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2005年8月8日(月)<朝刊>
アイデア変更奏功 昨年の雪辱果たす 高岡工芸
高岡工芸高(富山)が初の栄冠に輝いた7日の第14回全国高等学校漫画選手権大会(まんが甲子園)。全国から集まったペン児たちがアイデア、技術を競い、時間とも闘った2日間。照明が落ちた会場に、最優秀を告げる校名が響いた。
初めての栄冠をつかんだ富山・高岡工芸。校名が告げられた瞬間、女性5人のメンバーは固まって止まった後、顔を見合わせて「きゃー」「ほんまにー」。悲鳴のような歓声がはじけた。
「ドラえもん」の原作者、藤子・F・不二雄氏(故人)の出身校。昨年もほぼ同じメンバーで臨み、敗者復活戦をクリア。が、入賞には届かなかった。
優勝に輝いた作品は、作り笑いをする営業マンが、子どもが笑う本物の笑顔を見て、自分の笑顔を反省する四コマ。
「他人にその笑顔を向けることができますかというイメージで描いて、見た人に考えてほしかった」(部長の3年、伊勢呂秋菜さん)という自信作だが、実は決勝直前の7日朝に決定した案。
「最初はウルトラマンを使った案だったのですが、キャラクターがありきたりかなって。突然の変更に顧問の先生は大激怒。でも最後は、先生が折れてくれて」
表彰式のあと、子どもたちに駆け寄られた太田教諭は「私が悪かった」と“反省”。「先生のアドバイスでここまでこれました」と子どもたち。お互いが“本物”の笑顔で喜び合った。
【写真説明】最優秀校に選ばれ、にっこり喜ぶ高岡工芸の選手たち(高知市の「かるぽーと」)
パワーの源?
審査結果に悔し涙を浮かべていた沖縄・浦添工のメンバーは、他校との交流のきっかけとなればと沖縄のお菓子「ちんすこう」を5箱持って来高。他校のペン児やブースに取材に来た記者、会場ボランティアらに次々と配っていた。
白い袋にいっぱいあった「ちんすこう」も競技終盤には空に近い状態。配るばかりで自分たちが食べるのを忘れていたそうで、唯一の3年生、玉城桃子さんは「来年は『ちんすこう』を食べながら頑張りなさい」と肩を落とす後輩にアドバイス。
同好会を部に!
「同好会を部にしたくて応募しました」と話すのは函館東3年の梶原晶子さん。校内の他の同好会が次々と部に昇格する中、悔しい思いをしてきたという。
校内選抜で編成された京都芸術高、クラス単位で参加した高岡工芸高を除けば、同好会で今大会の本選出場を決めたのは函館東だけ。顧問の荒井到教諭は「全国大会に出て一次を突破したことは大きなインパクト。この結果を持って学校に働き掛けたい。これで部にならなかったら生徒に怒られます」と笑顔で話していた。
感激の元ペン児
初出場で第2位に輝いた順天高(東京)の笑顔の輪に、引率の佐藤剣太郎教諭(22)もいた。同教諭は今年、同校に採用されたばかり。実はサッカー部の顧問だが、漫画への熱い思いから劇画部の指導をかってでた。
実は自身も高校3年間、まんが甲子園に挑戦し続けたそう。しかし一度も予選を突破することができなかった。夢の舞台に生徒が連れてきてくれ、その上にこの快挙。
一次競技を突破した夜、遅くまで選手と一緒にアイデアを練り直したそうで、「賞をとったので正式に劇画部の顧問になれると思います」と満面の笑み。
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