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情報ツール利用し自転車で日本縦断“出会いの旅”
ネットで情報を寄せてくれた人を訪ねて日本縦断の自転車の旅をしている東京都武蔵野市の中田秀平さん(27)が、このほど高知を訪れた。ホームページやインターネットの掲示板などを利用して知り合った全国の人々と出会っていくのが目的で、その様子を「ネットでミート1000人様!!」と題したメールマガジンで発表。旅のルートも、中田さんとの出会いを希望する読者に合わせて決めるというユニークさだ。情報ツールをフル活用して旅を楽しむ方法は、今の時代ならではかもしれない。
東京で旅行添乗員をしていた中田さんは、フリーライターの道へ進もうと二月に退社。当初、自転車の旅行記を書く予定だったが、「旅のだいご味は出会い。ライターとして、自分の価値観や視点を磨くため、たくさんの人と出会いたい」と、ネットを活用した旅を企画した。
八月の中旬、日本最北端碑のある北海道稚内市の宗谷岬を出発。地元の中学生二人が約三十キロを伴走してくれるなど、上々のスタートを切った。
メルマガは、パソコンとiモード版の二つを発行。出会いの様子や人数、走行距離などを書き込んでいるほか、「よりリアルタイムな情報を」と、iモード対応のサイトには現在位置なども載せている。途中、ひざのけがなどで旅を中断するアクシデントもあったが、九月には青森から本州に入り、太平洋側を通って東京、関西と走った。
その間、メルマガの発行部数は六百部近くに達し、反応もまずまず。出会いの数も徐々に増えた。学生やフリーター、自営業者、会社員ら年齢もさまざま。知り合った人から地元を案内してもらったり、時には居酒屋で一杯もあり、応援メッセージを寄せ書きしてもらった。中には痛めたひざにと湿布薬をくれたり、自宅に泊めて食事をごちそうしてくれた人もいる。
「自分でもうさんくさい企画と思いました」と笑いながらも「見ず知らずの人にごちそうになったりすると、本当に恐縮します。ネットだけに、実際に会うまでは不安もありますが、趣旨を分かってくれる人が多かった。パソコンの向こうには人間がいるんだなと実感します」
高知には十月十六日に到着。高知市内の男性が桂浜などを案内してくれたそうで、「龍馬像の大きさに驚きました。気候も人も温かく“住みたい土地”の一つになりました」と中田さんは話す。
これまでに出会った人は百人以上、累計走行距離は二千キロを超えた。
中田さんは出会った人から友人、知人への伝言や実家を訪れて様子を報告することなども引き受けている。人数こそ目標の千人にはほど遠いが、「川崎市で会った女子大生から沖縄の知人への手紙を預かっています。なんとか頑張りたい」。メルマガ読者の期待や善意にこたえたいと、中田さんは最南端のゴールを目指して旅を続けている。
【写真】ネットを通じて出会った人らの寄せ書きを手に日本縦断の旅を続ける中田さん(高知市の高知公園)
(2000年10月25日掲載)
●中田さんのホームページアドレス
http://homepage2.nifty.com/matatabi/index.htm
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