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2006年4月13日(木)<朝刊>
内容一新の黒潮マンガ大賞 審査員の横顔と抱負
今回から内容を一新する「第18回黒潮マンガ大賞」。次世代を担う可能性を秘めた応募作が待ち望まれる。審査を務めるくさか里樹さんと西原理恵子さんに、応募作品に寄せる期待や思いなどを聞いた。
くさか里樹さん 生身の人間ドラマを
昭和55年にプロデビュー。平成元年から連載を始めた「ケイリン野郎」は読者の人気を集め続け、現在も「ケイリン野郎GP」として続いている。レディースコミック界の大御所だが、青年誌でも介護の問題を扱った「ヘルプマン」を発表するなど活躍の場を広げている。
昨年もマンガ大賞の審査員を務めた。
「レベルの高い作品もありましたが、プロ意識という点では不満もあります。でも商業誌の賞よりも、みんな漫画が本当に好きで描いているんだなと思いました」
一方で、現実離れしたストーリー展開の漫画が多いことに辟易(へきえき)するという。「私のところに持ち込まれるもののほぼ全部がそんなファンタジーですね。もっと生身の人間を扱ってほしい」と注文を付ける。
応募作品に求めることは、どんな形でも良いから、そこに自らの経験や人間ドラマが描かれていることだという。
「漫画を描くことは、素っ裸で町を歩くぐらい恥ずかしいことなんですよ。それだけ自分に向き合うことが必要です。自分の弱さや足りなさを発見し、その殻を破って初めて本当の作品になる」
「それからポリシーは必要だけど、説教くさくなるのは駄目です。そのためにはせりふに頼るんじゃなくて、エピソードと絵そのもので伝えることが大切です」
西原理恵子さん 気軽に50万円狙って
「私の場合はエロ漫画雑誌に作品を売り込むことから始めましたからね。売れるところから売ったれ、みたいな。だから漫画賞への応募は無縁でした。自分の絵じゃ絶対駄目だと思ってましたから」
武蔵野美術大学在学中の昭和63年、「ちくろ幼稚園」でデビュー。週刊誌に連載した過激なグルメルポ「恨ミシュラン」で人気を博した。
破天荒な私生活に基づいた“無頼派漫画”を発表する一方で、「ゆんぼくん」「ぼくんち」といった独特の叙情性あふれる作品世界も生み出した。「毎日かあさん」「上京ものがたり」で昨年、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。
「人の作品をどうこう言えませんが、困ったときに都合良く魔法が出てきて、解決するような荒唐無稽(むけい)な漫画は嫌ですね」
最近はNHKの情報番組にリポーターとしても出演している。
「部屋にこもって漫画ばかり描いているのが嫌になったんで、やってるんですよ」と話すが、これまでの審査でも常にジャーナリスティックな視線を持ちながら作品を選んできた。
「画力じゃなくて、気合ですね。それと審査するのが私なんで、思わぬ作品が引っ掛かるかもしれません。50万円を拾いに来るような気持ちで、気軽に応募してください」
作品の応募規定
【応募資格】年齢制限なく誰でも応募できる。作品のテーマは自由だが未発表のものに限る。共同制作は不可
【募集部門】ショートストーリー漫画部門(1ページから12ページまで、4コマ漫画は不可、1人2点まで)=平面作品で用紙サイズはB4判またはA4判(ケント紙が望ましい。表裏両面にかいたものは不可)▽白黒、カラー作品いずれも可▽作品は必ず墨やインクなどで仕上げること(吹き出しは墨やインクまたは濃い鉛筆で記入)▽原稿下部にページ番号をつけること
【作品のあて先・問い合わせ先】〒7808666高知市本町3―2―15、高知新聞企業事業企画部(088・825・4328)。封書の表に「マンガ賞」と朱書し、作品の最終ページの裏面に郵便番号、住所、氏名(振り仮名、ペンネームの場合は本名も記入)、年齢、職業(学校名)、電話番号を明記。応募作品の返却を希望する場合、応募の際に料金分の切手を張り、あて先を記入した返信用封筒を同封すること(入賞作品は返却しない)
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