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2002年4月12日(金)<朝刊>
黒潮マンガ大賞新審査員に西原さん
今年で十四回目を迎える黒潮マンガ大賞の審査員に、高知市出身の西原理恵子さん(37)=東京都武蔵野市在住=が加わることになった。辛口のギャグと独特のタッチで知られる西原さんの漫画は、若者を中心に人気が高く、審査に新風を吹き込んでくれるに違いない。審査員就任に当たり、意気込みや近況などを聞いた。
西原さんは、グルメの名店をこき下ろす「恨ミシュラン」で脚光を浴びた。その後の活躍は目覚ましく、審査員への要請はかなり前からあったが、「私はしょせん『お笑い』。人の作品を偉そうにコメントしないと決めていた」という。
ようやくOKした理由を「いずれ高知新聞で四コマ漫画を描かせてもらえるんじゃないかと…」と冗談交じりに言うが、本音は、審査員だった横山隆一さんと青柳裕介さんが相次いで亡くなり、「古里のために」という思いが背中を押したようだ。
辛口のギャグを随所にちりばめながらも、全体としては温かさが漂う作風。「高知の人は、激しく言い合っても最後はギャグで終わらせる。私の漫画の原点は高知のおっさんの『酔狂』です」と言ってはばからない。
やなせたかしさんら“大御所”に囲まれての審査となるが、「緊張はしないでしょう」。審査基準も「映画と一緒。気に入ったものは見るが、そうでないものは見向きもしない」「絵柄よりも内容。絵がうまくても、話がつまらないとどうしようもない」と明快だ。
以前は自らのギャンブル経験などをリアルに描き、読者の共感を得ていた。その西原さんも現在は四歳と一歳になる二児の母として子育てに忙しい。
それでも、約三十本の連載を抱える売れっ子。幼い兄弟と母親代わりの姉の日常を過激に描いた代表作「ぼくんち」(小学館刊)が阪本順治監督によって映画化されることも決まった。
「あの漫画の舞台は、実は私が育った高知市浦戸。私の周りがそうだったように、高知の人はいつまでも酒を飲んで能天気でいてほしい。高知の酔狂のセンスを学べば、私みたいな者でも漫画家になれますから」とメッセージを送った。
【写真】昨年4月に引っ越した自宅の仕事場でくつろぐ西原さん。近くには高知の物産を扱うアンテナショップがあり、海洋深層水やてんぷらを買いに行くこともあるという(東京都武蔵野市)
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