッという爆音とともに強い吸引力で皮を剥ぎ取り、一瞬のうちにツルン! 逆さまにしてもう一度。ツンととがった美しい四方竹のできあがりです。
 「やりたい人!」の声に、恐る恐る手が挙がり、皮むき体験。大きな音と、グイッと引っ張られる力にびっくりしました。若竹色の四方竹は、長さをそろえてひと晩冷水にさらし、翌朝氷詰めにして出荷されます。
 作業を終えて、再び白木谷小学校に向かうと、JA南国市園芸女性部のみなさんが、四方竹のお料理を作って待っていてくれました。テーブルの上には、四方竹のサラダ、天ぷら、かき揚げ、ポン切り煮、きんぴら、五目ずしがずらり。四方竹づくしのお昼ごはんです。
 「こんなにいろいろな料理ができるんですね!」と感心するお母さん、思わず何度もおかわりするお父さん、子どもたちも「おいしい!」と笑顔で箸がすすみます。
 園芸女性部の長曽我部玲子さんは、ご夫婦で四方竹を作っている生産者さん。四方竹のシーズンは、早朝2〜3時に起きて出荷作業をしています。四方竹は毎日生えてきてあっという間に成長するので休むことができません。体調管理には特に気を使っています。
 また、皮がザラザラの四方竹を毎日取っていると、軍手をしていても指紋がなくなり、コップが滑り落ちてしまうのだそうです。近年は、イノシシやシカの被害も深刻になっていることも話してくれました。
 生産者の思いに触れ、あらためておいしいお料理に感謝をしながらいただいた一同です。