ひとつの大家族である「高知家」が、ますます元気な家族となるよう、
さまざまな発信をしてまいります。
土佐町高須地区の棚田[2015年5月]
 嶺北一帯の山間部に広がる棚田風景の美しさは、ここ数年注目され、各地から観光や撮影に訪れる人が増えています。写真の土佐町高須地区では、平野部よりも遅い田植えが5月下旬に行われたばかり。収穫は10月上旬です。盆地特有の寒暖差がある気候や山の水が、独特の味わい深いおコメを育てるといわれます。
 高知の原風景であり、日本の原風景でもある四季折々の美しい棚田を守っているのは、60、70代を中心とする生産者の皆さんです。相川米と呼ばれるコメどころ・高須地区は、「土佐柴刈り唄」発祥の地としても知られます。柴とは、田んぼの肥料に入れるカヤのことで、かつては集落の南方にそびえる笹ケ峰のカヤ場から地区の人たち総出で刈ってきたそうです。
棚田で米づくりをしながら、土佐あかうしの繁殖を手がける澤田健次さん[土佐町高須]
 また、畜産の盛んな嶺北では、おコメを作りながら個人でも牛を飼い、堆肥を田へ入れ、収穫後のわらを牛の飼料にするなど、資源を循環させる農業が行われています。先祖代々の棚田を守っていることが地域の人たちの誇りです。
 そうした地域の伝統や魅力、誇りを子どもたちに引き継いでいこうと、土佐町の教育の場では多様な取り組みが行われています。
 小学校では課外授業で地域の見学に出たり、サマースクール、各地区でのあったかふれあいセンターなどのイベントに共同参加しています。同町宮古野地区では、今年も小学生の田植え体験が行われました。さらに、中学生は地域に出て特産品の掘り起こしを手掛けたり、高校生はグループで商品開発に取り組み、地域でのボランティア活動も行うなど、熱心な動きが見られます。
 「高知家の未来会議」は、2年目のメーンイベントとして、「ニッポンイチ体感ツアー」を企画しました。
 高知家の未来のために何ができるのかと考えたとき、あらためてその土地ならではの実体験を通して、高知の魅力を子どもたちに伝えることが必要だと思い至りました。子どもの頃から、住んでいる地域の魅力をきちんと知り自信を持つこと。地元ならではの原体験、人との触れ合いが多いほど、その地域への誇りと愛着が湧き、成人後の定住率や、進学や就職で県外へ出た後のUターン向上率は上がっていくのではないでしょうか。あるいは県外にいても、高知の強力な応援団になってくれるに違いありません。こうした一人一人の体験こそが、高知の未来が元気になる結果につながっていくはずです。
 今回企画するツアーは、誇らしい魅力ある高知を分かりやすく体験してもらうため、高知の「ニッポンイチ」をテーマにしました。県内在住の小学生を対象に10人前後を一般応募制で募集し、恵まれた自然環境そのものや自然と結びついた農林漁業などの1次産業を体感してもらいます。身近な地域に全国に誇れる日本一があることを知り、そこに携わっている人たちの姿や言葉に触れることで、高知の魅力をじかに感じてほしいと願っています。7月から随時ツアーを行い、実施後はその様子を紙面でリポートし、小学生が体感した驚きと感動を幅広い世代に発信し共有していきます。
 「高知家の未来会議」は、本日のキックオフから始まり、ウェブサイトでも紙面に掲載した特集記事や、日々の地元ニュースも掲載していきます。地元の情報をすみずみまで扱うメディアとして、皆さんのご期待に応えられるよう「未来の種」をまいていきます。どうぞお楽しみに!