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低コストで安全確認を
県と共同で地域ITSに取り組んでいます。ITSとは日本語で「高度道路交通システム」。最新技術を使って事故や渋滞、公害といった道路交通の問題を改善する取り組みです。その中で地域ITSは、地域に固有の道路交通問題に対して、通信技術などを駆使したシステムを構築して、解決するものです。
工科大に来る前は米国のワシントンにある「ITSアメリカ」にいたのですが、高知は車社会という点で、規模は小さいけれども米国と似た問題を抱えています。また、高齢県で中山間地域が多い、台風などの自然災害や狭くて危険なトンネルをお遍路さんが通らないといけないといった、高知特有の問題点もあります。
県に対して、「高知に根付く複数ITS導入」「ITS専門家の育成」「ITS DL(遠隔地教育)の国内外の開講」「メイド・イン・高知の全国発信」など、「船中八策」にちなんで8つの提案をし、08年度内の達成を目標にしています。
これまでプロジェクトとして、バスや路面電車といった公共交通の混雑度を提示する「混空情報提供社会実験」、山間部の狭く見通しの悪い道にドライバーに対向車の通過状況を知らせる「中山間道路走行支援システム」、狭いトンネル内で歩行者の安全を図る「トンネル歩行者ITS」などに取り組みました。安価な「中山間道路走行支援システム」は徳島や岡山、愛媛にも“輸出”しています。
来年1月からは四万十町の十川地区で「中山間歩行者注意喚起システム」が稼働します。住民一人一人に無線タグを持ってもらい、運転中のドライバーに自転車や歩行者が道路の先にいることを知らせるシステムです。
狭く危険な道は拡張すれば根本的な解決になりますが、お金がかかる。ITSに使われるシステムも既製のものだと数千万円もかかります。通信費などランニングコストも長く使っているとボディーブローのように経済的負担がかさんできます。
高知県では、コストをかけないシステムを作って安全を確保する「セカンドベスト」という考えが基本になります。高知固有の問題を知恵を絞って解決し、地域の活性化に役立ちたいですね。
【写真説明】「地域ITSで高知は先進県です」と話す熊谷教授(香美市土佐山田町の高知工科大)
(2006年12月28日掲載)
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