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 黒潮マンガ大賞
   第18回 準大賞受賞者の横顔


野村宗弘さん バイト経験を作品化

「この作品はキャラクターが勝手に動いて、せりふも必要じゃなくなったんです」と話す野村さん(広島市安佐南区の自宅)

 「いろいろある原案の中から、最も絵にしやすいものを選んだんです。だから受賞を信じられないんですよ。本当にびっくりした」

 ストックしていた原案の中から、今回は6年ぶりに描いた作品だった。

 小学2年の時から「落書きのような漫画」を描き始める。漫画家を目指していた友達の影響を受けて、20歳ごろから本格的なストーリー漫画に取り組むように。

 漫画雑誌への投稿がきっかけとなり、大手出版社の編集者が一時付いたこともあった。しかし、デビューまで至らず、漫画家になることはあきらめた。ペンを執ることもなくなっていたが、「実は妻の勧めで応募したんです」。

 野村さんと妻は、審査員でもある西原理恵子さんの大ファン。「西原さんが見てくれるんだったら、出してみようと。でも自分では納得のできる作品じゃなかった。今回は応募するだけで、来年きちんとした作品を出そうと考えてたんです」

 受賞作は、ケーブル架設工事で警備員のアルバイトをした経験から生まれた。その作業の様子をずっと見守っていた。

 「ケーブルを架設していることも一種のストーリーじゃないかと思いつきました。作業するおじさんと冷ややかに見ている子どもの距離感を保ちながら描くと、面白い感じが出るかなあと」

 そして音楽のように、リズムのある物語の流れということを意識したという。

 「ストーリー漫画というのは一体何なんだろうということを考えています。それと、ほかの人がやってないことをしたい。こんな作品で賞をもらって申し訳ないという気持ちもあるので、またぼちぼち漫画を描いていきたいと思っています」(竹内 一)

 【写真説明】「この作品はキャラクターが勝手に動いて、せりふも必要じゃなくなったんです」と話す野村さん(広島市安佐南区の自宅)


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