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98年8月8日(土)<夕刊>
第10回黒潮マンガ大賞表彰式 各受賞者 喜び新た
第七回全国高等学校漫画選手権(まんが甲子園)が八日、高知市布師田の高知ぢばさんセンターで開幕した。その同じ会場で午前中、「第十回黒潮マンガ大賞」の表彰式も行われた。コマの部大賞のなだちえんとさん(43)=本名・浜本康之、名古屋市=をはじめ、県内外から入賞・入選の七人が晴れの舞台に臨んだ。
式では主催者を代表して久保田準一高知新聞社常務取締役が「マンガ大賞も今後二十年、三十年とさらなる発展を期するとともに、新たな才能の発掘という本来の趣旨にも立ち返りたい」とあいさつ。ステージ上のマルチビジョンで各受賞作品が紹介される中、「あったか高知」まんがフェスティバル実行委員会の入交太二郎会長らから一人ひとりに賞状と副賞が手渡された。
最後に、審査員を代表して青柳裕介さんが総括。審査の裏話や作品評を交えながら「マンガ大賞は十回、まんが甲子園も七回目。やっと漫画王国高知が軌道に乗った」と締めくくった。
「オホーツク国際漫画大賞」「全国かまぼこ板の絵展覧会」に続き、今年三度目の大賞受賞となるなだちさんは比較的落ち着いた様子で「記念すべき第十回で大賞を取れて光栄です」と笑顔を見せた。
一方、自分の家族をコミカルに描いたストーリー漫画で青柳裕介賞を受けた阿高空さん(16)=本名・大島桃子、石川県小松市=は両親、妹弟と一緒に土佐観光を兼ねての参加。作品そのままの楽しい一家で、作品を会場で初めて見た母の泰子さん(42)は「お父さんは家でもあのまんま」。その言葉に父の徹さん(51)も苦笑いしていた。
入賞・入選作品は「まんが甲子園」の期間中、会場に展示される。
【写真】黒潮マンガ大賞の表彰式で賞状を受けるコマ漫画の部大賞のなだちえんとさん(右)
98年7月27日(月)<朝刊>
第10回黒潮マンガ大賞 初の公開審査に300人
第十回黒潮マンガ大賞の公開審査会(高知新聞社主催)が二十六日、高知市のRKCホールで開かれた。県内外から詰めかけた約三百人の漫画ファンが見守る中、横山隆一さんら本県出身の漫画家六人が、ユーモアあふれる楽しいトークを交えながら審査。コマ部門の大賞になだちえんとさん(43)=本名・浜本康之、愛知県名古屋市=の「パートタイム」、ストーリー部門の大賞に小松健己さん(79)=東京都田無市=の「タア爺の告白 神様はいた」を選んだ。
同大賞は、高知新聞の創刊八十五周年を機に元年に創設された。“漫画王国土佐”から新たな漫画家を発掘し、育てるのが狙い。十回目の節目に合わせ、「あったか高知」まんがフェスティバル実行委員会の協賛を得て、この種のコンクールとしては全国でも珍しい公開審査を初めて行うことになった。
今回はコマ漫画、ストーリー漫画の両部門に過去最多の四百四十五人、九百二十九点の応募があり、横山さんとやなせたかしさん、岩本久則さん、はらたいらさん、青柳裕介さん、矢野徳さんの六人が審査に臨んだ。
ステージのテーブル上には、あらかじめ一次審査でふるい分けられた作品がどっさり。公開審査は、各審査員がそれぞれ気に入った作品に色違いのクリップをつけ、徐々に数を絞り込む形で進められた。
審査員たちの表情や作品は常時、大型スクリーンに映し出され、臨場感はたっぷり。
「何? やなせさん、こんなの取っちゃってー。もー」「んー面白いよー。これー」と、はらさんとやなせさんが言えば、青柳さんは「もー、早う決めとうせやー!」。ユーモアと毒のあるやりとりに、会場はどっとわいていた。
【写真】応募者の力作に厳しい目を注ぐ審査員(高知市本町3丁目、RKCホール)
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