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2005年8月8日(月)<朝刊>
少し度胸がついた 大方商業高校美術部3人娘
決勝会場に「あと5分」のアナウンスが流れる。
絵筆を持ちながら、ちょっと不安そうな部長のなっちゃん。絵の具を乾かすため、ちいちゃんがドライヤーを当て続ける。制限時間ぎりぎりまで、さっちゃんはペンで輪郭を縁取った。
3人娘の夏が終わった。まんが甲子園に初出場、そして決勝へ進出した大方商業高校美術部の3年生トリオ。閉校が決まっている母校「大商(おおしょう)」の名前を刻みたかった。
出場が決まった直後、「高知の街に行けるのがうれしい。めったに行けんもん。私ら田舎の子やけんね」と話していた3人娘。
けれど、彼女たちにとって、その“田舎”が何よりの自慢。
決勝のテーマは「本物」だった。描いたのは、水槽の中で一粒の涙を流す魚。海水から取った天日塩が振り入れられているのだが、魚は偽物でない大方町の青い海を思い浮かべている。
「天日塩はね、ほんとは隣の佐賀町特産。でも合併して黒潮町になるから、両方をアピールした」
賞は逃したが、「入賞校に『すごい!』って拍手できた」と悔いはないよう。
「それより、明日から学校で就職対策講座。そっちは負けるわけにいかん…」
審査発表が終われば、出場校同士の交流会がある。
「声、掛けたい子おるんやけど」「緊張する〜」「今しかない、行こうよ」
相談する3人娘。「少し度胸がついた」夏だ。
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