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2005年8月7日(日)<朝刊>

泣くな!徹夜だ 復活期す県勢3校

1次競技の高岡高校。残念ながら敗者復活に回った(高知市の「かるぽーと」)  県内から過去最多タイの5校が出場したことしのまんが甲子園は、初出場の大方商と2回目出場の高知東が6日の1次競技を突破して初の決勝に進んだ。敗者復活戦に回ったのは高岡、安芸桜ケ丘、伊野商。同日夜、この3校を含む敗者復活戦組が徹夜覚悟で作品作りに取り掛かった。

 1次競技。高岡は千手観音がミロのビーナスに「手を貸しましょうか」と声を掛ける作品で勝負した。鍋島忠国君(2年)は「審査委員に意図が伝わらなかったのが悔しい」と厳しい表情。

 「今泣くな。泣くのは明日やろ。まだ終わってないぞ」と顧問の先生にげきを飛ばされていたのは安芸桜ケ丘の小松正恵さん(3年)。「全員が自信を持っていたので、すごくショック。絶対はい上がってみせます」と闘志をみなぎらせた。

 伊野商の金山真菜さん(3年)も泣き崩れ、チームメートの大塚めぐみさん(3年)に励まされていた。大塚さんは「余白が多かったのが敗因。敗者復活戦のテーマには自信あります。寝ずに頑張ります」。

 ともに初の決勝進出を果たした高知東と大方商は、喜びと興奮にあふれていた。

 ブースから出て、通路にシートを張り、うつぶせになって作品を仕上げていた高知東の湯田慧利加さん(2年)は「人目を気にせず頑張ったかいがありました」。

 現校名では最後の出場になるかもしれない大方商の川渕千尋さん(3年)は、「目指すは初出場初優勝」と元気いっぱい。

 敗者復活戦のテーマは決勝を目指すペン児にふさわしい「出世」。審査委員長のやなせたかしさんは「審査員に合わせた絵ではなく、こんな漫画があったのかと驚かせてほしい」と敗者復活を狙う15校を激励した。

 【写真説明】1次競技の高岡高校。残念ながら敗者復活に回った(高知市の「かるぽーと」)

 請負人頑張る!

 敗者復活に回った広島商業。3年の高倉佑輔君は、チームとともに3年連続でまんが甲子園に出場。昨年は審査委員長賞の受賞に貢献した。チームメートからは「甲子園出場請負人」と評されているとか。

 競技途中に応援に駆け付けた昨年のチームの部長と副部長は、「タッキー(彼の愛称)もおるし絶対優勝してくれる」と太鼓判。当の本人も「今年は最高のチーム」と予選突破に大きな自信を見せたが…。

 「想定の範囲外」だったという1次予選のテーマに「うーん」と困った様子。結局、1次競技でつまずくという想定外の事態になり、「気持ちを切り替えて、なんとか食らいついていきたい」。敗者復活戦からの大逆転を目指す。

 得意教科ボードに

 ペン児たちが、自分たちの思いやアピールを書き込むブース内の白いボード。倉敷青陵高(岡山)のボードには数学の微分の問題、紅巾の乱の農民のスローガンの漢詩。「春はあけぼの…」の古文、三国史時代の中国の地図などがペンで書かれている。

 同校は岡山有数の進学校。漢詩を書いた本城梨沙さん(3年)は「話のネタになればいいと思って、各自の得意教科をアピールした」と笑顔で話す。

 数学の問題は夏休みの宿題。それを解いた3年の保津祥宏君は、3年の山下聡君に間違いを指摘され、急いで赤ペンで直していた。

 初応募で明暗

 今年、まんが甲子園に初応募で本選出場を果たしたのは全部で5校。その中で決勝に進出したのは3校で、明暗を分ける結果となった。

 敗者復活戦に臨むのは、青森戸山高(青森県)と芥川高(大阪府)。両校とも事前に知らされたテーマのうち、「サポーター」にはあまり自信がなかったそうで、集中を高めアイデアを練り直した。それだけに結果発表直後には、「はぁー」とため息がもれ、がっくりと肩を落とすメンバーも。しかし、敗者復活戦のテーマが伝えられると「精いっぱいやるしかない」と気を取り直していた。

 青森戸山高2年の高坂桜さんは、「敗者復活戦では、みんなをあっと驚かせるようなユーモアで勝負したい」と力強く話していた。

 敗者復活戦の作品締め切りは7日朝。ペン児の決勝を目指した戦いは、徹夜で続けられる。

 見習うぞ復活優勝

 6回の出場で2度の最優秀賞、2度の入選。過去3年間はすべて入選以上という強豪校の栃木高(栃木)も敗者復活戦へ回った。

 漢字を入れて絵を強調させる「漢字ネタ」を編み出し、武器としている同校。ブース内のボードには、代々引き継がれてきた「敵に勝つより己に勝て」という文字。その文字を背負って今回も得意の漢字ネタで勝負した。祖母が孫に助けられている様子を、「祖」が「助」に変わる3コマの漫画にしたが、1次競技を突破できず。

 第5回大会でも先輩が敗者復活から初優勝しており、敗者復活からの決勝進出も得意技? 嶋田学君(2年)は「先輩を見習って敗者復活から優勝します」と足早に宿へ向かった。


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